疑心暗鬼

脳ドックの検査結果が届いた。
「異常なし」
安堵感 < 猜疑心
ンなバカな…149.png 

ついでに受けたピロリ菌検査も陰性。
こちらは素直にホッとした112.png

乳腺超音波の結果はB判定。
わずかに所見ありも日常生活に支障なしネ119.png
毎度のことだから少しは慣れた。



# by vitaminminc | 2017-04-24 04:59 | Comments(0)

マンチ感?

その日も各部屋のドアを開放。
ところが、2階のお姉さまたちったら下りてきやしない。
と、私が目を離している間に、コタローの姿が忽然と消えていた。
わ、マズイ! 
でも、上で何か争ったような物音は一切聞こえなかった。
器の大きいくーちゃんは心配ないけれど、狭量ビビリのうずらが心配。
放っておくわけにもいかない。怖いと理性をなくし、必要以上に攻撃的になるからだ。

私が階段を上がっていると、コタローが私の部屋から飛び出してきた。
そして階段を駆け下りていった。正確には、転げ落ちていった。
慌てていたのかもしれないが、あまりにも猫らしからぬ下り方、いや落ち方。
一段一段足を踏み外しているとしか思えない。
コタローは我が家に来て急速に成長している。
もはや階段が苦手な子猫のサイズではなくなっているというのに。

様子を見るため、私は自室(正確には私と猫2匹の部屋)に入った。
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くーちゃんが、何事もなかったかのようにまどろんでいた。
しかし、うずらの姿がどこにも見えない。



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くーちゃんがのっかっている布団の端を持ち上げたら、案の定、中で丸まっていた。
この日最高気温は20℃前後だったかな。
西陽たっぷりの部屋の体感温度は夏日そのもの。茹で猫になるっちゅーねん!
うずらは、突然顔をのぞかせたコタローに仰天して、布団の中にダイビングしたに違いない。
このあとうずらが布団から出てくるまで、たっぷり3時間はかかった。
一方コタローは、この日を境に便が緩くなってしまった。

そして昨日。くーちゃんが階段の途中まで下りてきて座っている背後に、なんとうずらの顔が見えた。
くーちゃんは横に大きくなってしまったけれど、もともと骨格は小さい。
うずらはくーちゃんより頭一つ分大きいので、隠れ切れずに顔が出ているのだった(笑)。
コタローはそんな2人のお姉さまたちを下から見上げていた。

しばらくして、コタローが一歩、二歩とゆっくり階段を上り始めた。
くーちゃんが、誘導するというよりは、「飽きちゃった」という体で自室に引き上げた。
平和主義なのか無頓着なのか。
仲裁役を買って出てほしかったくーちゃんを失って、階段にはうずらとコタローが残された。
うずらの耳はピンと立っている。毛もまだ逆立ってはいない。なんという美猫っぷり。
よしよし、いい調子─しかし油断は出来ない。
うずらのスイッチは若干遅れて入るのだ。

コタローは長い尾を垂れ、一歩一歩低姿勢でうずらに近づいていく。
(やめておけコタロー、そこらでいったん止まっておけ)
私はハラハラした。それ以上近づくのはアカン!
やっぱり! うずらの鉤しっぽがさっきより太くなっている。
低い唸り声。近すぎて、うずらのものかコタローのものかわからない。
いや、どう考えてもうずらだろう。
「ハイ!」
私の声にコタローが立ち止まり、またしても階段を転げ落ちるように下りてった。
うずらもハッと我にかえったように、小走りに部屋に駆け込むと部屋の隅に隠れた。

あれ以上コタローが近づいていたら、うずらは確実に噛みつくか引っ搔くかしていただろう。
爪も伸び放題になっているし、危険この上なし。
かつてのくーちゃんみたいにうずらに噛まれたのではコタローが哀れ。まだ思春期の一歩手前なのだから。
それにしてもコタローは性質がおとなし過ぎる。
男の子だから身体だけはやがてうずらより大きくなるだろうけど、くーちゃんみたいにうずらを制御できない気がする。

今日はコタローの腸内環境が悪化し切ってしまう前に、獣医に連れていった。下痢が続くようなら連れて来るよう言われていた。
悪玉菌が増えすぎてしまうと、ストレスを取り除けても、善玉菌を元の状態に戻すのはかなり困難らしい。
いわゆる下痢体質になってしまうのを防ぐため、抗生剤を注射して、いったん悪玉菌、善玉菌ともにリセットするのが好ましいそうだ。下痢止めの粉薬も処方された。

先住猫との顔合わせについて、先生は、3日間くらいコタローをケージに入れて、先住猫と同じ部屋に置いておくことを勧めた。
「その際、ケージは部屋の隅に置いて、できれば正面からだけ見えるように。3面壁とかに囲まれていれば、中の子も落ち着きやすいから」
でも、先生。うずらはそれでもくーちゃんに牙を剥いたんですよ。
それに、コタローは三段ケージを使いこなせていない。上り下りが出来ないんです。一度どうにかよじ登ったけれど、下りる時足を滑らせて頭からトイレに落ちて以来、ケージが嫌いになっちゃって。
トイレをケージから出して、餌と水を1階に置いて、どうにか1階にだけは入るようになったんですけどね。
うちのケージ、三段で高さはあるけどフロア面積がやたら狭いんです。
あそこに閉じ込めっきりにするのは酷。しかも、慣れた頃を見計らって出したところで、うずらに攻撃されることは必至。

簡単にはいかないなぁ。敵意のない相手に、どうして敵意を抱くかなぁ、うずら。
「野良時代の恐怖がいまだに消えていないんだろうね」と先生は言う。
でも先生、うずらがうちに来たの、生後まだ推定2ヵ月ですよ。
記憶の遺伝てやつかなぁ。母猫の。。。
コタローの去勢も時間の問題だろうなあ。。。

ついでに、コタローの足腰が弱いことについても相談した。
階段をまともに下りられないこと、おもちゃで遊んであげても二本足で立つだけでジャンプできないこと、三段ケージにも飛び乗るというよりよじ登る感じでなかなか下りられないこと等。
先生はコタローの両手を取って、アンヨは上手をやってみた。
そして、足腰の骨格や筋肉を触診したあとで、苦笑しながら言った。
「この子、だいぶ顔が丸いよね」
「えぇ」
「おそらく、マンチカンとかラグドールとか、洋猫種の血が入ってるね、顔立ち見ても」
「え? コタローが?」
「うん。マンチカンもラグドールもジャンプが苦手でねぇ。ここからこっち(診察台とデスクを示し)、このくらい離れてると、まず飛び移れない。猫としては鈍くさいんだよ(笑)」
「そうなんですか?」
「血のせい。だから、問題ありません」

マンチカンとは思えない、手足が長いコタロー
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こちら純潔マンチカン様↓
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ラグドールの血が入っているとは思えない、短い毛のコタロー
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こちら純潔ラグドール様↓

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鈍くさい血統だけ受け継いだのだろうか(ぷっ)
そこもまた可愛いんだけどね。





# by vitaminminc | 2017-04-22 14:22 | 生きもの | Comments(0)
仕事から戻って人心地ついたところで、コタローがいる居間の戸を開放した。
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くーちゃんがいる私の部屋のドアを開放した。
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開放してから1時間ほど経ってようやく─。
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くーちゃんが、階段の途中まで降りて来ていた。
「コタローはまだ子どもだからよろしくね」と伝えた。
くーちゃんは、お返事の代わりに、ゆっくり瞬きをしてみせた。
コタローはくーちゃんをじっと見上げた。
にゃ~にゃ~可愛い声で鳴いてみせた。
それから居間に戻ると、なぜかマンマを食べ始めた。
なにゆえ、今?
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くーちゃんも「ま、いっか」てな調子で私の部屋に引き上げてしまった。
私が様子を見に行くと、甘えてお尻を差し出した。
しっぽの付け根を撫でてもらうのが好きなのだ。
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お腹も撫でてみろやと催促。ぽんぽこりんの可愛い体型。

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そして、大あくび。
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見知らぬ猫─子どもとはいえ、すでにくーちゃんと同じサイズ。
階段の途中と廊下。高低差2メートル80センチ。
両者初めて目を合わせたとは思えないほど、妙にリラックス。
これは幸先が良い。
互いに相手を敵とは見なさず、自分に危害を加えないと判断したもよう。

ところで、うずらは一体どこ? どこにいるの?
コタローの鳴き声が聞こえなかったはずはないのだけど。

あ、いたいた。よそ者に警戒して、床に張り付くように身を潜めてた。
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このあと、3時間以上何の進展もなく時が過ぎていった。
くーちゃんとうずらは私の部屋。コタローは居間。

おや、コタローに動きが。やっぱり上が気になるみたい。
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階段の上に光る眼が(笑)くーちゃんもコタローが気になるんだね。
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コタローが階段を小走りに駆け上がっていったよ。
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でも、くーちゃんが私の部屋に入ってしまったみたい。
すぐに階段をおりてきて、居間に戻っちゃった。

初日はこんな感じで十分。
コタローを抱っこして、無理に私の部屋に連れてって引き合わせることはない。
抱っこされるのが好きではないから、抱っこ➡嫌=姉たち➡嫌という印象は避けたい。
自然に任せるのが一番。

予想以上に穏やかなご対面で、なんかホッとした。













































# by vitaminminc | 2017-04-19 22:12 | 生きもの | Comments(0)

那須高原の金さん

この写真を見るたび、私は今でも─
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じーんときてしまう。
これは、那須高原時代のくーちゃん一家の貴重な写真である。
昨年の1月頃? (間違っていたらごめんなさい)
白黒のくーちゃん(Kuh:ドイツ語で牝牛の意味)を中心に、ふたりの子ども。
背後からぬっと顔を出している一際でかいのが、くーちゃんの旦那さんらしい。
一家を守ろうとする気概に満ちた、くーちゃんの凛々しい姿。
私はこの写真を見ると今でも泣きそうになる。
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おとーちゃんが強かったのは、遺伝子のみ? くーちゃんの陰に隠れているけど。
一家を取り仕切っていたのは、だれの目にもくーちゃんとわかる。
惚れ惚れするような、カメラを直視するくーちゃんの鋭い眼光。
そして、右肩から美しい波のように流れ落ちる桜吹雪・・・いや、漆黒の刺青。
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この写真を撮ったのは、くーちゃんの行く末を案じておられた那須別荘住人のお一人。
くーちゃんを保護した私の友人に送ってくださったものだが、友人の手から里親となった私の手に。

餌を求めて頻繁に別荘地に現れたというくーちゃん一家。
季節が移りゆくにしたがって、一匹、また一匹と姿を見せなくなったという。
近隣住人が、情報を寄せ合い、みんなで心を痛めていたそうだ。
とうとう最後には、くーちゃん一匹だけになってしまった。
高原の冬は厳しい。別荘を訪れる人もいなくなる。
くーちゃんの子どもたちは、おそらく冬を越せなかった。

私の友人は、くーちゃんをもうそんな目に遭わせたくなかった。
その一心で、去年の5月、くーちゃんを保護しに那須へ行った。
そして、見事くーちゃんの捕獲に成功した。

我が家にくーちゃんが来た日(6月1日)のことは、今でも鮮明に覚えている。
キャリーから私の部屋に放されたくーちゃん。
そこに子どもの猫がいることを初めから知っていたかのようだった。
真っすぐに、すぐにはわからないような部屋の片隅にいたうずら(生後8ヵ月)の元に歩いていった。
そして、「ああ、ここにいたのね」とでもいうように、ぴったりうずらに寄り添い隣に座ったのだ。
私と友人は、「信じられない」「まるで奇跡のよう178.png」と手を取り合い喜んだ。
しかし、夢のごとく幸福なひとコマは、それっきりだった。
友人が帰宅すると、うずらが我に返った。じっとしていたのは、恐怖のあまり硬直していただけだった。

推定2回の出産経験があった、母性豊かなくーちゃん。
その愛を受け入れることが出来なかったうずら。
くーちゃんに「来ないで」と暴力をふるい、独りで混乱し、あらゆるところに失禁した。
当時、1歳未満だったにも関わらず、うずらの方が小柄なくーちゃんよりも一回り以上身体が大きかった。
くーちゃんは慣れぬ環境とうずらの攻撃とで、一時首のあたりに神経症脱毛が見られた。
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その上、下痢が続いた。
何がいけないのだろう。
フードが合わないのだろうか。うずらと同じものを食べて、うずらは神経質のくせにすこぶる快便だったのだが。

友人は、くーちゃんを見つけるたびに、よく「バリバリ」と音を立てて何かを食っている場面に出くわしたと言う。
脊椎動物を捕らえて食していたようだ。
そして、はからずも知ることとなった。
那須高原でどんな物を食べていたのかを。

便が緩くなって医者で検便してもらったのと前後して、くーちゃんが部屋の床にドエリャーもんを吐き出した。
最初私はその見たこともない物体を、くーちゃんが何か紐状の物を口にしてしまったのだと思った。
すっかり乾いて床に張り付いていたそれは、一度茹でで乾燥させた平打ちパスタのフィットチーネのよう。
ビニール袋を被せた手で床から剝がそうとしたら、粘着力&ゴムのような弾力があった。

不思議なもので、その異物をビニール袋に入れて、一見落着となって初めてスイッチが入った。
「これ、寄生虫かも~~~~!」
血の気が引いた。
ビニール袋ごしに震える手で写真を撮り、それをもう一度獣医に見てもらった。
滅多にお目にかかることのできない、マンソン裂頭条虫と判明した。
都心部では見たこともない医師も結構多いのだと獣医は言った。
「この子は、間違いなくカエルを食べてたね」
我が家でカエルを食べさせた覚えはない。
那須高原産のカエルである。
ああ、くーちゃん・・・頑張って生きていたんだね。じ~~~~ん。

くーちゃんは、マンソンを駆除するための強いお薬(瓜実条虫駆除薬の6倍)を経口投与された。
その際、基本穏やかなくーちゃんがキレて、牙が女医さんの親指の爪を貫通してしまった。
もう一度血の気が引いた。

うずらとくーちゃんの力関係が逆転したのはいつ頃だっただろう。
くーちゃんが、マンソン駆除後にめきめき太り出し、貫禄がついてきた頃だったように思う。
うずらの無用な暴力を必殺猫パンチで撃退し、自分の方が強いことをうずらにわからせた。
「本当はあたいの方が強いの。あんたがまだ子どもだったから大目に見てやっただけ」
今ではうずらが何もしていないのに、かつての仕返しとばかり、時折うずらに頭突きをかます。

