血まなこ噺

 たま~に目から血を出している人を見かけたりする。充血を通り越して、白目が血に染まっている人。
 先日、自分がコレになった。仕事柄パソコン画面とにらめっこしているので、充血なんて年がら年中。でも今回私の左目は、「線」ではなく「面」として赤く染まった。
 見た目(←文字通り)が派手なので、当人はもちろん、目を見た人たちはかなり動揺する。仕事を終えてから眼科に行くつもりでいたが、前の晩よりもさらに赤い面積が広がったように思えたので、つい子どもたちに見せびらかした。
 「ひぃぃ!」
 「ゲッ” 怖ッ!」
 なにしろ白目が真っ赤なので、一瞬全体が黒っぽく見える。まるで呪怨のようである。
 日頃母親がどんなに「疲れた」を連発しても、「オレも」「ワタシも」などと返すのみ。ちっともいたわってくれないのだが、今回ばかりは競うように言ってきた。
 「仕事なんか休んで診てもらった方がいい!」
 「奥さん、絶対医者に行って」
 子どもたちを予想以上に心配させた。少し気が引けた。急遽仕事を休んで眼科に行くことにした。前にこの手の症状はさほど心配が要らないというのを聞いてはいたのだが。

 はたして、診断は「心配なし」であった。
 「年齢と共に─」と医師は言った。「毛細血管が脆くなってきますから、ふとした拍子に内出血してしまうことがあるんですね。急に重いものを持ったり、急に怒ったり、中にはクシャミしただけで目が真っ赤になる人もいます」
 怒ることには慣れている。毎日のようにムスコに鍛えられている。どちらかと言えば、古新聞の束を一度に2つ持ち上げた、アレがいけなかったのか。
 「こんなふうになったのは今回が初めてですか?」
 「ハイ。生まれて初めて」
 「一度なるとなりやすくなりますのでね、今後は頭をぶつけたりしないよう、いろいろ気をつけてください」
 「あ、ハイ」
 「今回は特にクスリは出ませんが、もしかして花粉症?」
 「あ、ハイ」
 「目の表面が少し荒れているから、アレルギーに効く点眼薬だけ出しておきましょう。それと、年齢的にも念のため、眼底出血がないかどうか調べておくのがいいですね。今日は車で来ましたか?」
 「いえ、自転車です」
 「車だったら眼底検査は次回にしますが、自転車ねぇ・・・検査のあと、目がだいぶ眩しくなるんだけど」
 「大丈夫です!」何度も医者に行くのはごめんである。「 安全運転で帰りますから、今日検査してください!」

 かくして受けた眼底検査の結果は、「今回は異常なし。近視が強いので年に一度は検査を受けるべし」であった。
 外に出て、サングラスを持参して来なかった自分を毒づいた。
 真っ白だぜ・・・
 眩しい。これ以上瞼をおろしたら目を閉じるのと変わらないというくらい目を細めなければならなかった。超人相悪く自転車をこいだ。安全運転が聞いて呆れる。

 家に着いて真っ先にしたことは、職場の同僚にメールすることであった。
 「目から血が出るので、今後は互いの頭を叩くこと厳禁」
 いつもトイレに立って自分の席に戻る時に、わざわざ遠回りして相手の席に寄ってはいちいち後頭部を襲撃していた。こんな注意事項を送りつけ合う中年女は、世界広しといえども我々くらいだろう。
 また、母親の健康に無頓着だった子どもたちが、学校から帰るなり「奥さん、どうだった?」と口々に聞いてきた。心配というよりは、自分の母親の目が呪怨のままでは困るという感じが濃厚である。
 「毛細血管が脆くなって内出血したらしい」
 「え? それってやっぱ─」とムスコは言った。「齢のせいってこと?」
 「いつも怒らすからでしょ! いいか、この目はオマエの作品だ!」

 翌朝、職場で同僚がみんなに言うことには、
 「仕事休んで眼科に行ったっていうから、てっきり結果を知らせるメールかと思ったら、目から血が出るから頭を叩くなだって。信じらんない」
 爆笑された。 

# by vitaminminc | 2012-05-23 20:38 | Trackback | Comments(2) 

舐メル友

 今月に入って、いきなりメル友が増えた。
 といっても一方通行。私から返信することはない。けれど毎日のようにメールをくれる。
 若葉の季節。そんな新しいメル友が、何人か増えた。

