<   2007年 03月 ( 14 )   > この月の画像一覧

寝グセット・オール

 ひと月くらい前になりますかね。ムスメと競い合うかのように、毎朝寝癖と格闘していたのは。
 母娘で髪をカットしに行ったのは、春に片足を踏み入れた頃。空気はまだ冬丸出しに乾燥していて、布団に潜って寝ると静電気が起きます。パチパチ電気に包まれたまま朝を迎えた髪は、まるで形状記憶合金。妙~なスタイルに固定され、感動的ですらありました。
 以下は、そんな母とムスメのイメージ画像です。
 ①国際弁護士湯浅卓(母) ②フレミングの左手の法則(ムスメ)
 ③シャンプーハット(母) ④がんばれゴエモン(ムスメ)
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by vitaminminc | 2007-03-30 14:20 | Comments(4)

ムスメの初体験

 横で見ていた。初めのうちはハラハラしていたが、後半は完全にイライラしていた。何しろ、初めてとはいえ、自分の目にソフトコンタクトを入れるのに、両眼で実に75分もかかっていたからだ。
 店の人も、見るに見かねて口を挟む。
 「先ほどの説明、覚えていますか?」
 そして鏡の横で自分の片方の瞼を使って実演しながら説明を繰り返してくれた。
 「肘をそのように下げた状態で、指を横にして瞼を上げるのではなく、肘をこう─肩よりも上げてください。そして指をこう─逆さにして、縦に使い、上からググッとこう─吊り上げるようにして瞼をこじ開けないと。どうしても初めは怖がってしまって閉じよう、閉じようとする瞼を上げるのは難しいですよ」
 深呼吸をしてムスメが再再再再再・・・挑戦。なんでその角度で入れようとするのか。それでは睫毛目がけて押しつけてるだけではないか。洗い直せ。コンタクトが指の腹に密着してしまっている。形を整えろ。なんでそこで瞬きするのだ。コンタクトが乾いてきている。洗い直せ。
 1時間を経過したとき、私はガバッと席を立った。そして自分の腰掛けていた椅子を蹴倒す幻想を抱きながら、その場を離れた。
 ムスメには無理だ。まだ早いと思っていた。それでもクラスの子が次々コンタクトに変えているという話を聞かされ、また私自身が中2という、当時としては非常に早いコンタクトデビューをしていたこともあり、そろそろ与えてもよいかもしれないと思い始めてはいた。
 自分が自転車通勤をするようになって、メガネだと雨の日の視界が甚だ悪いことを知った。メガネにワイパーをつけたいくらいだ。ふとそのことを心配してムスメに大丈夫かと尋ねたところ、水滴がメガネレンズに付着して前がよく見えないから、雨が強くなると途中でメガネを外すこともあるという。近視のままというのもまた危ない。それを聞いて、こりゃ買い時だなということになった。
 しかし・・・いくら何でも時間がかかり過ぎる。ムスメの度胸の無さに、私の血圧は上がる一方だ。横でイライラしている私に怯えて、ムスメの瞼は殆ど痙攣のようにますます瞬きを繰り返している。腹が立った。席を立った。頭を冷やすためにトイレに立ったというわけだ。
 私が戻ってもまだムスメが鏡の前で悪戦苦闘していたなら、目そのものよりも体質(性質か)がコンタクトに合わないと判断して、スッパリ連れ帰ることにしよう。
 しかし、そう決心してムスメのもとに戻った母の気迫を察したのだろう。ムスメの視野に私が入ったのと同時に、レンズもムスメの目に入った。やっと片眼かい。いい加減にしてくれ。どこの世界に75分もかけるヤツがいる。ムスメを担当していた店員は、その間に後から訪れた客を3人もこなしていた。
 「私も手を貸したいのは山々だったのですが、こればかりは自分で入れられるようにならないといけないので・・・」と店員。ごもっともである。
 「両眼が入ったら、今度は一度外してみて、もう一度入れて、そのままお待ちください」