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うずらとは相変わらずスキンシップもしない(うずらのせい)。
けれど、私には腹を見せたリ、短い時間なら抱っこもさせてくれるようになった。
手の爪も、最高4本までは切らせてくれる。

コタローとはうまくいくといいなぁ。
コタローが三種混合を受けたばかりなので、まだご対面していない。
3日間は安静にと言われているので。




# by vitaminminc | 2017-04-18 19:13 | 生きもの | Comments(2)

つむじ風の猫又三郎

10日前のことでしたろうか。

私が玄関ドアを開けた瞬間、知らぬ間に家の中に飛び込んでいたのですよ。
あれ? 今さっき庭で見かけたはずなのに、あのノラにゃん、どこに行ってしまったものかしら。
首を傾げながら家に入るや否や、キャタピラを高速回転させているような物凄い騒音をあげながら、白い物体が私の前後を行ったり来たり。
完全にパニック状態に陥った、あのノラにゃんなのでした。
このままではあらゆるところに自分の身体を打ち付けて、怪我をしかねない。
そう思って、急いで玄関ドアをめいっぱい開けると、ノラにゃんは外めがけて弾丸のように一目散で飛び出していったのです。
勝手に入り込んで、勝手に死に物狂いになるなんて。

あの子はなぜ、私が開いたドアから家の中にひょいっと入ったのだろう。
本能的に、うちの子になりたいって思ったのかな。
私も私で勝手に妄想し、勝手に焦燥し始めました。
一度はうちに入った子を、外に逃がしてしまった。果たしてそれで良かったのか?
まだおとなになり切っていないだろうに。せいぜい生後半年あまり。
この先、あの子が往来の激しい県道で車に轢かれ冷たく横たわっているのを発見したら、私は心の底が奈落の底につながるくらい後悔する。
だって、一瞬だったけれど、うちの中にあの子はいたわけだから。

13日の木曜日。仕事が休みだった私は、朝からあの子を捕まえるべく長期戦に挑みました。
捕獲用のケージもないから、つきっきり。飢えているので、餌のカリカリを少しずつまいておびき寄せながら、洗濯用の大きなネットを被せてみますが失敗の連続。
「うちの子になりたくないの~?」
家の中に入ろうとすると慌てて駆け寄って来るけれど、手を動かしただけでサッと逃げてしまう野生児。生きていくための警戒心は持ち合わせているのです。
いつの間にやら午後。私も疲れて来ました。ノラにゃんもこれ以上ないほど空腹感と戦っているもよう。
ダメもとで玄関ドアを開き、玄関の内側に餌を数粒まきました。さっきまで玄関には寄り付かなかったのに、なんと、一歩前足を踏み入れました。
そして、キリンのように首だけ伸ばして、さっと一口餌をくわえて、またさっと外に引っ込みました。
私はじっとこらえて、再びさりげなく、極めてそっと、さらに奥の方に餌をまきました。ほんの4、5粒。
ノラにゃんは、私がほとんど身動きしないので、少し警戒を解いたようです。今度は後ろ足まで玄関の内側に入りました。
ドアはもともと可能な限り細目に開けておきましたので、閉めるのはわけありませんでした。
背後で音もなく閉まったドアに、すぐには気づかず、ノラにゃんはガツガツと餌のカリカリを飲み込みました。

その後、外に戻ろうとしてドアが閉まっていることに気づいて仰天し、退路を断たれたノラにゃんに、私はすかさず網を被せました。
先住猫(←2匹とも野良出身なので毎回至難の技)を獣医に連れていく捕獲用に、楽天で購入してあった大きめの魚網です(笑)。
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物凄く暴れました。少し離れたところに置いてしまった洗濯用ネットを取ろうにも手が届きません。
仕方なく、玄関に置いてあったムスコのでかいスニーカーを柄の部分に乗せて重しにして、素早くネットを取って来ました。
あとはいったん魚網ごとネットを被せて、だましだましネットの中で魚網から猫を外し、魚網だけを取り出しました。
かかりつけの獣医は、午後はオペが入る都合上、診療は16時からです。
ネットごとキャリーバッグに移されたノラにゃん。2時間以上もキャリーの中で待機となりました。鳴き声一つ上げないでおとなしくしていました。恐怖で固まっていただけだろうけど。

初めてうちの子になった日の様子
借りて来た猫状態。一言も鳴かず↓
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うちの子になって二日目。
食欲もりもりだけど、ウンチは出ない。
トイレで寝るので、トイレのことが心配。
でも食欲は相変わらず旺盛。
人にすり寄って甘える↓
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3日目。無事トイレで快便!
それ以降は居間を自由に闊歩し、おもちゃでよく遊び、人に甘える。


以降、2回にわたる獣医での診療・検査結果は下記のとおり。

174.png去年の秋生まれ。推定生後半年。オス
174.png体重3キロ未満なので去勢手術は延期。オスの場合。未熟な状態で去勢すると、尿道が細いまま成長してしまい、尿路障害を引き起こしやすいとのこと。
174.png駆虫剤塗布➡検便結果、回虫なし。
174.png血液検査➡猫白血病、猫エイズ共に陰性(※)
174.png頭部の直径7mmほどのできもの➡先天性の良性腫瘍(成長過程で毛が皮膚の中に入り込んでしまう:大きくなるようだったら切除)
174.png赤ちゃんのまま無事冬を越せたのは、お母さん猫、または母代わりの猫とずっと一緒に居られたため
174.png三種混合ワクチン接種➡通常は2ヵ月後に追加接種。それには成長し過ぎていて意味をなさないので、2回目は11月に接種予定。3日間は安静に。
174.png直腸壁検査➡ストレスにより悪玉菌増加。この先下痢を起こすようなら抗生剤で一掃するのが妥当だが、今のところ快便なので問題なし。

嬉しかったことがあります。
獣医さんが、「拾ってもらって良かったね」と元ノラにゃんに話しかけ、「すごくイイ家だよ」と太鼓判を押してくれたことです。
我が家が、人にとっては(ごちゃごちゃしていて)問題かもしれませんが、猫にとってはふさわしいことを言って聞かせてくれたのです。
「3日前に来た時より一回り大きくなったんじゃない?(笑)」
「やさしい毛色をしてるのね」と看護師さんも褒めてくれました。白とミルクティーのような薄茶です。
ひな人形みたいに女の子っぽい顔立ちの元ノラにゃんに、ムスコが「コタロー」と命名しました。

うずらはムスメが、くーちゃんは私が名づけ親だったので、ようやく男同士、ムスコの出番。
コタローは図体がでかく、声も低いムスコにもすり寄ります。眠眠(10歳で腎臓病で他界した、気のやさしい巨体のオス猫)をほうふつとさせます。
写真はきれいに写りましたが、実際は白い毛がばっちくて、ノラ丸出し。
男の子だから、若いうちはやんちゃでいろいろ荒らされるだろうけど、晴れてうちの子。
あの日、つむじ風みたいに家の中に飛び込んで来なかったら、きっと今でも空腹を抱えたままだったと思います。

人との接触難易度:難易度➡うずら、難易度➡くーちゃん 難易度ほぼゼロ➡コタロー
この個体差がまた、たまらない。どの子もうちの子。超魅力的!





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コタローだよ。なまえを付けてくれたお兄ちゃんは、ボクのこと、
「それにしても汚ねぇなあ、もう少しきれいになれないの?」
と言いながら撫でてくれるんだよ162.pngてへっ!

※猫白血病には予防ワクチンがあります。先住猫に接種すべきか判断するため、猫エイズと合わせて検査してもらいました。陽性が出たとしても、無論飼うつもりでした。今回は陰性でしたが、「保証」という意味では、室内飼いの状態で2ヵ月後に再検査してみて、もう一度陰性だったら完璧に「陰性」だそうです。感染してから血液反応で顕れるまでに2ヵ月かかるそうなんですね。
ですから今回の結果は、厳密にいうと「直近の2ヵ月前までは、陰性」ということ。
まあ、再検査するまでもなく先住猫と引き合わせるつもりです。
うずらは想像を絶する神経質。己以外との関りが極めて苦手。情緒不安定になってしまうので、無理に引き合わせる必要はないかも。自然に任せます。
くーちゃんは、器が大きいので、おそらくうまくやっていけるのではないでしょうか。うずらとどうにかやっていけてるのだって、くーちゃんだからこそ。
ご対面の時が楽しみです。








# by vitaminminc | 2017-04-16 12:53 | 生きもの | Comments(2)

ゆだったタコ

とある土曜の昼下がり。

かつての仕事仲間ABCDの4人がX町に集まり、ランチを共にしたという。
この4人のうち、AとBはX町と隣接するY町に住んでいる。
この日最も遠方から来たのはC。
Dも本来遠いが、この日は仕事の宿泊研修で、X町からほど近いZ町から来ていた。

さて、メニューを選んで注文をし終えたところで、Cが3人に手土産を配った。
たいへん気の利いた、Cの地元の有名店の焼き菓子と思われた。
するとそのすぐ後で、「あ、私もみんなに─」と言いながら、Dも3人に手土産を配った。
ひじょうに気の利いた、和手ぬぐいであった。
Bは「え~~~?」と焦って隣のAの顔を見た。「どうしましょう、私なんにも持って来てない」
すると、Aはおもむろに自分のバッグを開いた。そして、袋の中身を素早く確認し、開封した。
「こんなもので、すみません」とか言いながら、やはり3人に手土産を配った。

Bはすっかり気が動転した。
まさか、普段気が利かないことで有名なAまでが、みんなに配るものを持って来ていたなんて。
裏切られた気がした。

楽しい会食が終わり、デパートの中をウインドーショッピングして回った。
そこでBは、地元で有名なシフォンケーキを2つ購入した。
「今日は遠くから来てくれてありがとう」とCに手渡した。

帰途。
AとBが同じ電車内で同じ振動に身を任せていると、堪え切れなくなったようにAが言った。
「さっき、みんなに配ったアレ─」
なぜだろう、呼吸もままならないほど笑っている。
「私が配った入浴剤、アレ本当はBちゃんのために持って来たのに─」
「はぃ?」
「広島の、お土産」
「え? ちっとも気づかなかった」
「鞄を開けて、中に入ってる個数を確認して、よし、5個ならイケると思って(笑)」
Aが配ったのは、広島名物、レモンの入浴剤であった。
「1回分じゃショボすぎるけどね(笑)」
「5個入ってたなら、2個ずつ配れたじゃない」
「それだと1人が1個になっちゃう」
「あぁ、そうか」
気が動転したままなのだろう。もはや数も数えられなくなったBに、Aは今更ながら詫びた。
「裏切ってごめん─(笑)」
そして、余った2包をBに渡した。「本当なら5個あったのに─(笑)」

2日後。BからAにLINEが届いた。
「Cちゃんにケーキお渡しできたけど、Dちゃんに何もしなかったことに気づいた」
Aは、Bが2つ買っているのを見て、CとDに渡すのだなと思っていた。
が、2つともCに渡していたから若干驚いた旨伝えた。
「何故いってくれなかったんやー」
いや、遠くから来てくれたCちゃんを労う気持ち、ということで、ギリギリOKなのでは?
Aは思った。なぜなら、何もされていないという点においては、CだけではなくAも同じだからである。
『遠くから』という言葉でみんな納得したよ、大丈夫。
「ただ、Dちゃんに『遠くから』が聞こえていなかったら万事休す」
悪魔のような裏切り者Aは、言わなくてもいいことまでBに伝えた。
地元でお世話になっているから、広島でお土産をえらんだというのに─。
とんだタコ女である。
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# by vitaminminc | 2017-04-13 12:46 | 人間 | Comments(0)
ふた月ほど前に、新人が入って来た。
といっても、時期からもおわかりの通り、新卒ではない。転職組だ。
既婚者で子どももいるらしい。転職してきたからには社会人経験があるはず。
なのに、いったい何を学んできたのか?
首を傾げずにはいられない。

まず、明らかに頭の位置が
人が仕事の説明をしているときに、デスクの上でをして、その上に頭をのっけているからである。
最初、冗談好きな人なのかと思ったが、本人はふざけているつもりはないらしい。
話を聞きながら、メモ一つ取ろうとしない。
余程のキレ者で、すべて丸暗記できるということか。
一通り説明が終わると、「わかりました」でも「ありがとうございます」でもなく、
という言葉が返ってくる。
こんな言葉、子ども以外に言われたことがない。
もしくは、言葉を伴わない、溜息。
我が目、我が耳を疑うのにも、もう飽きた。
常識というものは、ここまで外すことが可能なのか。
感心すらする。

それでも、うまくやっていくしかない。できる限りフレンドリーに接してきた。
きっとものすごく出来る人なのだ。こちらの説明がもどかしくて仕方ないのだろうと。

きれいに裏切られている感じです。
言われたことしかやれません、やりません、やってくれやしません。
例えば、Aという仕事を教わったら、それは毎日やる、を意味するくらい、わざわざ言われなくとも普通は誰でも理解できます。
しかし彼女にはそれがわからないようなのです。
「え? Aですか? 昨日やりましたよ?」と平気で言います。
昨日は昨日の分をやったに過ぎません。今日は今日の分が生まれるのであります。
「注文は毎日入ってくるから、Aも毎日更新されるんだよ」
こんなアホらしい説明をせにゃならんのかい!
案の定、説明して以降も、自発的にやる姿勢が見られません。
毎日「今日もAをやってね」といちいち言うか、メモを渡すかしています。でないとやらねんだもの。
めんどくせーはこっちのセリフであります。
しかも仕事が。システムを理解できていない段階で、勝手に自己判断して勝手に端折ろうとする。気が気でないったらありゃしない。

ただ一つの救いは、彼女の態度の 悪さ 斬新さが、私にのみ向けられているものではなく、だれに対しても同じということ。
いやいや、採用に当たって面接時は、果たしてどうだったのでしょうか?
つか誰だよ、こんな珍しい人を採用したのは。責任とってくりっつんだよ!

ジョン・レノンのイマジンをBGMに、想像してみてください。
あなたがいたって真面目に仕事を教えている最中、相手はデスクの上で肘枕しながら言うのであります。
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{めんどくさいなー)




もう、ギャグ漫画の世界であります。。。145.png



*スペイン語で「ストレスが溜まっている」









# by vitaminminc | 2017-04-07 18:15 | 人間 | Comments(0)

Carp on the cutting board.