 新しいメル友らからのメールは個々ではなく、その日私宛てに届いた分をauが一括して教えてくれる。ちょっと秘密主義なところがあって、本文は読めない。
 でも彼らは 「件名」だけで言いたいことを伝えようと 一笑件名 一生懸命だ。

 たとえば、こんな感じ↓↓↓

 5/6  件名:聖火を次に託すわけではありませんが、この『8000・・・
 5/6  件名:仲山です。御手洗様が貴方様の通信費を負担してお・・
 5/6  件名:8000万生前贈与の件■私のメールは届いていると思・・

 5/9  件名:気になる運勢は・・・?
 5/9  件名:☆無料1万pt追加済み☆【御手洗】様よりメッセージ・・・

 5/10 件名:☆無料1万pt追加済み☆【御手洗】様よりメッセージ・・・

 5/11 件名:☆無料1万pt追加済み☆【御手洗】様よりメッセージ・・・

 5/12 件名: to BIG 大当たり
 5/12 件名:お客様宛に≪石川様≫からお預かりしている物が御・・
 5/12 件名:良ければお返事を頂けますか?
 5/12 件名:【石川】様からのご相談・・・ご確認になられてお・・・・・・
 5/12 件名:【3600万】準備は出来ています。特記事項をご確認・・
 5/12 件名:30万円すぐにご利用頂けますのでまずはご確認下さい
 5/12 件名:〓〓〓〓〓はご存じですか?30万円をお振込しま・・・・
 5/12 件名:迷いや不安は分りますが心のどこかでもし本当な・・・・・
 5/12 件名:お客様は既に30万円分お受け取り頂く権利が御座いま
 5/12 件名:石川ですが直接お話しをしませんか?
 5/12 件名:私って分かっていますか?
 5/12 件名:それで本当に良いんですか?
 5/12 件名:遅くなってしまうとお受渡しも出来なくなってしま・・・・・・・
 5/12 件名:現金でお振込頂きました30万円には受取期限がご・・・

 ハイハイ。先週は同じ日に、私宛てにたくさんメールが届いたようだ。

 こんな怪しいメールが届くようなサイトにアクセスでもしたの? と疑われたのではたまらない。
 神に誓って言える。私はどこにもアクセスなどしていない。それなのに、今月に入っていきなりこのようなメールがわんさか届くようになった。一体どこで私のアドレスが漏れたものやら。
 身に覚えがあることといったら、中学校のPTA役員になってしまったこと。役員同士連絡網を回すために携帯アドレスを交換し合ったことくらい。
 
 auの迷惑フィルターの機能というのが、どうも他社と違い、鉄壁かザルしか選択できないらしい。
 鉄壁を選ぼうものなら、全メールが受信不可になるため、受信指定リストにアドレス帳のすべてを(私の知る限り手入力で)登録しなければならない。
 前に鉄壁を選んで放置しておいたら、来るべきメールが一件も来ない日が一週間続き、さすがに焦った。  「受けたいメールに関しては、そのアドレスを受信指定リストに登録し、auお客様センターに送信して知らせなければならない」ことを知った。携帯のアドレス帳に入っている分は自動的に受信可になるものと勘違いしていたのだ。
 同じような憂き目にあう人は結構いるらしい。市立図書館のHPには、わざわざ「auをお使いの方へ」という注意事項が載っている。
 「auで迷惑メール対策をしている方は、ウェブ予約されても当館からのお知らせメールが受けられない場合があります。予めフィルターを解除するか、指定受信リストに登録をしてから・・・」
 
 最初のうち、届くメール届くメールをいちいち拒否リストに登録していたのだが、登録したにも関わらず相変わらず送られてくる。イタチごっこでキリがない。明らかに同じ発信元なのに、限りなくドメインを替えて送りつけてくるのだ。
 めんどくさッ! そこで今回の対策として、auの「迷惑メールおまかせ規制」というのを採用してみた。
 迷惑メールが疑われるものすべてをauが振り分け、その発信元と件名のみをまとめてリポートしてくれるシステムである。
 発信元と件名を確認し、必要ならば自分で指定受信リストにそのアドレスを登録せよという仕組み。
 
 ダーレがッ! 登録などッ!

