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カナムグラ

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 先日の強風以降、目が痛い。喉も痛い。頭も重い。

 目は、毎朝起き抜け20分間かなり腫れている。会社の人に、真っ赤な目をシパシパさせながら腫れの説明をした。
 「アニメソングの帝王=水木一郎アニキくらいインパクトがある」
 「喩えが懲りすぎていてワッかんない!」と一蹴された。
 とにかく、コンタクトレンズを装用する気力が全く失せるほど、イタイ。
 時間の経過と共に、目の腫れはいくらか引いていく。起きてから目薬を点すからである。それでも私の白目は一日中真っ赤っ赤だ。

 こんな時期に我が粘膜を攻撃する輩は、いったいナニモノなのであろうか。医者に薬をもらいに行ったら、すっかり顔なじみになった看護師さんが、ニコニコと出迎えてくれた。
 「もう出ちゃった? 金木犀の花粉じゃないかしら」
 あの、トイレの芳香剤のような香りを放つ細かい小さな花が、私の敵なのだろうか。いやそうではないだろう。金木犀は、この辺ではあまり見かけない。うちの周辺には、金木犀など足元にも及ばないくらい、ワサワサと雑草の生い茂った空き地や林がまだ残っている。犯人は、きっとその中にいるはずだ。インターネットで調べてみることにした。

カナムグラ_b0080718_17274781.gif 容疑者は、簡単に見つかった。10月に花粉を撒き散らす候補の中に、馴染みの草が堂々と登場していた。
 『カナムグラ』という蔓科の草である。一見、大振りながらもなかなか美しい葉のカタチをしている。だが、その茎には頑丈で凶暴な棘が無数に生えており、素手で触ろうものなら、血だらけになりかねない。いくら手入れを怠っているとはいえ、さすがにわが家の庭には生えていない。カナムグラは、うちのすぐ裏手にある某娯楽施設の駐車場周辺および林に、ジャングルのように群生している。こやつらの花粉の飛散時期は、9月~10月。間違いない、カナムグラだ。いかにもワルそうな名である。来月になれば、いくらか楽になれるだろうか。楽になりたいものだ。

 秋の花粉症患者はまだまだ少数なので、誰もマスクなどつけていない。本当はつけるに越したことはないのだが、目立つのが嫌なので我慢している。鏡を見ると、ビン底レンズの眼鏡越しに、血に餓えたドラキュラのような目が見える。自分でも、コワイ。

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by vitaminminc | 2006-10-12 17:18 | 健康 | Comments(0)