脳ドックを受けてきた。

隣町にある、一般人・企業を対象に健康診断を専門に行う医療センターに行ってきた。
脳ドックは、初めての方にお勧めの基本コース。
ほかにオプションとして、ヘリコバクターピロリ菌検査(血液検査)と乳腺超音波検査も申し込んだ。
3種類で、なんと合計25,380円。(高いけど)安い!! ドックにしては破格の安さ!!
4月いっぱいまでの期間限定特別価格である。
通常だったら簡易脳ドック(頭部MRI,MRA,頸部MRA)だけで32,400円するのである。

電話でオプションの追加を申し込む際、思わず確認してしまった。
「あのぉ~~。私が申し込んだ脳ドックはMRI,MRAですが、頭部CTとでしたら、どちらが認知症に特化してますか?」
「認知症、ですか? 少々お待ちください」
案内には次のように書いてあった。
頭部MRI,MRA➡脳梗塞、腫瘍、脳血管の疾患を調べる検査
頭部CT➡脳萎縮、脳出血、くも膜下出血を調べるのに適している検査
なんとなく自分の脳が縮んでいるような気がしていたので、もしやCTの方がいいのでは? と思ったのだ。
受付の人が、おそらくドクターに確認してくれた結果、MRIでOKということがわかった。

昨夜は、子どもたちに「明日脳ドック受けに行く」と幾度もアピールした。
ムスコ「しっかり調べてもらってくるように」
ワタシ「ハイ」
ムスメ「朝ごはん抜くの?」
ワタシ「胃ではなくて脳だから、食べて大丈夫」

お安いからって設備がイマイチだったら嫌だなと思っていたら、明るくて清潔。まるでサロンのよう。
駐車場が4台しか停められないので、空いていなかった場合はどうすりゃいいのかと尋ねたら、予約をお取りいただいている方だけですので、停められないということはありませんと断言された。
実際、余裕で停められた。同じ時間帯に目にした受診者も、自分以外3名のみだった。

脳ドックは生まれて初めて受けたのだが、意外と時間を要する。30分もまな板の上の鯉になるのである。
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「撮影している間、大きな音が鳴り続けますが、じっとしていてくださいね」
頭を動かすと画像がブレてしまうので、ソフトなヘッドギヤのようなもので頭部を固定された。

いよいよ検査開始。
ビヨーンビヨーンビヨーンという弦をつま弾くような電子音、続いてガガガガ、ガガガガ、というドリル音。
不可思議な音が規則正しく交互に聞こえ、いつしか4ビートだったのが8ビートに変わり、骨伝導のように頭骸骨の中で鳴り響いた。

今、突然クシャミをしてしまったら、この検査台無しになるんだろうか。
突然気分が悪くなったらどうするんだ? ナースコールも渡されていないのに。
そんなことをあれこれ思いつつ、頭はしっかり音のリズムを追っていた。

「この検査は結構長くて、30分かかります」と言われた割には、それほど長く感じなかった。
途中、眠ったわけではない。音を追ってリズムを数えるのに忙しかったからである。

お次は、乳腺超音波検査。こちらも30分。
左右、それはそれはに丁寧に、たっぷり15分ずつ。
何度もローラーを転がしては停止し、画像をプリントアウト。
「こんなに丁寧に検査していただいたの初めてです」
と伝えると、検査してくれた女性は「そうですか?」と柔らかく微笑んで、蒸しタオルで潤滑剤を丁寧に拭き取ってくれた。

最後は、採血。手で吸い上げる「注射器」ではない。吸血器? 針を刺しただけで、自動的に血液が試験管を満たした。
余計な力が加わらないし、あっという間。針が刺さった瞬間以外は痛みもなく終了。

「お疲れさまでした」
大画面TVのある待合ロビーに案内され、「お好きな飲み物をどうぞ」と勧められた。
自動(無料)販売機が淹れてくれた熱い珈琲をすすりながら、TVに映るS田J子を眺めていた。
霊感商法の被害者である元信者らが、彼女の復帰に反対する声をあげていた。今でも広告塔として影響力があることを懸念し不快感をあらわにしていた。
なにゆえ今になって復帰を志すのか。
Y口M恵の潔さに改めて敬意を表した。

検査結果は約3週間後。郵送で自宅に届くという。

今は、脳より乳腺検査の結果が怖い。
何枚にも及ぶ画像の数々──あれは何を意味しているのか。

これからの3週間。
結果を手にするまでの間、私はずっとまな板の上だ。

検査って、ホント心身に悪いよね。












# by vitaminminc | 2017-04-05 18:06 | 健康 | Comments(0)

目から鱗が落ちたコトバ

鱗落下コトバ-その1-
昨日、いつも観ていた「尾上松也の古地図で謎解き!」が最終回を迎えた。
番組の終わりに、次週4月5日から始まる新番組を紹介するコーナーがあった。
新しく始まるのは、同じく尾上松也による「謎解き歴史ミステリー」である。
歴史小説家伊東潤氏が新番組のコンセプトについて語っていた。
伊東「現在、我々が広く知っている歴史というのは、教科書から学ぶことが多いんですが、そういったものは、勝者の歴史なんですね。時代の覇権を握った者が、自分に都合の悪い情報を消して、都合のいい情報だけを歴史に遺していく、というのがこれまでの歴史だった。この番組では、消されてしまった歴史、この史実の裏には何があったんだろうというのを、またなぜそれは消されたのか、そういったものを追究してしていきたい。そうすることによって、勝者の考えというものも見えてくると思う」

そうか。そうだよね。勝者の歴史。改めて気づかされた。教科書では教わらなかった裏歴史─新番組にも、大いに期待したい!
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鱗落下コトバ-その2-

同じく先週最終回を迎えたTBSの火曜ドラマ「カルテット」。
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高橋一生が出ているので毎回観ていたが、あるシーンで、松たか子が満島ひかりに言った台詞。
「泣きながらごはん食べたことがある人は、生きていけます」

そうか。そうだよね。ちょっと感動。

余談になるが、「カルテット」の脚本家・坂元裕二氏は、あの高視聴率ドラマ「東京ラブストーリー」(1991年最終回)も手掛けている。
当時、私の印象に残った台詞は、赤道直下のように熱く真っすぐな赤名リカ役・鈴木保奈美が放った言葉。
「24時間好きって言ってて。仕事してても、友達と遊んでても、カンチの心全部で好きって言ってて!」
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この台詞、柴門ふみさんの原作にもあったのか、坂元裕二氏のオリジナルなのか?
若かったねぇ。出演者も視聴者の自分も。

因みに私は、泣きながらごはん食べたことあります。








# by vitaminminc | 2017-03-30 21:39 | 人間 | Comments(0)

君の名は、だな

え~~~~っとぉ、今年に入って、1月だったかな、ぃゃ2月に入って間もない頃だったか。
すっかり出遅れましたが、映画「君の名は。」を観に行ったんです。
のんびりしてるとそのうち終わっちゃうってんで。
美しいと世界的に評判の映像。ぜひとも大きなスクリーンで観たかったんです。
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朝一は特別料金で観ることができますから、安全運転で車を飛ばしました。

チケット売り場に着きました。
平日とはいえ、やけに空いていました。張り切って早く着き過ぎたせいでしょうか。
チケット販売員の女性が、空いている座席表を見せてくれました。
あら~~~選び放題です。
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私は迷わず、「Fの8で」と申し出ました。
映画がお好きならおわかりでしょう? 
通路を挟んで真ん中の席が、特等席だってことくらい。
ところが、販売員の女性は難色を示したんですね。
「あの、こちらでよろしいんですか?」
というのも、隣のF-9が、すでに購入済みになっていたからです。
「隣、人がいますけど」
そりゃいるでしょうよ、一番見やすい席なんだから。考えることは皆同じってことですよ。
「いいんです」私は肯定のイントネーションで答えました。「真ん中の、8番で」

上映前にトイレを済ませてから、指定のスクリーンに入りました。
まだ予告が始まっていないので、人はまばらです。
私は自分の席目指して突き進みました。
そして、座りました。
私が座ったと同時に、隣の9番が、(そんなバカな)というリアクションを見せました。
飛び跳ねたように上体を起こすや否や、慌てて自席の右側のアームから、自分の飲み物をどかしたのです。
ものすごく空いているので、安心し切ってて両方のアームを使っていたわけです。
左側のアームには、ポップコーンほか劇場フードを入れたトレーが置いてありました。
彼は、私というシネマモンスターが現れるまで、超リラックスムードで至福の時を過ごしていたに違いありません。

それにしても、私の後に続く入場者が皆無というのは、一体どうしたことか。
私はにわかエスパーになったような気がしました。
隣の席の20代の若者。その心の声が、否応なしに聞こえてまいりました。
──え? え? ヤベー。嘘だろ? 俺、このままこのおばさんと2人で並んで映画鑑賞しちゃうわけ?
  いやいやぃゃいや、ありえねー。だって、隣に人がいるの、わかってたはずだよな? 
  こんなにガラ空きなのに、どう考えても変だろ、この状況。
  うっわ、怖い怖い怖い、マジ最悪。今年に入って最強の厄日。
  かと言って俺が移動するってのは、明らかマズイよな? この人、絶対気分害するよな?
  下手したら、キレたついでに俺に切りかかってくるかもしんねーし。
  まっさかなー、あはは。おとなしそうだよ。きっとこのおばさん、映画が好きなだけかもな。
  でないとしたら、単に頭がイカレてるだけの──

予告編が始まる前に、私の方で移動しました。照明が落ちる前に、影のように素早く右へ。
若者と自分との間に、空席を1つ設けたのであります。
動くに動けず、嘆きに嘆いている(に違いないであろう)若者が、無性に気の毒になったからであります。
怪訝そうな顔のチケット販売員の忠告を無視した己の愚かさに耐えきれなくなったからであります。
そして何より、勝手に妄想している隣の若者の「心の声」に、自分で笑い出しそうになったからなんであります。

いや、もうちょっとは席が埋まっていくだろうと思ったんですよ、特等席の我々が奇異に映らない程度には。
なのに、がら空きの劇場で、1人の若者と1人のおばちゃんが、仲良く並んで座ってるわけで。
不自然です。滑稽です。

空席を設けてよかったです。
年甲斐もなく泣けましたから。
9番もむせび泣いておりました。
私がまだ真横に居座っていたときに、舌打ちもしなければため息もつかず、お行儀よくしてくれていた9番。

我々は、ガラ空きの劇場で、エンドロールが完全に消え、照明がつくまでの間、ずっとスクリーンを観つめていました。
若者よ、君の名を呼ばせて欲しい。
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「映画興治郎!」






# by vitaminminc | 2017-03-29 17:53 | 趣味 | Comments(0)

Shopper in New York City-2

本日、ムスコは朝からバイト。

今年に入って始めた、某都心にあるホテルのバイトである。
「クソ! あと10万足りねーよ」
先のニューヨーク行きにかかる旅費を試算して、このままではいかんと掛け持ちで始めたバイトである。

ネットの求人サイトで見つけたホテルのHPを開き、「ここ受けてみようかな」と口にしたのは、1月の終わり。
HPをチラッと見て、すぐさま「格式」の高さを感じ取った私は、ムスコにアドバイスした。
「なんか、ちゃんとしたところみたいだから、面接にはスーツで行った方がいい」
「バイトなのに?」
「スーツで行かないとダメ。靴も、ローファーじゃなく、ちゃんとしたの買わないと」
「マジかよ? 金がねーからバイトするのに」
「受かりたいなら、ちゃんとしとき」
ムスコは面接に間に合うように黒の革靴を買った。

面接当日。
私が勤務先から帰宅すると、前の晩にムスコが自分で玄関に揃えておいた革靴が、私を出迎えてくれた。
何故、貴方たちがココにいるのでしょう?

夕刻、面接を終えて戻ってきたムスコに靴のことを尋ねた。
「間違っていつものスニーカー履いてっちゃった」
!!! なんのために用意したのか。
支配人に、面接室に案内される時、階段を上がりかけて初めて気づいたという。
ヤッチマッタ! と動揺したそうだ。
スーツにスニーカー。通勤中のニューヨーカーか?
しかし、常識のないヤツと思われるよりはと腹を括り、いざ面接が始まるや開口一番、自白した。
「申し訳ありません。履き物を間違えて来てしまいました!」
たまたまオールブラックのスニーカーだったので、3名いた面接官のうち、2名は言われなきゃ気づかなかったのに的リアクションだったらしい。
しかし、さすが支配人。ムスコを案内する時点でいち早く気づいていたそうで、
「まあね。最初は緊張しますよね」
と懐の深い笑顔を見せてくださった。
結果、ムスコはめでたく即日採用。果たして、母のアドバイスなしに上下普段着で臨んでいたらどうなっていたことやら。
能天気な私は、ムスコが『靴』ではなく『履き物』という和語を使ったことが採用の決め手だったように思うのだが、ムスコの見解は違った。
この時期は採用基準がかなり甘い。卒業を控えた学生アルバイトがゴソッと抜けてしまうことを見越して、もう1つのバイト先でも人員確保に躍起になっているそうだ。
とは言え、あとでわかったことだが、天下のT国ホテルからも数名出向に来ているようなホテルである。
とことんフォーマルと縁遠いムスコではあるが、猫や杓子に見られたわけではあるまい。
先のニューヨークのレストランで、ドレスコードをクリアすべく購入した靴が、スニーカーにしか見えないデザインだったり。
そもそもその革靴を買う羽目になったのは、黒の革靴を持参していなかったためだったり。
玄関に揃えておいても平気でスルーしてしまうので、同じ轍を踏んではならじとバイト先にキープしておいたためであったり。
コイツは、鍛え甲斐がある!! と思われたに違いない(笑)

そんなムスコが家族(自分自身含む)のために買ってきたお土産というのがコレ↓↓↓
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そう、ビーフジャーキー。
しかも、1人に1袋ずつではない。
3人に対し、1袋である。
ムスコのいないところで、ムスメが言った。
「どこまでケチなヤツなんだ」
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「高かったんだぜ」とムスコは言っていた。「これ1袋1200円以上もしたんだから」
確かに、肉厚で適度な弾力があった。普段口にするジャーキーとは、明らかに質が違っていた。

ん? この肉の、肉たらしめる細胞壁的キメ模様・・・どこかで見たゾ。

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貴方でしたか。

# by vitaminminc | 2017-03-25 15:42 | 子ども | Comments(0)

Shopper in New York City

日本時間22日の12:35、無事ムスコがニューヨークから帰国。
15:40、地元の駅まで迎えに行ってあげた。
「ニューヨーク、でっかい街だったでしょ?」
「うん」
「いい体験したね」
「うん。あー疲れた」
「時差ぼけは?」
「それはないんだけど、ずっと(飛行機で)座ってたから腰がイテー」
ボディーバッグ以外、荷物は姉に借りたスーツケースのみ。

しかし、帰宅してスーツケースから出てきたのは、衣類の山。
よくぞコレだけの量をさほど大きくもないスーツケースに詰め込めたもんだ。

内訳は、黒のコーディガン1、黒のパーカー1、黒×グレーのパーカー1、白のヘンリーネックTシャツ1、白のボタンダウンシャツ1、グレー系のボタンダウンシャツ1、黒のTシャツ1、黒のスリム1、インディゴブルーのジーンズ1、黒×グレーのナイキのスニーカー1、ブルー系のディーゼルの革靴1、黒のボストンバッグ1、他。
これら全て現地で購入!!