 やれやれ。私が今のムスメよりも約10ヵ月早くコンタクトを装着したとき、大変な痛みを感じて涙が止まらないほどであったのだが、両眼入れるのに5分もかからなかった。それに比べてムスメときたら、入ったら入ったで、「全然痛くない。入れているのもわからない」などとケロッとして言う。
 何だか無性に頭にきた。
 「待たせてごめんなさい、くらい言え!」
 「はい。お待たせしました」
 視界がクリアになったムスメは装着前よりも明らかに一回り大きな目になって、
 「うわぁ! 景色が丸く見える!地球は丸かったんだ」
 と不思議な感想をもらしながらしきりに感動していた。
 ムスメは今「恋」をしている。片想いではあるけれど、それがチカラとなって、何としてでもコンタクトに挑戦したかったんだろうなぁ。小学校低学年の頃のようにパッチリしたつぶらな瞳に戻って嬉しそうに私の横を歩くムスメを見ていたら、さっきまでの活火山のようなイライラが嘘のように消えてしまった。親バカだけど、何だかかわいいぞ。
 
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by vitaminminc | 2007-03-26 23:30 | Comments(2)

脳トレ日案

 え~~~。本日の脳年齢21歳のビタミンみん子です。
 最近私よりも30歳以上も年上の実母や義母までもが私のオツムを心配してくれているようなのですね。大きさといい崩れ方といい、腐りかけたウニのようなオツムを。
 おかげさまで、ただ今私の手元には、実母と義母が送ってくれた下記の脳トレ商品が揃いました。ふはは。

 ☆冴えた毎日を送りたい方に─いちょう葉&DHA、ギャバ、ホスファチジルセリン配合健康補助食品「記憶サポート」(ファンケル)
 ☆「大人のための脳を鍛えるDSトレーニング」(任天堂)

 私は自分でもゾッとするほどのボケっぷりを発揮している割に、DSで脳年齢を測ると意外に若いのです。本日も14才のムスメ(脳年齢26歳)より5才フレッシュな結果が出ました。もちろん最高値20歳を記録することなど珍しくもございません。うんとう~んと疲れている日に測っても、31歳くらい。
 ですから自分の脳の若さを誇りたいというより、脳トレ商品の脳年齢測定プログラムのいい加減さを怒りたい心境です。もっと正確な数値が知りたいのです。それほど危機感を覚えているのですよ。
 
 b0080718_17124736.jpgそんな私の脳が最近またしても「似てる!」の発見をしました。五千円札の樋口一葉と嵐(ジャニーズ)の相葉雅紀。女顔の輪郭といい、目なんかソックリです。これにはムスメも絶賛してくれました。二人とも名前のなかに「葉」の字が入っているところなんか、いかにも因縁めいています。私は秘かに生まれ変わりなんじゃないかと睨んでいます。

 などとどうでもいいことにばかり脳を使っているから肝心なときに弛緩しちゃうのでしょうね。寝る前にももう1粒忘れずに飲まなくちゃ!
 「記憶サポートレビア~ン♪」(←しょっちゅう飲み忘れる)
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by vitaminminc | 2007-03-24 17:25 | Comments(0)

トンでもない夢

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←「ミニブタ日記の紹介」
~女性飼育員によるミニブタ奮闘記~
 より拝借 ‘一郎君’