 しかし、人間というのは不思議ないきものである。毎日のように送られてくるリポートに目を通すうち、お馴染みの御手洗さんとか石川さんなどに愛着がわくようになった。
 件名を読みながら、いちいち頭の中で 暴言 返信している。
 最近では、新アドレスから石川さんの下の偽名が「tomomi」であることも、どうやら私のことを男性と勘違い、いや想定していることもわかってきた。
 
 でも、残念ながら私は誰にも口座を教えた覚えはないし、実際30万を振り込んでもらったこともない。
 8000万を生前贈与してくれるような親類もない。なのにどうしてビンボーがバレたんだ?
 御手洗さん(もちっとそこらにありそうな平凡な名前にすればいいのに、なんでミタライ?)にいたっては、親切にも私の通信料を立て替えてくれたようだ。涙が出る。が、auからはいつも通り請求が届いている。

 一度も返信しない相手に、下手な鉄砲も数撃ちゃナントカとはいえ、よくもまあ恥ずかしげもなく、毎日似たような文面を送れるものだ。ホント、自分で自分のやってることに嫌悪感を覚えないんだろうか。そんな神経を持ち合わせていたら、こんなくだらないことに手を染めたりしないか。ふはははは。。。しかし、引っ掛かる人がいるとしたら、それこそ信じられないんですけど。

 昨日も11件の迷惑リストを受け取った。スタメン=トモミ・イシカワからの件名はこうだ。
 「3600万お受取期間のご連絡」ときたもんだ。
 つい先日まで30万がどーしたこーしたと騒いでいたくせに。トモミったらだいぶ大きく出たわね。

 トモミそのほかの諸君に告ぐ。
 舐メールなよッ!!



 
 

























 

# by vitaminminc | 2012-05-20 11:46 | Trackback | Comments(0) 

あの日見たアニメの名前を私は危うく忘れかけていた

 徒歩通勤の途中。
 国道に差し掛かる交差点で信号待ちをしていたら、目の前をインパクトのある車が走り去っていった。
 それはローバーミニ的姿をした可愛い薄茶色の車で、「超平和バスターズ」という書きなぐり調の文字がボディーマーキングされていた。

 この場合の「超」は、「平和」を超えているのか、「バスターズ」を超えているのか。そもそも平和を退治してしまうということは、平和ではないということになるな。オイオイ物騒だな。
 そんなことをぼんやり考えながらも、なぜか妙に懐かしい感覚に包まれたのだった。

 12時間後に、突然思い出した。
 「超平和バスターズ」の正体を。
 昨年のちょうど今頃から6月まで、フジテレビ系で放映されていたアニメである。
 岡田磨里さんの小説「超平和バスターズ」が原作。
 私はアニメのタイトルに惹かれて、内容もわからぬまま毎回録画しておいたのだった。
 アニメのタイトルは、

     
あの日見た花の名まえを
        僕達はまだ知らない


 内容は、ウィキより──幼い頃、宿海仁太、本間芽衣子、安城鳴子、松雪集、鶴見知利子、久川鉄道ら6人の幼馴染たちは、かつては互いをあだ名で呼び合い、「超平和バスターズ」という名のグループを結成し、秘密基地に集まって遊ぶ間柄だった。しかし突然の芽衣子の死をきっかけに、彼らの間には距離が生まれてしまい、それぞれ芽衣子に対する後悔や未練や負い目を抱えつつも、高校進学後の現在では疎遠な関係となっていた。
 高校受験に失敗し、引きこもり気味の生活を送っていた仁太。そんな彼の元にある日、死んだはずの芽衣子が現れ、彼女から「お願いを叶えて欲しい」と頼まれる。芽衣子の姿は仁太以外の人間には見えず、当初はこれを幻覚であると思おうとする仁太であったが、その存在を無視することはできず、困惑しつつも芽衣子の願いを探っていくことになる。それをきっかけに、それぞれ別の生活を送っていた6人は再び集まり始める──。


 夏休みに入って、私たち(私とムスメとムスコ)は録画しておいたアニメを観た。若者の間では大変評判だったらしく、現在もなお根強いファンを抱えているようだ。子どもたちは私のグッジョブ(録画しておいたという功績)を大いに讃えたものである。アニメのタイトルが「超平和バスターズ」だったら録画していなかったろう。原作者さん、ゴメンナサイ。