日本で買うよりずっと安いのだ、ナイキの限定デザインのスニーカーだって向こうじゃ普通に手に入ると解説するムスコ。
小学校低学年までHキ(とってもリーズナブルな通販)の靴の上得意さまだった子とは思えない開眼ぶり。
「この中で一番高かったヤツ、わかる?」
「わかった、あの靴でしょ?」
正解だった。
行きの飛行機の中、行こうと決めていた某ステーキレストランについて、友人とムスコとの会話。
友「(ドレスコードを設けている可能性が高いから)それ(ナイキのスニーカー)だとギリギリ危ないかもな。革靴、持って来た?」
ム「マジ? バイト先(←ホテル)に置きっぱだよ」
友「現地調達するしかないな」
てなわけで、マンハッタンで購入したという靴が、コレ↓↓↓
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ヴィンテージ感を出すため、ワザワザ擦れたデザインのつま先。
見た目と違って、つま先は安全靴のように硬い。
肌に触れる部分は底も裏地も総革張り。ナイキのシューズ2足分のお値段だそうで。
「コレで店に入れたの?」
「入れたよ。店にたくさん著名人の写真が飾ってあって、安倍首相のもあった」
「へーぇ。高級レストランで食べたんだ」
「でもさ、ステーキ、日本円で1万円くらいだったよ。まあ高いちゃ高いけど、総理が行く店にしちゃ安いよな」
ムスコはイタリアンブランドの靴がたいそうお気に入りの様子。
笑いを噛み殺しながらも、私は皆さん同様、心の中でツッコまずにはいられなかった。
確かに「革靴」。でも、コレだったらスニーカーで良かったのでは?

「このバッグ─」
ムスコが黒革のバッグを取り出した。
「イギリスで人気のブランドなんだけど、日本にはまだ上陸してないんだよね♪」
なんでもイギリス人の創業者が日本に来てSuperdry(アサヒのビール)を見て決めたとか。
「日本語が書いてある。極度乾燥(しなさい)? 何、カッコ“しなさい”って(笑)」
「その変な日本語もひっくるめて、1つのロゴなんだよ」
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革の柔らかさと日本に上陸しない理由を秘めてるようなダサイ日本語に感心しながら私は言った。
「まるでニューヨークに買い物に行ったみたいだね」
「そうだよ」真顔で即答。「俺はこのために必死でバイトしたんだ」
もったいない、なんか勿体ないではないか。
ニューヨークには美術館等、ほかにもっと脳に与えるべき様々な栄養素が・・・!?

母の焦燥を読み取ったかのように、ムスコは言った。
「でも行きたいところはちゃんと行ったから」

即ち芸術家の町ソーホー。
それにタイムズ・スクエア── LINEからこっそり拝借した写真。
いつもはオッサンなのに、なぜかあどけない笑顔。
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大好きな映画「ナイト・ミュージアム」の舞台となったアメリカ自然史博物館
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痛い思いも一回だけしたそうだ。
ニューヨークでは、今やイエローキャブやバスより、Uberを利用する方がお得だという。
スマホを使って配車&キャッシュレス。
料金は距離で加算されるのではなく、A地点からB地点まででいくらと決まっているらしい。
このシステムに加入するには厳しい審査があり、基本的に安心とのフレコミ。
だが、ムスコたちはホテルに戻って気づいたそうだ、料金が著しく違っていたことに。
「ぼったくられた!」
「ぶっ殺す!」
犯罪者にならずに帰って来てくれてよかった。
約30年前、私がニューヨークに行った時は、イエローキャブに乗ったのはラガーディア空港からルーズベルトホテル(←安い)に向かう時のみ。
あとはもっぱら地下鉄と徒歩だったので、ぼったくられようもなかった。
「現地の人と会話した?」
「全然」
「でも、買い物する時とか─」
「全部エクスキューズの一言で済ませた」
ふはははは・・・。

ま、親の脛を齧らず、旅費のすべてを自分で稼いだってことが、何よりの収穫!
成長した!!














# by vitaminminc | 2017-03-25 12:58 | 子ども | Comments(0)
暇ではありません。
家事からの現実逃避で、本日2本目(笑)

皆さま、ご存じでした?

女優の麻生祐未って、奥村チヨの姪だったってこと。
カネボウ化粧品のモデルとして鮮烈デビューした当時、そんな噂耳にした記憶ないんだけど。
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それよりも、私は別のあることを密かに疑っている。
AAA(トリプルA)のメインヴォーカルにして俳優の、西島隆弘。

彼、麻生祐未の隠し子なんじゃないかって。
だって似てるもん。
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少なくとも、血縁関係にあるという奥村チヨよりも、ずっと。




# by vitaminminc | 2017-03-19 16:45 | 趣味 | Comments(0)

時を刻む者

「今を遡ること500年を超える戦国の世──」
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毎週水曜夜20時から、BS11で放送している『古地図で謎解き!』。
「川中島の戦い~信玄 vs 謙信」の冒頭のナレーションを鼓膜で受け取りながら、ふと思った。
──500年? 我が人生50年余りの、たった10倍? 
そんなに昔の話でもないではないかと思ってしまう。

学生時代や、完全週休二日制の会社に勤めていたOL時代は、火曜日に弱かった。
月曜日は、まだ前の日に休んだではないかと自分に言い聞かせることもできたが、火曜日は全然ダメ。
まだ週の折り返し地点にすら到達していない。
火曜日は私にとって、越えることが困難な「火の山」としてそびえ立ち、私を疲弊させた。
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そしてようやく折り返し地点の水曜日が来ると、水を得た両生類くらいにはなる。
どうにかこうにか立ち直る、の繰り返しだった。

今は一週間の中の話どころではなくなっている。
時が、日に日に高速になっている。
経度0のグリニッジ標準時が絶対だとしても、私の体感時間は確実に変化している。

テレビをつけて、毎週火曜に見ている「火曜サプライズ」が映るたび、ひぃぃっ!と思う。
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あれ? この番組、二、三日前に見たばかりなのにと驚く。毎週懲りもせず。
頭の回転と反比例して、時が経つのがとにかく速い。
私の「時」を刻んでいる係、速水もこみちなんじゃないの?
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坂を転げるように、とはいうけれど、その勾配が刻々と険しくなっている。

ムスコがニューヨークに行ってから、日に何度かスマホで世界時間を確認している。
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日本とニューヨークの時差がマイナス13時間とわかっているのに、いちいち確かめてしまう。
毎日見ていると、ムスコが毎日13時間、時を遡っているように思えてくる。
NYに行ったオマエは、滞在中1日37時間与えられたも同然(ええ、違います)。
いろんなこと吸収して、一回りも二回りも成長して帰って欲しいな。

脳みそが一回りも二回りも縮みいく一方の自分。
どこかマイナス時差の異国に行って、脳細胞を若返らせることはできないものか。
こういうこと言ってる時点でアウト。
時を刻んでいるのは、グリニッジ時計台でも速水もこみちでもない。
自分自身。本当は嫌になるくらい意識している。
トホホ。








# by vitaminminc | 2017-03-19 11:45 | 人間 | Comments(0)
ムスコが本日成田を発つ。
初国外脱出。

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幼少期、浅草花やしきの下町ジェットコースターに乗せただけで
再起不能に陥ったものだが、果たして大丈夫だろうか、ジェット機 048.gif
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今じゃ週に三日は車の運転もしている。
おそらく問題ないだろう。
いや、全く大丈夫。
考えてみれば、国内線旅客機にはすでに乗っていた。
高校一年の2月、厳寒期の北海道行きの折りに。
このことを先程思い出して、加筆修正中。
あろうことか、タイトルもろとも。

此度の行先はニューヨーク。
バイトを掛け持ちして、必死で金子を捻出した。

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14日の海外ニュースにはびっくり仰天。
アメリカ北東部を中心に、大雪を伴う嵐に見舞われたという。
クオモ州知事が、NY洲全域に非常事態宣言を出したというのですぅ~。
各地の空港では6000便以上が欠航、地下鉄もバスもほぼ運休。
交通機関が麻痺したというのでありますぅ~。
現地のニューヨーカーは、インタビューに答えておりました。
「いつもなら20分で職場に着けるのに、今日は1時間半もかかったわ」

がしか~し!
本日現地の天気を確認したところでは、最悪の事態は脱した模様。
どうにかこうにかなりそうな予感。
およそ13時間弱のフライトの後、現地は晴れの予報。
最高気温は7℃くらいになるみたい。

5泊7日の海外旅行。
同行するムスコの友人は、ありがたきかな、海外留学経験者。
英語音痴のムスコにとってはどんなに心強いことでありましょーか。
前泊した友人宅で、緊張のためか腹痛を起こしたというムスコ。
内科医のお父上に、お薬を処方していただいたと聞いてのけぞりました。
何度もお礼を言う私に、
「(うちの子は)とんちんかんなところがあるので、珍道中になると思いますよ」
電話口で、友人のお母上は、謙遜しつつ朗らかに笑っておいででした。
あんぽんたんなムスコが同行するのです、珍道中になるのは必至。
現に行く前から腹を下し、目いっぱいお世話になっておりますです。
雨男、ぃゃ雪男に違いないのでございます。
間違いなく晴れ男とお見受けしたご子息に、何卒お伝えくださいまし。
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愚息を、オオグソクムシの愚息を、
どうかどうかよろしく、
よろしくお願い申し上げますです~~~~~~。

19時過ぎ。
成田空港のフライト情報をチェックしたら、
「搭乗開始」が「出発済」に変わっていた。
無事離陸して、今どのあたりを飛んでいるのだろう。
日本時間の明朝8時頃、JFK空港に着陸する予定。

いい旅になりますように!







# by vitaminminc | 2017-03-16 10:34 | 子ども | Comments(0)

カシャッ!!

先日の晩。
私とムスメとムスコ、珍しく3人揃っての夕食となった。
ムスメの24チャイの誕生日祝い。
FLOのベリーベリータルト(←ムスメの好物)を食べていた。
いつしか子ども2人が、「きかんしゃトーマス」について
語り合ううちに、バトルが始まった。
どちらが登場キャラクターの名前をより多く言えるか。

「きかんしゃトーマス」は、子どもたちが小さい時分、
私自身が好きだったので、頻繁に見せていた。
ツタヤに並んでいるビデオテープを片っ端から借りて。
あの手作りの、なんとも明るいジオラマの世界。
そして、青い空に浮かぶ白い雲のように、ふんわりした
森本レオのナレーション。
懐かしいなぁ。

ずいぶん小さい頃に見せていたのに、2人は交互に
名前を言っている。実にたくさんの名前を憶えていた。
なんて平和なひとときだろう。目じりが下がった。
そのうちに、2人はスマホでキャラクターを検索し始めた。
「あー、なんでこの名前、出てこなかったんだ、チクショー」
「いた、いた、そういえばいたヮ」

「そう言えばさぁ──」
私はあることを思い出した。
「ムスコ、いっつも貨車の顔真似ばかりしてたよね」

「きかんしゃトーマス」には、いじわるな貨車が登場する話が結構ある。
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何を思ったのか、当時2、3才だったムスコ、これの顔真似が
長いブームとなった。
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いつどんな時にカメラを向けても、必ず貨車の顔。
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記念写真でもなんでも、この顔しかしないので、しまいにゃ頭にきた。



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2、3才という幼少期は、ムスコ史上顔面偏差値が
ピークだった貴重な時代。
この短いチャンスを逃すまいと、母がカシャ!
とシャッターを切るたび、ムスコは反射的に貨車の顔。
口を三角に開き、
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母をげんなりさせたのだった(笑)。

今や10代には見えない程間延びしたオッサン顔で、
森本レオのナレーションを真似てみせるが、
ちっとも似てやしない。

私たち親子は、「きかんしゃトーマス」が
CGに変わってしまったことを心から嘆いている。
もう、森本レオの声が流れないことも。

CGだったら子どもたちに見せてなかったと思う。
だって登場する機関車たちって、エドワード以外
ほとんどワガママなのだ。
ジオラマを手掛けている人たちの温かさが伝わる、
目にも耳にもやさしい作品だったから好きだったのに、残念。

余談だが、5時間ほど前、このブログを書いていると、
突然ムスコが顔をのぞかせたものだから、焦って途中で
記事をアップしてしまった。
改めて書き直そうとしてみたが、何を伝えたかったのか
よくわからなくなった。ダメだこりゃ。

思わず自分も貨車の顔で笑ってしまう。









# by vitaminminc | 2017-03-14 20:42 | 子ども | Comments(0)

ムーミン谷の住人

最近めきめき人気が上がっている、俳優の高橋一生。
私の好きな俳優の一人でもありますです。
NHKBSプレミアムで放映された、
桐野夏生原作のドラマ「だから荒野」を見て以来。
つかみどころのない謎めいた人物や、どこか翳のある人、
癖のある人を演じる時の高橋一生がお気に入りです。

しかし、先日発行された雑誌「anan」には裏切られたとです。
やめてくりっつんだよ!
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確かに女性に大人気ですよ。
抱かれたい男性ベスト10にもランクインしているらしいです。
でも、彼の生々しい姿は見たくなかとです。
高橋一生を特集した「anan」の売れ行きは凄いらしいですね。
でもでもホント、やめていただきたかった(T▽T)