 グロかわいい夢を見た。
 その町に住むことに決めた私は、町人から聞いた大地主の家を訪ねることにした。長く住む以上、たとえ大地主の土地を借りるわけではないにせよ、一度きちんと挨拶をしておくのがよいだろうと教わったからだ。
 大地主の家は、どこからどこまでが敷地内なのだか見当もつかないほど広かった。一見市場と見間違えた場所は、大地主の畑で収穫した野菜を売っている敷地内だった。
 店番をしていた人に、どこに行けば大地主に会えるかと尋ねると、ちょうど向かいの応接用の建物で集会をやっているから、顔を出してみろと言われた。平屋建て建物の内部は、旅館の大宴会場を思わせるつくりになっていた。畳の広間が延々と長いている。そしてやはり長く伸びているテーブルの上には、大鍋がいくつも置かれていて、それぞれが湯気を放っていた。
 一番近くの席にいた人が、大鍋のフタを取った。私は息が止まりそうになった。グレーの毛色をした子豚が丸ごと、鍋いっぱいに横たわっているではないか。しかもその膳を囲んでいた人たちは、手馴れた様子で我先にと子豚に箸をつけ始めた。
 あまりの恐ろしさに、すぐにその場を離れた。窓側のテーブルの一番端に、一人の男の子がうなだれて座っているのが見えた。(私のムスコだったが夢の中では他人)
 上座では、中年の男が「さあ、みなさん、召し上がれ」と促している。大地主だろうか。
 男の子は、仕方なく大鍋のフタを取った。やはりグレーの毛に覆われた子豚が丸ごと一匹、横たわっていた。男の子はビクビクしながら箸を持ち、子豚の耳をつまんだままポロポロ涙をこぼし始めた。
 「待って」と私は小さく声をかけた。目の錯覚だろうか。鍋の中の子豚が、一瞬動いたように見えたのだ。まさか。生きているはずがない。子豚は丸ごと火にかけられているはずだった。恐怖で心臓が高鳴り、思わず男の子の手を握った。
 と、その時、子豚がムクっと身体を起こすのが見えた。私と男の子は口を押さえて声がもれないように叫んだ。ほかのテーブルの者たちは、みな鍋をつつくのに忙しい。周りのことなど目に入らない様子だ。
 私は夢中になって鍋の子豚を抱き上げると、急いで着ていた上着の内側に隠し、そっと外へ出た。男の子も一緒について来た。そして、
 「助かる?」と私に聞く。
 「診てもらわないとわからない。けど火傷は負っていないようだし、助かるかもしれないね」
 だし汁で濡れていた体毛が、だんだんと乾いてきた。どう見ても料理ではない。子豚そのものだった。この子豚の鍋だけが点火しなかったのだろうか。
 すっかり目が覚めた子豚は私のコートの中で暴れた。小さな脚のヒヅメでやたらと私を蹴ってくる。痛いのなんの。
 「毛があったからヤケドしないで済んだのかな」
 そうつぶやく男の子を見て、私は早くこの町を出なければと決意した。子豚を生きたまま丸ごと鍋で煮て料理に出す大地主も、それを平気で食する人々も、私には信じられなかった。そんな中、唯一涙をこぼしていた男の子がいたのは精神的救いであった。
 子豚は相変わらず暴れてもがいている。そして私を蹴り続ける──。

 ここらでアラームが鳴った。ハワイアンの「アロハオエ」だ。私の真横で、ムスコがうるさそうに唸りながら寝返りを打った。
 「起きなさい、もう朝だよ」
 「・・・ぇえ~~~?」
 「ママねぇ、また動物の子を抱っこしている夢見ちゃった」
 「今度は何?」
 「子豚」
 「こないだはウリ坊(イノシシの赤ちゃん)だったね」
 「なんだかブタ系ばっかりなんだけど」
 「ひどいよ~!」
 ムスコは寝相が悪い。すぐに布団をどこかに押しやってしまう。そのため、寝冷えして風邪を引いてしまうことがあった。そこで寒い季節は寝冷え対策として、パジャマの上にボアのロングベストを着用することにしている。その毛並みというか手触りが、実にアニマルチック。だから私の夢にはよく動物の子どもが登場する。私は決まってそれを抱っこし、動物の子は決まって暴れる。もがいて私を蹴るのは豚足ではなく、隣で寝ているムスコの足なのだ。
 動物といっても犬、ネコ、ウサギ、ありとあらゆる種類があるというのに、「ブタ系」が続いているのが笑える。実はムスコ、花粉症で鼻が詰まりがちである。就寝中もしょっちゅう苦しそうに鼻を鳴らす。現実のムスコのモコモコした手触りとブヒブヒいう発声が、夢の中ではウリ坊や子豚となって現れる。すごく可愛い。思わず、現実の子豚ぃゃムスコをムギュッと抱きしめた。
 「早く起きんしゃい!」
 「ぐ・・・ぐるじいぃぃ・・・ゴフッ」
 
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by vitaminminc | 2007-03-22 16:33 | Comments(0)