 放映開始前には秋葉原で「超平和バスターズ」のステッカーが配布されるなど、相当な力の入れようだったことがわかる。そして実際、アニメは極上品であった。背景はみずみずしさに溢れ、とにかく透明感が際立っていた。悲しいくらい美しかった。
 エンディング・テーマなんか#secret base~君がくれたもの~だもんね。キュン。

 私が今朝見た車は、その制作関係者のものだったのだろうか。
「超平和バスターズ」のロゴは、主人公たちの秘密基地の梁にナイフで刻まれた文字である。車体の色は、そのイメージを崩さないよう、材木のごとき色をしていたけれど。


 放映から1年。録画しておいたヤツを、再び観てみたくなった。

<追伸>デーガクから帰って来たムスメに、今朝「超平和バスターズ」のロゴ入り車を見たという話をしたら、
「どう考えてもそりゃオタ車だ」と笑われた。
 のみならず、私の頭の中で12時間も「超平和バスターズ」=「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」につながらなかったことを知って驚愕された。
 「奥さん、相当ヤバイですよ。アタシなんかこの間思わずつぶやいちゃったもん・・・」

 私という母の名前は、ムスメの友人の間ではヤバイ頭を持つ者としてすでに知られている。

# by vitaminminc | 2012-04-25 21:30 | Trackback | Comments(2) 

愁訴

長い長い、とめどなく長い文が、一瞬にして消え失せた・・・
私が何をしたというのか。
同じ文を二度入力するのはしんどいので、全然違う内容に変更。

ハ~ルは身体がバ~テバテ~

と北島のサブちゃんの歌にもあるとおり(ねーョ)、春は超苦手。
雪崩のように体調が崩れるからである。体型ではない。体調が、である。
(体型はすでに崩れている)

ヨレヨレのヘロヘロで過ごすうち、ふと気がつけば早4月。
休日は花粉を避けて、ひたすら家に引きこもる。
財布の代わりにマウスを握り、買わぬが花の、ディスプレイ・ショッピング。

猫さんグッズを見て回るのが、何よりの疲労回復。
今日はとびきりのお気に入りを発見。


手作り粘土猫作家・高橋理佐さんの「勝訴猫」。


この顔、このポーズ、この雰囲気
あまりにも私好みで、思わずぅはっと叫んでしまった。

愁訴なのか勝訴なのか(笑)
これ以上続けると、また突然文字が消えかねない。
本日はこの辺でマウスを放しますぅ。

# by vitaminminc | 2012-04-13 21:30 | Trackback | Comments(2) 

マイ 口角プラン

 まずは、宅のムスメも中高とさんざんお世話になったZ会のCM(高校生「気合」篇をチョイス)をご覧ください。

Z会CM


 たまりましぇん。大好きであります。この声、この眉、この髪型。
そして何よりこの口角!

「ナルト」のロック・リーのイトコか

「世界の果てまで行ってQ」のイモトの弟か


 年々口角が下がり気味の中年女子にとって、Z会の気合クンはアンチ・エイジングに欠かせない存在なのでありますですます。見れば自然に口角急上昇。

 待ってろ、
  ディープ・ミドル・ライフ~ッ!!


※「my合格プラン」は進研ゼミのキャッチコピーです。 

 



 

# by vitaminminc | 2012-03-14 09:23 | Trackback | Comments(0) 

3.11 社説と報道番組

<(_ _)>当方のミスにより下記リンクに不具合がありました。大変失礼しました。3/14修正完了済み。

 3月11日朝。4紙の社説を読んでみた。

朝日新聞・天声人語

毎日新聞・余禄

産経新聞・産経抄

読売新聞・編集手帳

 いつもの倍近いボリュームの読売。雪のように心に降り注ぎ、溶けては心に染みた。


 9日金曜夜フジテレビ系で放映された『自衛隊だけが撮った0311』は、貴重な映像を元に、隊員たちの苦悩や悲しみを浮き彫りにしていた。派遣された自衛隊員は、その多くが東北出身。自分の家族の安否も確認できぬまま、カメラは懸命の救助にあたる彼らの活動を追っていた。
 たくさんの犠牲者を出した大川小学校。隊員たちもまた、津波で身内を亡くした犠牲者だった。若い隊員たちの中には、生まれて初めて遺体を目の当たりにする者も少なくなかった。
 水中での捜索で、流れてくる瓦礫の釘で長靴が破れ足を怪我しても、ガムテープで修復し、「明日も入ります」と懸命に任務にあたる。
 行方不明者の数に対し、遺体がなかなか見つからない。焦りの色が濃くなっていく。95人の隊員を率いる宇郷三佐は、自衛隊本来の任務を超えた指示を出す。
 瓦礫は捨てろ、砂も泥も捨てろ。でも亡くなった人たちの生きた証はすべて集めろ─