なぜなら、私の中で高橋一生は、
ムーミン谷の住人
「ムーミン谷に棲んでいそう」と言ったら、
「わかる~~~」
ムスメも共感してくれたとです。
チワワのようなおとなしい表情の時より、
上目遣いになった時の表情なんか、特に。


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ほらね。

余談になりますですが、
少し前までムスメは「anan」のことをエロ雑誌と勘違いしておりました。
某テレビ番組で、雑誌「anan」の名づけ親が、黒柳徹子であると紹介したのを見て、
初めてエロ雑誌ではないと知ったとです。
本屋に並んだ「anan」の表紙がたいてい官能的?なせいで、
喘ぎ声が雑誌名の由来だと、本気で思っていたそうです。
「anan」に対して、こんな解釈をしていたムスメ(←23チャイ。もうすぐ24)。
その存在自体が、ある意味ファンタジーであります。
ムーミン谷へ帰れ、とムスメに言いたかです。




# by vitaminminc | 2017-03-10 19:59 | 趣味 | Comments(0)

広島みやGET

広島ネタは、まだ続くのであります。

家族で食べるために私がお土産に買ったのは、
焼さより
サヨリを開いて天日干ししただけ。
このシンプルさ。実に潔い。
ナチュラルな塩気も私好み。
みりんで甘ったるく味付けされていないのがイイ。
軽くあぶっても、このままでも美味しく召し上がれます。
食いちぎれない硬さと適度な塩加減のせいで、
嚙みつきながら、
「ふぁ、ホレ美味ひい!」
叫んだと同時に、口からボタッとおヨダが。
「きったねーなぁ、ババァ!」
ギャーギャー笑いながらムスコに非難された。
母のデモンストレーション、吉と出るか凶と出るか。
ムスメは続いて手に取り、美味しいと大絶賛。
ムスコは母のヨダレに怖気づいたのだろう、
「今はいい」と遠慮したまま手に取ろうとしない。
ムスコの取り分は、後日母の胃袋に乱入。
これを吉と言わずになんと言おう。
あまりにも美味しかったので、早速ネットでお取り寄せ。
早く届かないかな。
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写真を撮らぬまま食べつくしてしまったので、
画像は楽天様より拝借。



さて、しょっぱい物のお次は、甘い物ですね。
八朔リーフパイ

広島は、柑橘系の宝庫。レモンやはっさくやゆずが大活躍。
このリーフパイ、パイといってもソフトタイプなので、
一口かじるごとにボロボロ食べかすが散らかったりしない。
八朔のピール入りペースト?ジャム?が間に挟まってる。
ほんのり酸味が効いて、甘すぎず爽やか。
とっても美味~~~。
こちらもいずれお取り寄せしてしまうかも。
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こちらも、写真を撮る前に食べ尽くしてしまったので、
画像はネットからの拾い物です。


それからそれから、自分用に買ったお土産は──
千光寺行きロープウェイの乗り場で買った、
ねこあつめの猫ちゃん
ガチャポン、300円でゲット↓↓↓
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そして、同じガチャポンコーナーで200円でゲット、
八割れ猫ちゃんストラップ♪↓↓↓
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はい? これらのどこが広島土産じゃい? ってか。
ええ、地元埼玉県でも確かに売ってますですね。
ついでに、文学のこみちから外れた脇道に入ったところにある、
猫グッズのお店で購入した、温泉猫も、広島の固有種にあらず!
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そうです、ただの猫バカなんでありますですます。(プッ)

# by vitaminminc | 2017-03-09 15:01 | 人間 | Comments(0)
─恥の多い生涯を送って来ました。

ご存じ、太宰治『人間失格』の有名な出だしである。
そしてムスコのマイブームでもある。
何が気に入ったのか、日に最低一回は冒頭の一節を口にする。

言っちゃなんだけど、私は過去形に出来ない。
絶賛人間失格中なんである。

先月下旬、久しぶりに手持ちの1day コンタクトを装着しようとしたら、ペリッと剥がすアルミの蓋が、ペリッと剥がれなかった。
もんのすごい圧着力。文字通りバカぢからでペペペッリリリッと力任せに引き剥がしたら、大失敗した。
普通はアルミの蓋と共にきれいに剥がれるから、完全に気配を消しているが、実はプラ容器とアルミの蓋の間には、更に半透明の薄~い膜のごときフィルムがある。
そいつだけが剥がれずに、圧倒的存在感を放ちながら、完璧に残っていたのである。
柔らかいから始末に負えない。ぴんと張ってる割には押しただけへこむし、かといって引っ張るだけの余地もない。暖簾に腕押し、いや、指押し状態。
ムカムカしながら、思い切り爪を食い込ませて破壊したら、顔面に塩水を浴び、レンズは破損。
2個目も同様。5個試して5個とも蓋がイカレていた。
なんじゃこりゃ! 
昨年暮れに買ったばかりだというのに、蓋がきれいに剥がれないなんて。不良品ではないか。
早速、コンタクトレンズを購入した店に箱ごと持ち込んだ。
でも、おかしなクレーマーと思われたくなかったので、可能な限り下手に出た。
─蓋がまともに剥がれないんです。フィルムみたいのが残ってしまって、爪やカッターで無理矢理開けたらレンズが傷ついてしまって。不衛生ですし、とても困ってます。
女性スタッフが箱を受け取り、何やら調べ始めた。
現物を開けてみようともしない。
私は、彼女がコンタクトの1つを手に取って、実際に蓋が開かないのを確認して、『あら、これはいけませんね』と納得してくれる様子を妄想していた。
だが、彼女はPCのキーを叩きながら、しきりにメモをとっている。
やけに待たされるなと時間を気にし始めた頃、ようやく彼女がカウンターの内側から出てきた。
私が持ち込んだ箱と、写真つきのコンタクトの一覧表を2種類を携えて。
「お客様にお持ちいただいたのは、こちらのレンズでございます。こちらは2009年に発売されたものですが、2013年にメーカーの方でリニューアルされていますので、現在こちらと同じタイプのものは取扱い終了となっております」
「ひゃ!」
彼女は神妙な顔つきで、もう1つの一覧表を示した。
「お客様が昨年購入されましたのは、こちらのメーカーの、このタイプですので、おそらくご自宅にあるのではないかと…」
「使わないまま古くなりすぎたから買い替えたのに、私、そんな何年も前のレンズを目に入れちゃったんですね」
そう、無理矢理破ってレンズを取り出し、目に入れたら激痛が走り、レンズが破損していることに気づいたわけで。
「家に帰って探してみます!」
「お取り寄せでしたが、12月○○日に佐川急便でお届けしております、白地にオレンジの箱です…」
「わかりました、家に帰って探してみます!」
私は心の底から女性スタッフに詫びた。丁重に詫びた。
50年も生きているとわかることがある。
あの接着剤の頑固さ。あれは、一定の時を優に超えた状態を意味してるってこと。
それが頭の片隅にあったから、今回私は慎重だった。万が一に備えて、下手に下手に出て正解だった。

子どもらにカミングアウトした。
ムスメには、「なんで買おうと思った時点で古いの捨てちゃわなかったの」と呆れられた。
ムスコには、「あー、俺、恥ずかしい、そんな人、引くわー」と真顔で言われた。

暮れに購入した箱は、洗面所のキャビネットの中にしまってあった。店に持ち込んだ年代もののコンタクトも同じ場所にあった。せめて新しいのが届いた時点で、きちんと交換して捨てていれば。いや、ムスメが言うように、新しく買い直すことを決めた瞬間、破棄しなきゃいけなかったのだ。
猛省。 

来月初旬、脳ドックを受けることにした。
本気なので、予約も入れた。
期間限定とやらで、18,000円台で受けられる。
格安ながら、ごく基本的コース。もちろん、MRI。

結果が怖い気がする。

# by vitaminminc | 2017-03-08 22:32 | 健康 | Comments(0)
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広島県2日目。
朝8時過ぎにホテルを出発。
バスに乗って市内の鞆の浦(とものうら)へ。
日本で最初に国立公園に指定された、
のどかで美しい港町。
そこかしこに観光名所が点在していて、
見どころがいっぱい。
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鞆港西側の南端に立つ常夜灯。
安政6年(1859年)建立。
情緒あふれる佇まいは、
今も昔も鞆の浦のシンボル。


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さて、問題。これは何の建物でしょーか?


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ジャーン! そう、ハイカラなセンスが光る、
公衆トイレ!
痛感した。
福山市は、腸と膀胱にやさしい街であると。
トイレの設置数・案内が結構充実している。
前日、千光寺に上る際、
逆に下り坂だった我が身の危機にも対応。
実に素晴らしい! 福山市万歳!


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いろは丸展示館
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「いろは丸」は、伊予国(現愛媛県)大洲藩が
所有していた蒸気船。
龍馬と海援隊が借り受け、
長崎港から大坂に向かっていたが、
鞆の浦の沖合で、
紀州藩の軍艦・明光丸(大型蒸気船)と
衝突し、大破。
龍馬らいろは丸乗組員は、
全員明光丸に乗り移り、
この地、鞆の浦に上陸。
紀州藩が用意した廻船問屋、
桝谷清衛門宅に4日間滞在した。
龍馬は、船には銃が400丁、
金塊8万両(現貨幣価値で164億円!)が
載っていたと主張するも、交渉は決裂。
紀州藩は冗談じゃねーべ
と長崎目指して出港した。
金づる紀州藩を追って、
交渉の場を長崎に移した龍馬。
万国公法なるわけのわからぬ国際法をタテに
紀州藩を非難する流行歌
「船を沈めたその償いは
金を取らずに国を取る」を
意図的に流行らせた。
世論を味方につけた龍馬は、
紀州藩から
まんまと莫大な賠償金を手に入れた。
これが近代海難裁判の先駆けと言われる
「いろは丸沈没事件」である。
ところがどっこい、
最新の検証によると、
衝突原因はいろは丸のミスに有との説も。
2隻の船が衝突しそうになった場合、
互いに右折(面舵)し回避するのが鉄則。
見張りを立てていなかったいろは丸、
左折したために、
右折した明光丸に衝突したという。

1989年から数回(最近では2006年)にわたり、
「龍馬の財宝」を求めて潜水調査が行れた。
しかし沈没船いろは丸からは、
銃も金塊も一切出ていない。。。
はたして、銃と金塊は、
本当に存在していたのだろうか。
検証が正しいとしたら、
悪徳廻船問屋も真っ青な話。
舵を誤り自ら衝突してきて、
勝手に沈没したいろは丸。
その乗組員全員を救助して、
宿まで手配してくれた情け深い紀州藩を
だまくらかして、
大金をせしめたことになる。
なんと狡猾、なんたる策略家、
坂本龍馬、恐るべし!


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小路が大好き! 元気に駆け巡るムスメ

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鞆の浦は、「ひな祭り」イベントの真っ只中。
保命酒の由緒ある蔵元「太田家」に
立ち寄ってみた。

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「保命酒」(ほうめいしゅ)とは、
広島県福山市鞆町名産の薬味酒。
生薬が配合されているため、
「瀬戸内の養命酒」とも呼ばれている。


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桃の節句を再現したお人形。
人並みのデカさ。
ムスメは日本人形が苦手。
こんなのが家にいたら
怖くてたまらない。
そう言いながらも、
よそで見る分には可愛いから好きなんだと。



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古くは江戸時代に作られたひな人形も展示。
奥の部屋では、琴の生演奏も。
好きなだけ写真撮影してくださいとの
嬉しいお言葉。


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こちらは明治天皇雛。
お雛様の右側にいらっしゃるのが、
お子様(大正天皇)


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少々わかりにくいが、うさぎ雛
お内裏様とお雛様が、頬を寄せ合い密着。
このような現代の作品も展示してある。


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私が最も惹かれた「神雛」
それはそれは雅で美しかった。

ほかにも程よい説明を受けながら、
戦災を免れ江戸時代から現存している酒蔵を
案内していただくなど、十分堪能できた。
ムスメも同意見。鞆の浦では、
こちら「太田家」が、一番ゆっくり楽しめた。



正味二日間の旅。反省点は多々あれど、
最たるものは履物の選択ミス。
ローヒールの柔らかいブーツで行ったのだが、
ヒールが低すぎて疲れた。
普通の道なら難なく歩ける、
むしろ歩きやすい靴だ。
だが、尾道は坂だらけ。階段だらけ。
どうしても足に負担がかかる。
「足が痛いから、
もう少しゆっくり歩いてくださらんか」
を連発。
ムスメの行動範囲を狭めた罪は重い。 
尾道から福山に戻るや否や、マツキヨに直行。
衝撃を吸収する、
やけに値の張る高級インソールを購入し、
ブーツの中に敷いた。
2日目はコイツのお陰でだいぶマシに。
コレを入手できなかったら、
靴を買い替えるしかなかったレベル。
なまじ足が小さいと損。
自分の体重を
小さい面積で支えなくてはならない。
人より足が痛くなり易いのは、きっとそのせい。

でも、すごく充実していた。
短かい日程だった分、
密度の高い旅になったように思う。




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靴のせいにするより、足の小ささを嘆くより、
体重をなんとかすっぺ!









                            













# by vitaminminc | 2017-03-07 20:25 | 人間 | Comments(0)
4日土曜の朝。
8時10分東京発博多行きののぞみちゃんに乗って、
爆睡とうつらうつらを繰り返すうちに、福山駅に到着。
駅から徒歩2分。
好立地のホテル「福山ニューキャッスルホテル」に
荷物を預けると、我々は休む間もなく再び駅へ。
福山から尾道へは、山陽本線でおよそ20分。
「まずは腹ごしらえじゃい!」
とことこ歩き出すと、すぐに海が見えてきた。
向島ドックのクレーンが、いくつも曇り空に向かって挙手。
私が知る「海の光景」のどれにも属さない、
個性的な景色である。
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昼食には尾道ラーメンをなどと言いながら、
下調べもしていなかった。
海沿いにあるラーメン屋にふらりと立ち寄る。
尾道ラーメンと呼ばれるのはしょうゆ味らしいが、
私もムスメも邪道な上にへそ曲がり。
塩レモン味のラーメンを注文した。
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美味しかった。煮たまごはとろりんちょ。
歯ごたえのあるシナチクも私好み。
画面下にいくつもコロコロして見える、白っぽく小さな物体、
これは背脂。
背脂ベースといっても、レモンのおかげで
そんなにギトギトしていない。
それでも、胆嚢を失った私は、用心して口にしなかった。


甘かった。

11月の胆嚢摘出後、
コレステ担当医の予想と私の期待をはるかに裏切り、
私の体重は「元」をも通り過ぎていった。
──脂っぽいものを受け付けなくなって、
食べてもすぐに下してしまうから、
  中には体重が10キロも減る人もいます。
たいていの人は痩せます
──先生、私、まったく大丈夫みたいです。

そう、甘かった。
限界が訪れたに違いない。 
店を出ると同時ににわかに具合が悪くなった。
胆嚢もないくせに、平気で脂もんを口にしてきた。
ほかの臓器に負担を強いてきたツケだ。罰が当たったのだ。
もう二度と背脂ものには箸を伸ばしません!

