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ネガったりポジったり

 チンタラ歩いていた私の横を、若者の自転車がハイスピードで通り過ぎていった。
 黒いTシャツの背に、24時間対応という白文字がプリントされていた。
 実際は横書きで3行あったのだが、一番上しか読み取れなかった。

 「24時間対応」とは、一体何のこっちゃ? 何かのキャンペーン用につくられたTシャツでも着てたのか? 
 2行目と3行目に何が書いてあったんだろう? 気になる。

 しばらく行くと、先程の若者の後姿が見えた。国道にさしかかる交差点で、信号につかまっていた。
 今度は3行まとめて読むことができた。細かい言い回しは忘れたが、概ね次のようなプリントだった。
 
 24時間対応
 我家の安全は俺が守る!!
NEET同盟

 ふふふ。ネガティブなイメージをポジティブに掲示してみせるセンス。そして、それを着て町を疾走する若者の勇気(?)。朝からふふふであった。

 この感覚、何かで見るか聞くかしたような・・・? 
 既視体験を探っていくと、森見登美彦の小説「太陽の塔」(第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞)の主人公に辿り着いた。
 ここでは、京大5回生の主人公が、恋人に振られた後も「研究」という名のもとに彼女をつけまわし、その行動を記録したりしている。主人公が、ストーカーを自覚しているか否かは不明だが、思い切り正当化していることだけは確かである。
 関係ないが、私はこの、すべての失恋経験男とすべての失恋予備男に捧げられた、「爆笑妄想青春巨篇」(←出版社のコピーを拝借)を読み、最後の方ではマジ泣きした。
 敢えてネガティブなものに寄り添い、それをポジティブな語彙で面白おかしく表現する。そのネガ⇒ポジセンスに、測り知れない優しさを感じて、涙腺が決壊したのである。

 ネガティブな事象に囚われてしまったら、まずは言葉上だけでもいい、ポジティブな表現を使ってみることだ。
 よく言われる例えに、「引き締まった胸、豊満なウエスト」がある(笑)。
 そんなことを繰り返していくうちに、根がポジティブになっていくものである。もっとも私は生まれついてのポ児だったかもしれないが。
 
 めでたい奴と思われてもいいンである。目出度いというのは当て字で、本来は「愛でたい」と書くらしい。
 愛は強いンである。

 で、最初のTシャツの話。
 ムスコに告ぐ。我家ではニートは認めねーよ。なぜなら我家の安全の守り神はこの私で足りており、人は社会の荒波にもまれてこそ丸くなれる生き物だからだ。それも愛、これも愛と知るがよい。

 私ゃ今回何が言いたかったのか。ふは。24時間対応できるほどタフじゃないせいか、収拾がつかなくなってきた。ふはは。
 お、おやすみなさい。ふは、ふははははは・・・・・・。
 
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by vitaminminc | 2012-07-21 00:29 | 趣味 | Comments(0)