「思い出を掘り起こせ」
を合言葉に、食事の時間も惜しんで黙々と応える隊員たち。
 瓦礫の撤去、遺体の収容、遺品の収拾─彼らの活躍をずっと見守り続けた遺族の1人が、感謝の気持ちを言葉にした。
「私たちが出来なかったことを全部やってくれた」

 福島原発では、隊員の誰1人として実践の場で放射線に向き合った者がいない中、文字通り命懸けの作業となるにも関わらず、「行かない」とか「行きたくない」という声が聞かれるどころか「自分が行きます」「自分にやらせてください」という声が次々に上がったという。
 重量20キロを超える防護服は、放射性物質が身体に付着するのを防ぐだけで、放射線そのものを防ぐ力はない。
 装甲車が原発3キロ圏内に入っていくと、置き去りにされた犬たちが続々と集まってきた。隊員の1人が車から降りて、自分たちに配られた昼食用のパンを投げてあげる。
「こいつら、腹減ってるんだな・・・」
 車が街中を進んでいく。破壊されたATMや自動販売機、レジスターをもぎ取られた店。醜い人災の爪痕までもが目に入り、愕然とする。
 作業を中断するわけにはいかないと、オムツを身につけた隊員もいた。原発3キロ圏内で、行方不明者の捜索を指揮した山下一佐は語る。
「今回自衛隊がこれだけがんばったのは、自衛隊の使命感だとか士気が高いからだとよく言われるんですけど、私はそうじゃないと思うんです。
一人間として何とかしたいという気持ちになったんですね。それが使命感に結びついて、一生懸命活動する根源になったんじゃないかと」
 原発3キロ圏内での捜索活動を終えて福島を後にする日、彼らは町の片隅に復興への祈りを込めて、ひまわりの種を播いた。
 8月22日。福岡に戻った山下の部隊では、隊員の1人が食い入るようにTVニュースに釘付けになっていた。
 2カ月前、行方不明の捜索を行ったあの場所で、ひまわりが立派に咲いていた。


 今回の大震災では、いかに永田町が国家危機に際し国民に不安と不信感を与えるしか能がない素人であるかを、そして、いかに自衛隊が情に篤いプロかつ現場の希望の星となり得る頼もしい存在であるかを思い知った。

 私は恥ずかしい。日々のブログの、どうでもいいような記事の数々。いっそ削除してしまいたい。
 自分に出来ることといえば、瓦礫の受容れを快諾する意思を持ち続けることと、東北の復興を祈り続けること。

# by vitaminminc | 2012-03-11 14:04 | Trackback | Comments(0) 

「万」事休す

ムスメがドイチュラントに旅立った。
生まれて初めての空の旅。
バイトで旅費を稼いで、憧れの地へと。

ワタクシは仕事に出る前に、感の思いでムスメにメールを送った。
手続きの邪魔にならぬよう、搭乗までの待機時間を選んで。



「発つ前に、東北にいるとーちゃん(単身赴任中)に一言挨拶を。
 楽しんできなさい。気をつけて。」


ムスメから返信が届いた。おぉ、愛する我が子よ。

ドイツ行ってきます!(ドイツ国旗の絵文字)


3月9日~17日まで返信出来ないので
お許しくださいまし!
朝っぱらから
(メール便の絵文字)くれた方、
ありがとうございますです!


助詞抜きコトバに文末表現・・・なんとなくDNAを感じるが、これってどう見ても・・・
全員に返す能メールやんけ!