どうにかこうにか腸をなだめすかし、
ロープウェイで尾道の名所=千光寺へ。


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ほれぼれするくらい、立派な一本松。日本の寺には松が似合う。
この松の長い腕に抱かれながら飲んだ「冷やしあめ」。
しょうが味で超おいしかったなぁ。

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千光寺公園内の欅。この大木のためだけに、
無数に足場が組まれている。
枯れかかっている欅を甦らすらしい。
大切にされていることが伝わってくる。

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千光寺公園内を拝観したあと、
帰りは「文学のこみち」を歩いて下った。

ほかの観光客が、「わ~、猫!」
と喜んではしゃいでいる方向へ。
望まれるから向かうのではなく、わが道を行くだけの二毛猫。
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超右側通行をする、ワビサビ猫↑ 景色に溶け込んでいる。

尾道には猫がたくさんいるらしいが、
うちの近くの方がよほど多い。
それだけ捨て猫が多いってことなんだろうな。悲しいね。



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この子↓もれっきとしたノラ。 
猫グッズのお店に自由に出入りする。
おかげで私とムスメにかわるがわる抱っこされる羽目に(笑)。
おとなの猫が思慮深いのはわかるけれど、
遊び盛りの子猫までもが、
お店に並んだ細かい商品には決して手を出そうとしない。
写真を撮り損ねたが、ものすごくよく出来た子で驚いた。

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夜は尾道で、居酒屋「たまがんぞう」へ。
こちらも行き当たりばったりでチョイス。
予約客が来る関係で90分しかいられないことがわかったが、
それだけあれば十分。
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料理はどれも美味しかったが、一番のお勧めは、↑コチラ。
半生カツオの大きな大きな削り節が載ったサラダ。
半生の鰹節なんて、生まれて初めて。
噛むほどに鰹のいい香りが広がって、本当に旨かった。




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すっかり日が落ちた、尾道の夜景。

土日祝日の前の晩には、クレーンのライトアップ
↓(観光協会より拝借)
手ぬぐいだったか、クレーンがデザインされていたりなど、
クレーン愛強し。
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宿泊したホテルの室内。
写真だとイマイチ伝わらないが、結構広い。

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部屋の窓からの眺め。駅を挟んだ向こう側に見えるは福山城。

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尾道で買ってきた、お夜食用の檸檬プリンと八朔プリン。
小瓶ながら食べごたえがあった。
もっと沢山買えばよかったと後悔するくらい美味しかった。
ムスコにも買って帰ればよかった~~~!



2日目につづく











# by vitaminminc | 2017-03-06 15:30 | 人間 | Comments(0)

奥(さん)の尾道

仕事に頭の中を引っ掻き回されて、だいぶくたびれております。
こんなふうに、変な時間に覚醒したりします。
仕事の夢にうなされて起きてしまうのか。
それとも、猫に引っ掛かれて眠りを妨げられるのか。
身に覚えのない、小さな引っ掻き傷が、いくつも手足に…。

明日、違う今日だ。今日、旅に出ます。
ムスメとの二人旅。
尾道に行ってきます。
いくつもの映画やドラマの舞台になった、憧れの地。
懐かしいところでは、大林監督の『転校生』。
最近ではドラマの『時をかける少女』。
猫の聖地としても有名です。

ムスメも私も仕事がクソ忙しい。
なんと。
広島まで行くというのに、たった一泊。
明日の晩は、またこのベッドで寝てるのかいな。
信じられん。時をかけるおばちゃん。
イデデ。猫も私の上を駆け抜けております。
強行軍だっつのに、睡眠不足。
ホント、大丈夫なんでしょーか。

とりあえず、行ってきますです。








# by vitaminminc | 2017-03-04 03:26 | 人間 | Comments(0)
たかだか(日本人の10人に1人は所有しているという)胆石を採った程度のことで、どんだけ物語るんだ。
これじゃすき家のうな丼のタレだけで、ごはんを5杯お代わりしているようなもんだ。
そんなクレームを受けそうなので、立て続けになるけれど、言い加減最終章に持ち込もうと思う。
ふはははは。


いや~、あたしゃ驚いたね。
人間ドックを受けた先の病院では、エコー画像を見ながら、センセイがこう説明した。
くていのは、コレステロール由来の結石の特徴ですから」と。
確かに自分は10年来のコレステローラー。
ああそうなんですねと納得した。

だから周りの友人・知人には、「白い珠」の持ち主であることを公言してはばからなかった。
「少なくとも3個、いえ、4個はあるらしいの。大真珠♪」みたいに。
しかし、地トモ(地元のおともだち)のAちゃんだけは、「絶対黒よ」と言い張っていた。
「腹いヒトからはい石が採れるのよ」
「でも、エコーの画像は白かったよ!?」
「あはは、白く見えるってことは、実物は(反転するのだから)その逆ってことじゃない」
マジか!? でもレントゲン写真で見る骨格は、白いではないか。実際ヒトの骨も白いゾ。
もう、エコーとレントゲンの区別もつきゃしない。
何より医者が「丸くて白い」と言ったのだ。
清い心の私のおなかには、白い真珠があるに違いない。
Aちゃんはやさしいくせに、私をからかうことがとても好き。冗談を言ってるだけざんしょ。

とにかく、少なくとも黒じゃないことだけは確かですョ、そう信じていた。

ところが、手術を終えて肩で呼吸をしている母親の目の前に、ムスメが
029.gif「ほら、こんなのが採れましたぜ」
と見せて寄越したのは、想像していたものとは正反対
いびつな形状の、真っ黒い塊なのだった。
「え”? これ? 黒いのぉ?」
はぁはぁ呼吸しながら、なんじゃこりゃと落胆した。
029.gif「私も、こんなに黒いとは思いませんでしたよ」
ムスメも苦笑。

b0080718_11501479.png
かたちは、金平糖。
そして、見た目の色艶は、正露丸。
b0080718_11511557.png
それが、合計3個。
突起部分があるせいで、医師の目にも4個に見えたりしたのだろう。
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ホルマリン漬けにされた、私が生み出した結晶。
3個横並びで、親指第一関節内に収まるサイズ。

翌日、主治医のM先生に「これは何由来の結石ですか」と尋ねたら、
「ビリルビン結石で間違いないと思いますよ」と即答してくれた。
「褐色だったり黒かったり、そういうふうに形がボコボコしてるのはネ」

ビリルビンとは?
どうやら赤血球の主要構成物の一つであるところの、ヘモグロビンの分解代謝物とやらを指すらしい。
これが結晶化してしまうということは、要するに私の身体の代謝能力が追い付かなかった結果だろう。
よくはわからないが、脂質代謝異常によってできる結石がコレステロール結石であるのに対し、私のは赤血球由来だと。

そういえば、リカバリールームを出た翌朝、ナースステーション前で体重を測ったら、入院前に比べて4キロも減っていた。
手術の成功以上に嬉しかったけれど、今では病院のアナログ式体重計の精度を大いに疑っている。
帰宅してから家にあるタニタの体重計で測ったら、2キロしか減っていなかった。入院中と食べる量は同じにも関わらず。
しかも、その時点で2キロ減っていたというのに、体脂肪はまったく変わっていなかった。

そしてその2キロは、静養中確実にわが身に戻ってきた。
まるでご主人の帰還を喜び尾を振りじゃれつく小犬のように。


# by vitaminminc | 2016-11-20 12:33 | 人間 | Comments(2)
え~~~~っとぉ、こちらが私のお腹から石を取り出して(オオカミと七匹の子ヤギか)くれた、
執刀医のダ・ヴィンチ先生です053.gif
b0080718_09130509.png


























違~うッ!
このダ・ヴィンチを操作して、無事に手術を成功させた執刀医はいずこに?
不思議なことに、私はその執刀医(中心となって手術をする担当医)の顔を一度も見ていない。
入院初日には、薬剤師、麻酔医が「私が担当します」と挨拶にみえた。
そして、手術当日の朝には執刀医が挨拶にみえる。
この担当医挨拶システムは、入院中、病室内で他の患者の動向を注意深く観察して学んだので、間違いない。

しかし、入院の翌日が手術だった私は、まだこのシステムを把握していなかった。
手術当日になっても執刀医が顔を見せに来ないことに、なんの疑問も抱かなかったのである。

事前処置をほどこされて、いよいよ手術室へ。ここまでは自力で歩いていく。
ド近眼の私はメガネなしではあらゆる医療機器を破壊する恐れがあった。
眼鏡は手術台に寝かされてから外した。
「おはようございます。覚えてますか? 入院した日に挨拶にいった、麻酔医の□□です♪」
ああ、かなりぼやけてはいるが、確かにあの若い先生だ。相変わらず笑顔がやさしいなぁ。
ナースマン・鈴木に告ぐ。笑顔にまさる治療なし。悔い改めよ。

「おはようございます。本日の助手を務めさせていただく〇△です」
あら~。初めて拝見しますわぁ。なんて長身でスタイルのいい、カッコイイ美人さんなのでしょう。

「今ちょっと、まだ執刀される□〇先生が来ていないんですけど─」と麻酔医と助手がドアの方を見ながら言う。
遠くでドアが開いたようにも見えたが、とにかくド近眼なので定かではない。
気づけば麻酔医が、「点滴始めます。すぐに意識なくなりますからね─」
といって、私は夢すら見えない、空白の時間へと旅立ったのである。

手術の翌朝、リカバリールームにいた他の患者の元には執刀医が回診に訪れた。
が、私の元には来なかった。
午後になって、主治医のM先生が来た。
「どう? 大丈夫でしょ?」
私の顔色を見るというより、自分の顔を見せに来た感じ。高速で去りかけたので、慌てて呼び止めて、胆石の種類を確認した。


術後三日目。痩せて神経質そうな面立ちの女医が来た。
「執刀した□〇先生が出張で来られないので、私が代わりに来ました」そう言って胸のネームプレートを見せた。
「お変わりないですか?」
無表情な顔で問診。
「はい」というと、カルテにちょちょっと記入して去っていった。

──貴女だったのですね。
ネームプレートでわかった。麻酔科と耳鼻科に内線の取次ぎを依頼するときに名乗っていたから。
呼吸困難に陥った(正確には当人は呼吸が楽になったと訴えたけど、再挿管を決行)患者の身体で胃カメラのテストを行ったのは。

あの晩、私の隣人を担当していたのは、この女医(小柄。長身ではない)と、私を執刀したのとは別の男性研修医のチームである。
わが手術同意書に記載されていた担当医師名の中に、この二人の名がなかったのは、不幸中の幸いであった。

私の手術が終わった時点で、外で待っていたムスメに説明してくれたのは、主治医のM先生一人だけだったという。
ムスメの目の前で、母親の生肉的な胆嚢を、手袋をはめた手でモミモミしながら、
「うん、大丈夫かな、うん、大丈夫そうだ」
とだけ告げ、わずか30秒で説明が終了したそうだ。
いかにもM先生らしい。
おそらく、触診した感じでは、胆嚢自体に癌などの病巣はなさそうですよ、という意味だろう。

そんなわけで、とうとう執刀医の□〇先生とは、意識がある状態での対面は一度も果たせないまま退院した。
病院HPの医師紹介ページに、私を執刀した□〇医師の名を見つけた。
誠実そうで温かそうなお顔立ちだった。
「後期研修医」となっていた。
前期ではなく後期。ということは、それなりに場数も踏んで、研修医としてはベテランに違いない。

腕はすこぶる良かった。傷を最小限にとどめることができるってことは、的確な判断力、繊細な器用さをもっている証。
痛点超敏感体質のこの私が、たった3日間痛み止めの世話になっただけで済むなんて、奇跡としか思えない。
ムスコを産み落としたあとの会陰縫合部痛(←ほんの4針ほど)の時なんて、一時死にかけましたからぬえぇぇ。

今では憎めないキャラと化したM先生はじめ、手術に当たってくださった諸先生方、お世話になりました。
先生方のチームに当たったことに心より感謝いたします。ありがとうございました。



# by vitaminminc | 2016-11-20 10:37 | 人間 | Comments(0)
入院した日。
手続きを済ませた自分を入れて4組ほどの患者が食堂で待機していると、それぞれ担当の看護師が挨拶にやって来た。
「〇〇さんですね? 私が〇〇さんの担当看護師、△△です」
そういって、にこやかに自分の胸元のネームプレートを患者が見やすいように引っ張って見せている。
私のもとにだけ、なかなか看護師がやって来ない。
それともあの看護師さんが私のことも兼任していて、あの患者さんが終わったらこっちに来てくれるのかもしれない。
勝手に一番やさしそうな看護師さんを自分の担当と決めて、おとなしく待ってみる。

すると、廊下の向こうから、一人の青年がにこりともしないまま足早に近づいてきた。
ま、まさか?
「ホゲホゲみん子さんですね? 担当のもにょもにょです─」
わざととしか思えないくらい、自分の名前のところをぼかして話しかけてきた。プレートも見せようとしない。
え? ナースマン? ほかに男性患者は何人もいるというのに? 女性患者の担当を男性看護師にやらせる?
ツイてない。
率直に、そう思ってしまった。しかも、不機嫌なんじゃなかろうかと不安になるくらい、愛想の欠片もありゃしない。
提出書類をナースマンに渡すと、食堂の椅子に座ったまま、血圧と体温を測られた。
病室に案内されるとき、荷物はキャスター付きの台でナースマンが運んでくれた。
テレビはこのリモコンで、ナースコールはそこのオレンジので、とぶっきらぼうに超簡単に説明してから、
「ホゲホゲさん、こういった入院は初めてですか?」と訊いてきた。
「はい。あ、もしかして、さっき血圧高かったですか?」
「うん、脈拍もかなり。不安なんだろうなと思ったので」
キミの冷たい態度が私を不安にさせたのだよ。
されど、患者の不安の原因を確認しようとしているわけだから、悪い人ではなさそうだ。
「今日入浴されますよね?」
「はい」
「ならあとで予約入れておきます。係りの者が案内します。それと今、お臍を消毒しておきます」
臍~!?
ツイてない。改めて痛感した。
かくして、セガレほど齢の離れた若いあんちゃんに、臍を綿棒できれいに消毒してもらう羽目に。
とほほ。何が悲しゅうて、50も半ばを過ぎた身になって、若いあんちゃんに臍など見せにゃならんのだ。
向こうだって、ケッ、見たかねーよと思っていることは疑うべくもない。ホントすみません。

