2008年 07月 02日
いかにも
廊下でムスコと二言三言話し終えると、2m離れたところに立っていたお母さんが、つつつ・・・と寄ってきて、にこっと笑った。
「ムスコくんのお母さんだったんですね? 初めまして。私、△△の母です。ムスコくん、とってもやさしいですよねぇ」
「えぇ? そうですかぁ?」
実はムスコにとって△△くんは、天敵に近い存在だった。
「△△ってすごく乱暴なんだよ」とよくこぼしていた。「なんにもしていないのに、いきなり背中押してきたりするから危なくってしょーがない」
ムスコが学校であったことを話す時、△△くんは必ずといっていいほど「悩みの種」役で登場した。
だから、△△くんのお母さんがムスコのことを誉めてくれる理由がよくわからなかった。△△くんは、ムスコにチョッカイを出しながら、家ではムスコのことをよく言っているのだろうか。どうも不自然である。
「このあいだもムスコくんが家に遊びに来てくれて、うちの下の子が泣いちゃったんですけどね、ムスコくんがよーく慰めてくれて❤」
ん?ん? やはり誰かほかのお子さんと間違えているようだ。ムスコは5年になってから、少なくとも△△くんの家に遊びに行ったことはないはず。
「あのそれは・・・」
私が人違いであることを伝えようとすると、△△くんのお母さんは楽しいことでも話すように、下の子を慰めてもらった時の状況を再現してみせた。
「まぁまぁ。人生いろんなことがあるんだからね。コレくらいで泣いちゃあいけないよ」
ムスコじゃないと思いますよ・・・と言いかけた言葉を飲み込んだ。寅さんみたいな台詞は、いかにもムスコが言いそうだ。
結局、もしかしたら私の知らない間に一度くらいは△△くんの家にお邪魔したのかもしれないと思い、曖昧に相槌を打っておいた。
懇談会終了後ムスコにその話をしたら、すぐに反応した。
「あ、覚えてる。△△が、すんげー意地悪言って小さな弟を泣かしたんだよ。だから‘坊ちゃん、人生いろいろあるんだからね、コレくらいのことで泣かなくてもいいのだよ’って話してあげたら、ピタッと泣くのを止めた」
「オッサンか」
「ひゃははは」
「ねぇ、それっていつの話?」
「小学校3年だな。前に同じクラスだった時だから」
(ーー;)2年も前の話だそうですよ、△△くんのお母さん。
その時のムスコの老成した台詞、時を止めるほど強烈な印象だったようだ。
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by
chin-papa at 2008-07-02 21:49
もし論点が違ってたらゴメンなんだけど・・・少々問題アリなお子様の親ってのはどうも微妙にトンチンカンなのだなあ、と思っちゃった。
それにしてもワシまでもが大文字の寅さん風の台詞を読んだ瞬間「ああ・・こりゃムスコくんだ・・・」と思ったわー。まだ見ぬ血の繋がらぬ甥っ子だけどだいたいのキャラはつかめてきたぞい。ふふふ。
あと↓の生臭坊主のお話にはワシも大いに憤りを覚えたよーー!
寺だろうと何だろうと、一種の客商売じゃんか。このお寺のやり口は買いそうもない客と見たらコロリと手の平返しで今にもハタキでもかけて追っ払いそうな態度を取る商店みたいなもんだよ。つぶれるね。間違いないよ。
それにしてもワシまでもが大文字の寅さん風の台詞を読んだ瞬間「ああ・・こりゃムスコくんだ・・・」と思ったわー。まだ見ぬ血の繋がらぬ甥っ子だけどだいたいのキャラはつかめてきたぞい。ふふふ。
あと↓の生臭坊主のお話にはワシも大いに憤りを覚えたよーー!
寺だろうと何だろうと、一種の客商売じゃんか。このお寺のやり口は買いそうもない客と見たらコロリと手の平返しで今にもハタキでもかけて追っ払いそうな態度を取る商店みたいなもんだよ。つぶれるね。間違いないよ。
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Commented
at 2008-07-03 14:55
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by vitaminminc
| 2008-07-02 20:58
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Comments(2)