ドイツ行くのはわかってんだよっ! 
バカでかいトランクを車に積んでやり、駅まで送ってやった母に寄越すメールがコレかい。




# by vitaminminc | 2012-03-09 21:04 | Trackback | Comments(2) 

じっと見ていると、泣けてくる・・・

歌詞もメロディーもよいけれど、ジャケットも。

# by vitaminminc | 2012-03-07 16:13 | Trackback | Comments(0) 

脇メモ振らず

ガクッ!!_| ̄|○ …

ムスメには前々から言われていたのです。
「スケジュール管理はアナログに限るよ」って。
で、去年の誕生日にはムーミン谷のミーの可愛いピンクのスケジュール帳を贈ってくれました。

なのに、ムスメの厚意を無にして、相変わらず携帯のスケジュール機能に頼っていたんです。
その罰が当たりました。
昨日、ムスコの中学校で運動部役員が集結して終結させる、今年度最後の大切な報告会があったのに、綺麗サッパリ忘れてしまいました。忘れていたから事前連絡なんか入れてません。無断欠席です。
この齢になって、そんな無責任で恥さらしなことをやらかすなんて。
気づいた時は、夜の23時。
部長様にお詫びのメールを送りましたが、当然返事はいただけずじまい(か、神様・・・)。
今朝、白髪を3本抜きました。たった一晩で、魂と一緒にメラニン色素が抜けた模様。

弁解の余地などないので、理由だけ。携帯を修理に出してしまったのが敗因です。
代替機に移してもらえるのはアドレス帳とお気に入りのみ。スケジュール内容は移せません。
この時点では、3月上旬に学校行事があることはわかっていました。
修理にかかる期間を聞いたら「早ければ一週間」とのことで、安易に出してしまいました。
まさかその3倍もかかるとは思わず、一抹の不安を感じつつも、安易に出しちまいました。

先週土曜日までは確かに覚えていたはずなのに、その後どの時点で忘れてしまったものやら。
職場の人に泣きついたら、
「あたしたちはみん子の日頃のボケっぷりを把握しているから笑って流せるけど~」
と笑ったあとで、
「よくわかっていない人にとっては、まさかそうしょっちゅうポカがやれるわけがないからねぇ、
 下手したら故意にやっていると思われかねないかも~」
と、崖っぷちに佇む私の背中をそっとやさしく押し、奈落の底へと落としてくれました。

ようやく携帯が修理から戻ってきました。登録していたスケジュールを手帳に書き写しました。
それだけでは不安です。携帯のスケジュールはそのまま生かし、強化することにしました。
1つの行事に対して、一週間前の夜と、前日の夜と、当日の朝の3回、
「さよなら人類」が大音量で鳴り響くよう設定しました。

もともと目から鼻へ抜けるならいいのですが、目から耳へ抜けるワタシです。
毎朝起きたら、必ずスケジュール帳を見るようにします。
予定が入っている時には指差し確認し、声に出してそれを読み上げます。
そして「さよなら人類」が鳴ったら携帯を手に取り確認し、登録内容を読み上げます。

そして、「人に迷惑をかける人間にだけはなるな」と自分を戒めます。
(T▽T)もうヤッチマッタけどな。






# by vitaminminc | 2012-03-06 22:18 | Trackback | Comments(2) 

裁判ボーチョー記

 昨年、ムスメが裁判傍聴を体験した。大学で学んでいる(選択科目の)授業の一環として、教授に引率されて霞が関まで行って来たのである。かねてより裁判モノを扱った映画が好きな私は、その話を聞いた瞬間、叫んでいた。
「わたしも私もワタシも行きたい!」
 ウザ母の扱いに慣れているムスメは、「イイヨ」と三つ返事で快諾。
 テメエで勝手に行けばよいものを、ムスメに引率を頼み、ムスメのスケジュールに合わせて休みを取り、昼食付きでムスメに同行してもらったのである。(婆さんか)

 昨年中は「どうせ行くなら本場(?)霞が関に行きたい!」と叫んでいたくせに、今年になった途端、「霞が関までは遠くて疲れる。電車賃もバカにならん。もう、地元の地裁でええ」に変わっていた。寄る都市並み・・・違うな、寄る年波であ老化。

 地元地裁ではここのところワイドショーの女王‘記事賄え(る)’の裁判が続いている。が、並んでまでして傍聴したあげく、被告人に殴りかかって退場を命じられたりはしないゾと100%言い切れる自信もなかったので、並ばなくても傍聴できる法廷を選ぶことにした。
 その日唯一並ばなくても傍聴できる裁判員裁判は「強姦傷害/強制猥褻」。途中昼の休憩時間を挟んで5時間の裁判が予定されていた。