昼下がり。翌日に手術を控えた私のもとに、仲の良い仕事仲間が様子を見に来てくれた。
病室ではほかの患者さんの迷惑になると思い、朝いた食堂に移動した。
「男の看護師さんだったんだよ~」と小声で嘆く。「臍の掃除されて、超恥ずかしかったよ~」

すると、ナースマンが私を見つけるや否や、険しい顔で寄ってきた。
まさか今の話を聞かれたわけではないだろう。
彼は、年配患者の車いすを押していた。
「今動くから、ちょっと待って!」
おじいさんに怒鳴る。
「ホゲホゲさん!」ついでに私にも怒鳴る。「さっきの書類、3枚足りなかったですよ!」 」
「え? でも、同意書にサインしたものは、すべてお渡ししたはずですけど」
「違いますよ! 1、2、3があるはずなのに、4しかなかったんで」
顔面オロオロの私。
「いいです、あとで取りに行くから、ちゃんと用意しといて」
それだけ言うと、おじいさん患者の車いすを押しながらナースマンが去っていった。

「なあに? あれ」
「あんな言い方ないじゃないねぇ?」
仕事仲間の二人があきれたように言う。
不思議なものである。他人に非難されるとかばいたくなる。
自分の担当看護師=自分の所有物のようなトチ狂った観念が湧いてきたのだ。
「あれでやさしい面もあるんだよ」となぜか弁護。
「血圧が高かったらしくて、入院は初めてなのかと心配してくれたし」
ちょっと荷物の中の書類、確認してくるから待っててと二人に言い残して、急いで病室に戻る。
荷物をチェックしたら、ナースマンが主張していた、「1、2、3」に該当ずる綴りが見つかった。
4の同意書のみ提出するものと勘違いして、独断で切り離してしまったのだった。
1,2,3を持ってそそくさと食堂に戻り、そこからナースステーションを物色。
仕事仲間の1人が、「こっちからのがよく見えるから、見ててあげるよ。あの子、眼鏡かけてたよね」
「さっきからおじいさんの車いすを押してずっと病棟内まわってあげてるみたいよ」もう1人が言う。「結構普通にいろいろおじいさんに話しかけてあげてた─」
怒鳴っているように見えたのは、おじいさんの耳が遠いからだったのかもしれない。
「ぶっきらぼうなだけで、根はやさいいのかもね」と私も自分に言い聞かせながら頷く。

ナースマンを発見。おじいさんを病室に戻し、ナースステーションに戻ってきたところだ。
そろりそろりと歩み寄り、「すみませんでした」と謝って、不足分の書類を手渡した。
「あ、はい」とナースマンは興味なさそうに受け取ると、そのままぷいっと奥に引っ込んでしまった。
やっぱめちゃくちゃコミュニケーション能力低いやんけ。あんなんで大丈夫なのか?
自分の甥もナースマンだが、甥は対極にいる。もンのすごく感じがイイ。そしてもンのすごくやさしい。

夜勤もあるから、担当看護師は翌日(肝心の手術の日)には朝から別の女性に代わった。
手術の翌日は、また初日と同じナースマンだった。
「体温、測ってください」と体温計を寄越すと同時に、ぷいっと後ろを向く。見てませんアピール。
頃合いを見計らって、「血圧を測ります」と言いながら私の右腕を取る。
術後の身をいたわってか、今までで一番ソフトな態度だった。
日ごろ冷淡な人が、たま~に親切な態度を見せたりすると、効果絶大。理不尽な話だ。

「身体拭きますね」と言われ、ギョッとした。まさか、あなたが? ホントすみません。
ナースマンは、蒸しタオルを取りに行ったのだろう、ぷいっと出ていった。
まな板の上の半魚人になるしかないのかと途方に暮れた。とほほ。。。
と、カーテンを開けたのは女性看護師。
さすがに女性患者の身体を拭くのは女性看護師と決まっているらしい。
しかも、女性看護師が拭いてくれるのは背中のみ。
前は自分で拭かされる。双方にとってベストなシステム。

ツンデレラボーイでぶっきら坊主のナースマン。
どこかで見たことがあると思ったら、ドラマ「鈴木先生」の長谷川博己に似ていた。
b0080718_11580357.png

4日目と5日目は女性看護師だった。一人は癒し系、一人は快活そうな女性だった。

そして、いよいよ今日で退院です、という朝。またこの↑鈴木先生登場。
「今日、ボクが担当なんで」と顔だけ見せると、無言で体温計を渡し、無言で血圧を測られた。
そしていつものように、シャッとカーテンを閉めて去っていった。

ほかの患者さんが退院する朝は、「〇〇さんは今日退院ですね~! おめでとうございます」とか
どの女性看護師も特別な言葉をかけているのを見てきた中、鈴木先生だけがいつも通りだった。

初日と退院日が鈴木先生に当たるのって、罰当たりに近い気がする(笑)。

家で2匹のツンデレ猫と暮らしている私だからこそ、このツンドラ的ツンデレラボーイに耐えられたのだ。
ツンデレラボーイと呼ぶには、あまりにデレ度が低すぎる。。。

鈴木先生、にやけてるよりはいいかもしれないけど、やはり笑顔って大事だとおばちゃん思うよ。
激務だろうけど、尊いお仕事。体に気を付けて、頑張ってね。





# by vitaminminc | 2016-11-19 12:35 | 人間 | Comments(0)
産科を除いて、生まれてこの方ただの一度も入院(無論手術も)などしたことがない。
だから手術を受けるまでは、自分の身に何が起こるのか想像が膨張して怖かった。
でも、終わった今となっては、私が最も恐怖を感じたのは、手術のあとだった。

名前を呼ばれて瞼を開くと、手術台ではなくベッドに寝かされていた。
ここはリカバリールーム。
手術を終えた患者だけが、一晩収容されるところだ。
「無事終わりましたからね」と看護師さんが話しかけてくれる。
私は苦しくて、「はい」と声を出す代わりに小さく頷いた。
なんでこんなに呼吸が苦しいのか。
鼻と口が、カップ型の酸素マスクにすっぽり覆われている。
足りない酸素を補っているのに、酸欠になっているとしか思えない。
全力疾走したわけでもないのに、肩で呼吸をしている。
手術のあとはみんなこんなふうに呼吸が荒くなるものなのか?
b0080718_19145673.png

朝からずっと付き添っていてくれたムスメ。
無事に母親の手術が終わってほっとしたのか、ずいぶん眠そうだ。
ムスメを家に帰してから考えた。

もしかして、過呼吸状態?(なったことないけど)
もしや、この酸素マスク、欠陥品なのでは?
放出されるべき酸素が出ていないとか。
試しに自分の手で酸素マスクを外してみる。
こっちのが遥かに楽だ。普通に呼吸ができる。
ずっと外したままでいたいと思ったが、かすかに空気のようなものが出ている。
仕方なく、もう一度はめて肩呼吸に戻す。

それだけではない。全身麻酔の副作用とおぼしき吐き気。
約20年ぶりに襲われる、「つわり」のごときムカムカ感。

ナースコール1回目
「ずっと吐き気がしていて、あと麻酔切れたみたいです。痛くなってきました」
「痛み止めと吐き気止めの、どちらを先にしてほしいですか? 両方一度は無理なので」
「い、痛み止めの方を─」
「あ、酸素マスク、もう外しますね」

酸素マスクが外れたとたん、普通に呼吸ができた。
看護師さんが抗生剤の点滴に鎮痛剤を追加してくれた。
ついでに吐き気も治まった。
あとで調べてわかったが、「酸素マスクは息苦しい」ものらしい。

鎮痛剤は創部の痛みには効き目があったが、肩、腰、背中の筋肉痛にはまったく効かなかった。
手術中、微動だにしなかったせいで、身体じゅうが痛くて仕方ない。
様子を見に来てくれた看護師さんに、肩、腰、背中の痛みを訴える。
身体の向きは自由に変えて構わないと言われ、右を向いたり左を向いたり。

身体からは、少なくとも3本のチューブが出ている。
ドレン(排液管)、導尿管、抗生剤の点滴。
慎重に寝返りを打っても、いちいち導尿管が痛い。
そうこうしているうちに、やたら暑くて汗だくになっていることに気づいた。

ナースコール2回目。
「暑くてたまらないんですけど。あと、布団がすごく重くて─」
「ああ、毛布ね。電気毛布だから重いんですよ。手術後悪寒がするという患者さん、結構いらっしゃるので。
じゃあ、この電気毛布、取っちゃいましょう。」
「ありがとうございます、お願いします」

断っておくが、ナースコールを鳴らしているのは私だけではない。
わずか4床のはずだが、さっきからかわるがわるナースコールは鳴りっぱなし。

はぁ、疲れた。お昼頃手術して、今はもう夕方過ぎだろうか。
眠りたいけど眠れない。
天井の蛍光灯が大きくて眩しすぎる。

ナースコール3回目。
「すみません、だいぶ眩しいので照明落としていただけないでしょうか」
「はい。このくらいでいいですね?」
いや、まだ明るいと言いたかったが、有無を言わさぬ調子だったので折れてしまった。

ようやくうとうとしかけた時に、無人だった隣のベッドに、新たなる患者が収容されてきた。
名前を呼びかけられている。
「ああ、はい」と辛そうに答えている。「息を吸うとき苦しいんですけど」
隣人の訴え通り、息を吸い込むたびヒューヒューという大きな喘鳴が聞こえている。
「もともと喘息やアレルギーがありますか?」
肯定するような隣人の声。
医師が、おそらくファイバースコープで口の中を確認しているもよう。
「あ~って、もっと大きな口開けてください。あ~って」
「あ”~~~~」
「あれれれ。声帯がまったく動いてないな。あ~~~って言ってみて」
「あ”~・・・」
「ムクムクに腫れている。声門浮腫だな、咽頭もだ」

別の、女医とおぼしき声がした。
「麻酔科と、耳鼻科の先生に電話して指示仰ぎます」
女医が各科の医師に内線を取次いでもらっている間、男性医師が廊下で待つ家族に説明するため出ていった。

「麻酔科と耳鼻科の先生は、いずれも再挿管が妥当だろうと─」
「ご家族に聞いたら、手術室に入る前からすでにヒューヒューいってたらしいですよ」

男性医師が隣人に話しかける。
「このままだと十分な呼吸が難しいので、もう一度肺まで管を通して空気が吸えるようにします」
「はぁ」
「管を入れるとき、苦しくないように、少し眠くなるお薬を注射しますね、麻酔じゃないんだけど」
「はぁ、でも、さっきまでより吸うのが少し楽になりました」
「う~ん、確かにヒューヒュー言わなくなったかな」

しかし女医が、「再挿管しましょう」とキッパリGOサインを出した。

「〇〇さん?」
「はい」
「〇〇さん?」
「はい」
「あれ~? こんなに薬が効かない人、初めてだな」と男性医師。

挿管していた女医が匙を投げた。
「ダメだぁ、完全にふさがっちゃってて全然入らない」
ガッ! ゴフッ! ゴッ!
隣人のむせる声。
あんなに腹圧かかったら傷口が開いてしまいそうだ。
薬、少しは効いてるといいのだけど。
「××先生、代わって!」
女医に言われて、男性医師が口ごもる。
「え? でも、一応まだ研修医ですよ?」
「いいからやって!」
ガッ! ゲッ! ゲッ!
隣人が眠っているとはとても思えない。
「あー、なんで俺の担当の日に限ってこんなことが起こるんだ」
男性医師が嘆く。
ゲフッ! オゲッ!
女医と看護師の笑い声(!!!)

隣人さん、隣人さん・・・ああ、耳を塞ぎたい。気の毒すぎる。

つい先ほどまで私を含む3人で、最低3回(←私)は鳴らしていたナースコール。
私以外は全員男性患者。
そのうちの一人は、ナースコールを鳴らし、看護師を呼びつけて言ったもんだ。
「ナースコールの音がうるさいから一般病室に戻りたい」
「無理です! みなさん、手術後は看護師の目の届くこの部屋にいていただきます!」

今は誰も鳴らしていない。
じっと息をひそめて、新入り(男性)の無事だけをひたすら祈念していたと思う。




「あ。入った」
おそらく、リカバリールームにいた誰よりも、真隣の私が一番ほっとした。

ところが、ここで女医があり得ないことを言い出したのである。
「私、胃カメラやってみたかったの。
でも私が研修受けてた頃は、胃カメラは内科の仕事だからやる必要ないって」

「今やってみます?」男性医師が促す。「管の中になるけど」
「ホント? いい?」

おい、マジか─。隣人さん、100%実験台にされている。

少しして、女医の嬉々とした声。
「よし、これでなんとなく、感覚は掴めた」
「じゃ、ICUに運びますか」
患者を除く医療従事者全員の、明るい笑い声。

おい、マジか─。ICUに運ぶレベルだったのにィ?


若き医師たちの、あくなき向上心に敬意を払うべきなのか。
いや、自分の家族にも、同じこと出来ます?