 我々は決して他人事として済ませるわけにはいかない、我々と同じ民間人である裁判員たちが、どのような質問をし、どのような判断を下していくのかを見守りたいと考えた。

 休憩に入るまでの前半は、カッコイイ若い女性検察官による公訴事実の朗読から始まった。
 被告人は40代の男性。被害者は2人。40代の一人暮らしの女性と20歳近い一人暮らしの女性。共に男性経験なし。いずれも深夜~未明、施錠し忘れた玄関から押し入られた。40代の方は強盗だと思い込み、恐怖心に支配され、殺されないようひたすら事が終了するまでの間声をあげることなく我慢して耐えたが、膣壁裂傷で出血。全治一週間の怪我を負い、その日のうちに警察に被害届を提出。
 若い方は強姦される直前、「絶対に嫌だ」との思いから膝蹴りで防御。犯人が逃走したため強姦には至らずに済んだが、その日のうちに警察に届け出た。

 被告人は、この2件の前後にも2件(別の地裁)の事件を起こして逮捕されており、この度の起訴は、別件で押収したDNA鑑定の結果に基づいている。即ち40代女性の体内に残った成分と20近い女性を目隠しする際に用いた布に付着していた成分が一致したことから、犯人が特定出来たというわけである。
 犯人は一人で酒を飲むたび≪Hな考えに囚われた≫ということであった。この≪Hな≫という言葉が再三登場することに多少違和感を感じつつも、法廷内は厳粛なムードに包まれていた。

 裁判官が起訴状の内容に相違があれば述べるよう被告人を促した。被告人は前に出て事実と違うとする2点を挙げた。
「≪胸を撫でまわした≫ とありますが、実際は≪一度触った≫程度です。それから≪騒いだら殺すぞ≫のところですが、自分は≪殺す≫という言葉は口にしていません」
「じゃあ、実際は何と言ったのですか」
「・・・・・・」
「騒ぐな、くらいの感じですかね」
「ハイ」

 続いて、弁護人による陳述。検察官が若い女性1人であるのに対し、弁護側は中年男性と(検察官と同じくらいに)若い女性の2人であった。
 ロマンスグレーの男性弁護人が、もったいぶった様子で話し始めた。被告人がいかに不幸な生い立ちであったかについて、非常にドラマチックに語り始めたのである。ずっとこのまま芝居がかったテンションだと辛いな、と思っていたら、たぶんご本人も辛くなったとみえ(?)途中からは普通の語調に変わっていた。

 ロマンスグレーの弁護人が、弁護人以上に話術に長けた弁士だったので、被告人の生い立ちが同情に価するということはわかった。でも、だからといって犯行に及ぶ理由にはならない。酒に酔ったことを言い訳にするには、矛盾点が多すぎる。
 また、友だちがいなかったと言う割には、家を出てから友だちの家を転々とできたのは何故なのか。それに酒に酔ったにしては、鍵のかかっていない家を一軒一軒調べたり、口や目を塞ぐための布を用意していたり、自分の口まで塞ぐ目だし帽をかぶるなど冷静かつ用意周到である。被告人以上にツッコムことが好きな傍聴人もいるのである。

 休憩に入り、駅の方に向かう道すがら、ムスメが私に言った。
「裁判員の中にすごく場違いな服装の人がいたね」
「そうだっけ?」
「肩まで出るタイプの襟で、凄く短いスカート。よりによってなんでこの内容(の裁判)なのに?」
 座っていたからよく見えなかった。それよりも、と私はムスメに言った。
「≪H(エッチ)な考え≫という表現が何回も出てきたけど、あれはほかに言いようがなかったのかね。事件を軽くしかねない印象だったのだけど」
 するとH(エッチ)は別に何とも思わなかったけど、とムスメが言うのだった。
「あの検察官、まだ若そうなのに≪パンティー≫って言っていた」
「ああ、それね、私も≪下着≫くらいにして欲しかったな」
「え? 私は≪パンツ≫でいいのにって思った。≪ティー≫という響きが、なんか昭和っぽい」
 平成生まれのアンタが言うかい。

 事件の内容が内容なだけに、交わす会話もしょーもなくなりがちであった。
 休憩が終わり、後半である。早めに法廷に入った我々は、前半同様被告人が2名の刑務官に付き添われて入廷、手錠が外される光景を見た。
 犯人という先入観を回避するため、裁判員たちはその後に入場。
 オー、マイガ! ムスメの言った通りであった。約1名、法廷にそぐわないと言わざるを得ないイデタチの女性を発見。肩丸出しで、腰掛けていたからであろうか、皺が寄ったため更に上にズリ上がった超ミニスカの裾から、今にも見えてはいけない、先程ムスメとその呼称について議論したばかりの衣類が見えんばかりである。おばさんは彼女が着席するまでなぜか焦りまくりなのであった。