てのひらが、じっとり汗ばんでいた。


翌々日から、リハビリで病棟内をくるくる歩行するようになった。
病室ごとにネームプレートを確認してまわるのはやめにしておいた。
あの、あまりにもお気の毒な隣人の名を、見つけられないことが怖かったからだ。
カーテンの向こう側。顔も知らない隣人。
きっと、点滴を連れながら、リハビリに励んでいる。
そう信じたかった。



# by vitaminminc | 2016-11-18 19:21 | 人間 | Comments(0)
5泊6日の入院生活が終わり、自宅静養すること今日で3日。
3泊以上家を空けるのなんて、新婚旅行でオーストラリアに行って以来。25年ぶり。
もう明日から職場に復帰。
できることならずっとこのまま家にいたい。
生粋のインドア派なのだ。独りで家にいることがまったく苦にならない。
ストレスフリー万歳。何時間でも引きこもっていられる。
でも、働かないといけない。しぶしぶ明日から出勤するけど021.gif



先月半ばに、家族立ち会いのもと(といってもムスメonly)手術に関する詳しい説明を受けた。
私の正式病名は、「胆嚢結石症」である。

b0080718_07574444.png

造影剤を使った最新鋭CTディスカバリー提供のカラー画像を示しながら、主治医のM先生が胆嚢の上の管をスティックで指した。
土中の芋的なものに根が生えてるような画像である。
これが自分の体内だなんて信じられない。他人事のように覗き込む。

031.gif「これがちょっと、厄介っちゃあ厄介かな」

胆石は、尿道結石のように溶かしたり砕いたりといった治療はほとんど無効であるらしい。
それに、石ができてしまう時点で胆嚢自体が正常に機能していないので、石だけ摘出するという選択肢はない。摘出するなら袋(胆嚢)ごと、というのが通例らしい。
b0080718_07495499.png

031.gif「胆嚢上部の肝臓とつながってるこの胆管、普通はY字になってるんですよ。Y字の下の一本をカットすればいいわけだけど、これね、なんか三叉路みたいに、胆嚢にもう一本の管もくっついて見えるんですよ」
確かに、Yが横たわっているように見える。胆嚢に、接点が二か所できてしまっているように。
008.gif「あの、それはつまり──」
私の不安を押しやるように、赤ら顔のM先生が、なぜか上機嫌で見解をまくしたてる。
031.gif「胆管切るときに、ほかの切らなくていい管を切っちゃったり、それこそ癒着なんかが見られた場合はちょっと厄介なことになる可能性はあるけれど(笑)──まあ、だからといって(腹腔鏡手術から)開腹に切り替えたところで、現物を見たってよくわからないんですよ。血だらけで、実際何がどうなっているかなんて判断できないんだけどね(笑)」
008.gif「・・・」(笑えるかぃ。つまりつまり、胆管が奇怪な形状をしている私の手術は、結局どうなるわけざんす?)
031.gif「ただ、チャラ胆(笑)、簡単な(胆嚢摘出)手術のことですけど、チャラ胆のがミスが多いくらいなんですよ、舐めてかかるから。難しいケースの方が連中(←研修医のことらしい)も気合入れてやるからかえって上手くいったりします」

チャラ胆? 横に腰かけているムスメを見た。
案の定、顔面蒼白。今にも失神しそうではないか。
さっきから何度ももぞもぞ体を動かしていたのは、トイレを我慢しているからではない。
臓器、血管、神経、癒着、大量出血といった単語にめっぽう弱いからである。
目を開いたまま、耳は閉じているに違いない。

031.gif「ま、たぶん内視鏡でイケると思いますよ」
008.gif「あの、私の手術はM先生が執刀してくださるんですか?」
031.gif「いや、オブザーバーとして手術室内にはいますけど、若いもん(←研修医のことらしい)がやります」

え”ぇ~~~~!? 難解なケースっぽいのにィ~~~!? チャラ胆じゃないのにィ~~~!?
しかし、もう後へは引けないのである。
なぜだかわからないけど、もう手術を受けるしかないと感じ、気づいたら同意書にサインしていた。

赤ら顔のM先生、むやみにに明るくチャラそうだったにも関わらず、説明にはたっぷり40分時間をかけてくれた。
おかげで診察室を出るころには、ムスメの顔はほぼ白紙の状態だった。
それでも、100%耳を貸さなかったわけではなかったらしい。
「ねぇ、私の聞き間違いじゃなかったら、M先生、もしかして≪チャラ胆≫て言ってた?」
私が訊くと、
「ああ。言ってたね」
ムスメが頷いた。

かくして私は、至極計画的に手術に臨んだのである。
自覚症状がない胆石症であれば、経過観察という選択肢もある。
が、私の場合は少し違った。
下手したら二十年前から、風邪の引き始めには必ずといっていいほどみぞおちの辺りが張って痛くなるのだった。
6月に人間ドックを受けたのだって、胃に問題があるのではないかと密かに気に病んでいたからだ。
でも検査の結果、胃はまったくきれい。その代わりに胆石が複数個発見されたわけ。
たとえ自覚症状がなくたって、何十年も胆石を放っておくのはよくない。
あれこれ調べた。胆のう癌になる確率が高くなることも知っている。
採れるうちに採っておくに越したことはない。
疝痛と呼ばれる発作でも起こして、救急搬送されることになったら大変だ。
それこそ周囲に迷惑をかけてしまう──考えた末の決断。

しかし、「外科医は明るい」とはよく言ったものである。
単に明るいのではなく、「明るいオタク」だ。間違いない。

(つづく)


# by vitaminminc | 2016-11-16 22:04 | 健康 | Comments(0)

体験談

私はよく自分が体験したことを子どもに話す。
18才のムスコがかなりウケた話をしよう。
「こないだ私、人間ドックに行ったじゃない?
で、お腹のエコー撮る前に、先生がこーやって
(左手をパーにして腹にあてがい、右手人差し指、
中指、薬指を左手の甲の上でトントン叩く仕草)
触診というか、張り具合を診たわけよ。そしたら
あり得ないくらい、診察室にいい響いちゃって」
「ひゃっは!!(笑)」
「そばにいた看護師(♂)もドン引き―」
「どんな音だよ(笑)」
「腹鼓? 結構水っぽい音」
「わっは!!(笑)」

健康診断は、結構しんどい。

# by vitaminminc | 2016-07-21 00:58 | 健康 | Comments(0)

あばばばば・・・

定期試験を目前に控えているムスコが、冷蔵庫からウーロン茶を取り出しながら言った。
「あばずれって、なんであばずれって言うんだ?」
「はぃ?」
「ズレは(世間に)擦れてるって意味だろ? ならアバは何?」

捗らない試験勉強からの逃避だろう。よくもまあ、これだけ現実とかけ離れたコトバを思いつくものだ。
アバは何かと訊かれても、脳裏をよぎるのは「ダンシングクイーン」のメロディーのみ。

「漢字でどう書くんだ?」
「漢字なんか、考えたこともないゎ」
ムスコは私に質問しているわけではない。自問自答しているだけなのだ。
阿呆の阿に、婆ぁの婆か?」
なぜか私を直視しながら、ムスコの不毛な自問は続く。
結局、中途半端な自答のまま、ムスコはふらふらと自室に戻っていった。

あとでこっそり調べたら、ムスコの予想通り、「あばずれ」は漢字で「阿婆擦れ」と書くことがわかった。
語源は「暴れ者」+「世間擦れ」。それに中国語の「阿婆」(親と同等以上の年齢の婦人や老婆の意)を当てたらしい。

ふと思った。まさか、キッチンに立っている私を見て「あばずれ」という言葉が浮かんだりはしてないでしょうぬぇぇ?(怒)








# by vitaminminc | 2016-07-18 11:28 | 笑い | Comments(0)

怪奇・蜘蛛女

生まれて初めて受けた人間ドック。
いろいろな体験をしました。

オット存命中はオットの会社が加入している健康保険組合で、
毎年無料の主婦健診を受けていました。
項目は、いわゆる特定健康診断に準じた内容。

なので、それより一歩も二歩も踏み込んだ検査は初体験。
採尿⇒体重・身長測定⇒血圧測定⇒採血⇒心電図
ここまでは、これまでも受けていた項目──
と、いいたいところですが、どでかい違いがありました。

これまで受けていた主婦健診は、当然主婦が対象。
女性に配慮してでしょう、内科医は別として、
直接測定するスタッフ全員が女性でした。

しかし、今年からは普通の病院で受けます。
世の中には女性看護師の方が男性より多いはずですが、
この病院はナースマン。
フジテレビの軽部アナ似のナースマンでした。
b0080718_21380715.png

非常に親切で、優秀な看護師でした。
しかし、心電図はご存じの通り、
お胸をべろんちょりせねばなりません。
毎年受けていたからわかりきっていたことですが、
悪あがきして尋ねました。
「どの程度(検査着を上に)上げればよいですか?」
ビーチクが見えるところまで上げて、
両腕を身体の脇に下ろすように言われました。
ここで恥ずかしがるとかえってご迷惑。
平気なババァのふりをして従いました。

以上が最初の関門でした。

心電図の次はおなかのエコー。
エコーと胃カメラは医師が担当するとのこと。

軽部氏が呼びにいって登場したのは、
医師というより芸術家っぽいジョージ・ハリスン似の先生。
b0080718_21500771.png

ここでいったん軽部氏退室。

先生は、念入りに私のおなかをエコーで調べてくれました。
そして、私に何かの生物の卵のような映像を示しました。
b0080718_21520538.png
無論この画像はイメージ。
実際は白黒でした。
植木鉢のようなシルエットをした空洞の底に、
白くて丸い卵が、3つほど見えました。
「胆石がありますね」
と先生が言いました。
これまで医師との会話で出てきた「たんせき」は、
痰と咳のみ。
胆石ですとぉ~!?
先生は何度もローラーを転がしパソコンを操作。
あらゆる角度から見た結果、
「すくなくとも4つありますね」
およそ6.5mm~10mm近いサイズだそうです。
胆石は取り除かなくてはいけないのかという問いに、
先生は特に症状がなければこのままでいい的な回答。

「では、次は胃カメラですね。いろいろ準備があるので─」
ここで先生いったん退室。

軽部氏再登場。
「胆石があるって言われました・・・」
トホホな声で訴えると、
「ああ、それで(時間が)長かったんだ」
「4つもあるって・・・」
「胆石がある人って結構多いみたいですよ」
慰めになっているのかいないのか。

先生が言っていた「準備」というのは、鼻麻酔などのこと。
これらはすべて軽部氏が担当してくれました。

最初に胃の中の泡を取り除く「消泡剤」15cc。
これは口から飲みました。
それほど不味くはないです。

続いて、細長い金属製のスポイトのようなもので、
鼻のむくみを抑える薬剤を鼻に注入。
確か、左右に3回ずつ、シューコ、シューコ、シューコ。

息を止めていないと気管に入って苦しいということを
ネットで予習していてよかったです。

続いて麻酔薬も同様に3回ずつ。
息を止めていたけど、少し気管に吸い込んでしまいました。
むせました。ゲホゲホゲーッホゲッホ。

間もなくしてハリスン先生登場。
私は観念して横臥姿勢になりました。
「あ、逆向きです、カメラあちらですから」
と注意され、左に向き直りました。

ネットでは、鼻からぎゅうぎゅう中は、唾は飲み込まずに
ティッシュに出し続けろと教えていました。
予習しておいて、本当によかったです。
始まる前からむせていたくらいですから、
胃カメラが通っている状態でむせたらエライこっちゃ。

軽部氏の言っていた通り、ハリスン先生の腕は確かでした。
一番の難所らしい、鼻から入ってすぐのところも
案外スムーズに通過。
身体の中を管が通っているのがわかります。

友達に、目はつぶらず開いていた方が
体が硬くならないでいいと教わりました。
なので大きく目を見開いてたのですが、
瞬きを忘れていたのか、大粒の涙がぽろぽろ。
痛いわけではないけれど、なぜか涙がぽ~ろぽろ。

鼻からカメラが入ると同時に、
軽部氏がずっと背中をやさしくトントン。
途中、軽部氏が管に流す潤滑ゼリーの補充を取りにいくため
席を離れた途端、にわかに不安に襲われました。
背中トントンの威力、侮りがたし!

「見やすくするために、少し風を送りますね」
胃の中に空気が入れられたもよう。
職場の同僚が話していたのは、これのことか。
その人(←すごい美人)胃カメラ後の画像診断中、
先生の顔面に思い切りゲップの波動砲をお見舞いしたとか。
ゲフーッ!!
「もう、ごめんなさいとしか言いようが──(笑)」

軽部氏戻ってトントン再開(ほっ)。
カメラの通りもスムーズに。
食道も、胃も、十二指腸も、ほぼ問題なしと言われました。

けれど、私の胆嚢にゃ「卵」がある。
あれは何の卵なのか。

そういえば、唾を拭くために、
私はいったい何枚ティッシュを使ってるんだ?

先生が「終了です」と言って、
丁寧に胃カメラを引き上げました。
異物が身体から抜け出るや否や、
待ってましたとばかりに
さらにあり得ないくらい大量の唾液。
まるで白血球が集結したかの如く、
濃密で粘着質のヨーダが絶え間なく出るのです。

軽部氏が、ティッシュをここに捨てるようにと
ゴミ箱を差し出してくれました。

捨てられません。
ヨーダが、切れないのです。
ティッシュを口から離そうとすると、強靭な糸がビロ~~~ン。

これは果たして「唾」なのか?
蜘蛛の糸ではないのか?
もはや自分が人間とは思えなくなりました。

親切な軽部氏も、蜘蛛女の奇ッ怪な姿に
ドン引きしたのでしょう。
「ここに置いときます」とゴミ箱を手放し、
そそくさと去っていきました(笑)


そう、上の卵の写真は、タランチュラの卵。
b0080718_22361741.png
そしてこれ☝はタランチュラのぬいぐるみちゃん
実際のタランチュラは、足の先から糸を出すみたい。

先生は、胆石(私の場合はコレステロールによる胆嚢結石)は
必ずしも除去する必要はないと言いました。
けれど調べてみたら、取り除くに越したことはないようです。

1:結石ができる時点で胆嚢が殆ど機能していない。
2:結石を放置しておくと癌になる確率が高まる。
3:肩こりや腰痛、みぞおち辺りの鈍痛など症状多数あり。

緊急性はないけれど、3はすでに自覚症状があります。
出来れば年内に手術を受けてしまいたい。

胆嚢結石の一般的治療は、胆嚢摘出だそうです。
石だけ取り除いても意味がない(再発する)からです。
袋ごと取り除いてしまえば、
少なくとも胆嚢癌になる可能性はゼロになる。

人間ドックを受けて良かったと思うことにしましょう。
だって、胆石による疝痛発作って、
陣痛並みに苦しく痛いそうなんですよ。
突然そんなのに見舞われて、
救急車で不本意な病院にぶちこまれるよりずっといい。

余談ですが、私は家に現れる蜘蛛を殺さずに
生け捕って、屋外に放す達人です。
95%の確率で、殺生することなくリリースできます。

もしかしたら、本当に蜘蛛女なのかもしれません──。















# by vitaminminc | 2016-07-09 23:07 | 健康 | Comments(0)

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by み茶ママ