 後半は、被害者に代わり、検察官による意見陳述から始まった。
「これからワタクシが話す≪私≫とは、被害者Aさんのこととご理解ください─」
 非常に生々しい描写─R18的名詞が発禁本並みの動詞を生んでいる中、遅れて入ってきた者がいる。出入り自由ではあるが、タイミングがあまりにも赤裸々。
 そいつは私のすぐ後ろの席に座った。しかし、なかなか落ち着かない。ゴソゴソゴソゴソひっきりなしに音を立てている。うるさい。耳触りである。
 しかもムスメの言を借りれば、「ゴソゴソが途中からゴシゴシに変わった」ではないか。それだけではない。あろうことか、そいつは規則的な摩擦音を立てながら、時々ごく小さく「んふっ」と呻き、「クソッ」とつぶやき、「ん!」と喘ぐのである。

 1列は4シート。そいつは後ろから2列目の、一番ドア寄りの端っこに座っていたが、何しろ摩擦音がうるさい。同じ列のもう一方の端に座っている男性が振り向く気配がすると同時に音はピタッと止む。そしてあまり間を置かずに再開される。
 前方の刑務官の1人がわずかに顔を後ろに傾けた。と、すぐにピタッと音が止み、刑務官は空耳かという感じで前に向き直る。しかし、直に再開。

 悪夢かと思った。この神聖なるお白洲で、今自分のすぐ後ろで一体何が起きているのか!
 気が狂いそうであった。裁判官までは決して届かない微妙なな音量で、だが確実に後ろの馬鹿野郎がよからぬ行為に及んでいるのである。今にも不浄の濃縮液をぶちまけそうになっているのである。
気が気ではない。裁判に集中しろという方が無理である。過剰に露出気味の裁判員といい、後ろの席で淫行に及んでいる馬鹿野郎といい、この法廷はおかしい!
 被告人がまともに見えてきそうになった時、ムスメがメモを寄越した。
 『一旦外に出てから別の席に移動する?』
 頷いた私はほうほうの体で法廷を後にした。

 花粉症で嗅覚がマヒしていた私には不幸中の幸いでわからなかったのだが、馬鹿野郎は入ってきた瞬間から異臭を放っていたらしい。
 ムスメが、ついてないなぁ、変な人が入ってきちゃった、と思う間もなく、馬鹿野郎がおっぱじめた行為はムスメもしっかり感知していた。
「意見陳述をBGMに抜こうなんて!」とわが耳を疑うような憤り方。あんな馬鹿野郎と同じ空気を吸いながら裁判を傍聴しなければならないのか。
 我々は1階事務局に訴え出ることにした。
 しかし、事務の人は難色を示した。─裁判長が退出を言い渡さない限り、裁判自体を妨害するのであればまた別ですが、どの人にも裁判を傍聴する権利はありますので・・・。
 奥から出てきたもう1人が、「今行って様子を見てきます」とは言ってくれたが、おそらく無駄だろう。ちょっとの気配でもピタッと止める程度の理性は保った馬鹿野郎なのである。
 しかも私と目が合う直前に、そいつはすでに態勢を変え、足の脛を掻くフリまでしやがった。反吐が出る。目が合った時のあの顔が忘れられない。恍惚とした魯鈍な目の中にも、してやったり的不敵な色を湛えた笑み。反吐が出そうになった。
 
 悔しいの一語に尽きる。我々は、とんでもない馬鹿野郎による、あり得ない愚行のせいで、とうとう法廷に戻ることが出来なかった。キモチの悪さから立ち直れず、地裁を去ったのである。ほかの誰よりもそいつに近い距離にいた母娘は、裁判を見守ることも叶わず、不完全燃焼のまま傍聴を切り上げた。馬鹿野郎だけがボウチョウし、完全燃焼するなんて。こんなことでいいのか、ニッポン。

 信じられないが、実際にあった話なんである。
 傍聴人にも身分証明の提示を義務付けるべきである。(ぅぅ、グヤジイ。有休を返してくれ!)

# by vitaminminc | 2012-02-22 12:10 | Trackback | Comments(4) 

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