スリッパパ

b0080718_1821698.jpg  貧乏臭い話題には事欠かないわが家だが、貧乏女神の私もビックリなのが、出張族のダンナの収集癖。毎回出張から帰るたびに、ホテルのスリッパを持ち帰る。出張族になったばかりのときはホテルのスリッパが珍しくて、
 「伊東の保養所(毎年夏に泊まる会社のリゾートマンション)に行くときに持っていくのにちょうどいいね!」
 なんてつい褒めてしまったからなのか、ダンナはソレを毎回持ち帰るようになった。確かに白いパイル地のスリッパが入ったパッケージには、こう印刷されている。
 『THIS PAIR OF DISPOSABLE SLIPPERS ARE PROVIDED FOR YOUR EXCLUSIVE USE. YOU ARE WELCOME TO
TAKE IT WITH YOU. THANK YOU.』
 要するに、「清潔、快適な貴方だけの使い捨てスリッパです。ご自由にお持ち帰り下さい。」ということだ。(←日本文も印刷されていたのだな)
 そうか、良かった。盗んできたのではないわけね。ということで、ダンナが持ち帰るスリッパの数が4人分溜まった時点で私はダンナに一応知らせておいた。
 「もうみんなの分、揃ったから」
 しかし。それ以降もダンナは毎回持ち帰るのである。すでに3年分、海辺の保養所で履くスリッパが溜まっている。
 ダンナは出張の際、宿泊先のホテルでスリッパを履かないのだろうか。不思議に思って尋ねてみたところ、履いてはいるんだそうだ。例えば5泊するときに支給されるスリッパ5足のうち、3足しかおろさなかったりすると、未使用のスリッパが2足残る。それを持ち帰ってくるというわけ。
これでは溜まる一方だ。保養所で使う分は、すでに3年分ストックされている。ちょうどムスメのスリッパがくたびれてきたので、新しいスリッパを買うまでの間の間に合わせ用に、1足おろすことにした。ムスメは真っ白なスリッパにポスカで可愛いウサギのイラストを描いて履いた。
 ところが! ムスメがホテルのスリッパを履いているのを見咎めて、ダンナが文句を言ったのである。
 「なんでそのスリッパを履いている! オレがせっかく持ち帰ったものを! しかもヘンな絵まで描いて!」
 「え”~!?」
 思わずムスメと二人で叫んだ。びっくり仰天である。
 「でももう14足も溜まってるよ」と私が説明すると、あろうことかダンナは「それがどーした」と言うではないか。どーしたもこーしたもない。なんたる言い草だ。
 「保養所で履く分はもう十分あるんだから、履いたっていいじゃない」と抗議すると、
 「おまえらコレを保養所で履く気なのか!?」ときた。
 え!保養所で履くのもダメなの? ならば毎回持ち帰る目的は何? ムスメと顔を見合わせた。あまりにおかしかったので、「ヘンな絵」扱いされたムスメが笑いながらオヤジに聞いた。
 「じゃあ、いったいいつ使うの?」
 「もっと大事な使い道があるだろう」
 そうは言ったものの具体的な使用方法を挙げるわけでもなく、ダンナはいつものようにテレビ・ザッピングに没頭してしまった。理解に苦しむ。

 私の提案①・・・学校の授業参観に持っていって履く。学校で履いたスリッパの底は毎回外履きのように汚れるから、使い捨てにはもってこいだ。でも底がペッタンコすぎる上にサイズがでかくてひどく歩きにくい。学校の階段で脱げて下にいる生徒の頭の上に落としては申し訳ない。第一どこから見てもホテルの使い捨てスリッパだ。恥ずかしい。履きたくない。却下。
 私の提案②・・・災害時に避難所で履く。しかし使い捨てスリッパだけに、3日も履くとボロボロになる。長い避難所生活には不向きである。第一、スリッパを早く片付けたいというキモチが災害を招いてしまいそうで恐ろしい。くわばらくわばら。却下。

 今後も増え続けていくことを考えたら、好きな絵でも描かせて子どもに惜しみなく履いてもらうのが一番だ。本日も新たに1足、ムスメのために封を開けた。スリッパパになんと文句を言われようが、無視無視。
   
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by vitaminminc | 2007-03-21 19:20 | Comments(0)

14才の大脳皮質

 「夢」というのは、何なんだろう?
 覚醒している間、脳は様々な情報を得る→→就寝中、雑多な情報はふるいにかけられる→→脳が「おっと、こりゃ大切かも」と判断したものをレム睡眠時に‘再生’→→再編集&クリーニング処理→→‘記憶’として定着・・・・とまあ、こうした過程、つまりPCの仕事に例えるなら「デフラグ中」が「夢」の形で現れる─ということらしい。

 今朝ムスメ(14才)が「この世の春です」みたいな顔をして教えてくれた夢は、大体こんな内容。↓↓↓

  <主な登場人物>

  ☆ムスメ・・・・現実同様14才の恋する女子中学生
  ☆ムスコ・・・・現実同様ムスメの弟。実際は5つ年下だが、夢の中では
           なぜかムスメと同じ中学の下級生(とび級でもしたのか?)の役
  ☆イヌイくん(仮称)・・・・現実同様ムスメが秘かに思いを寄せている同学年男子
                 夢の中では「学年リーダー」という実際にはないポストに就任
  ☆ネコタさん(仮称)・・・・現実同様ムスメのクラスメート。恋の悩みを打ち明けあう仲
 
 ムスメの知らない間にムスコがイヌイくんに手紙を出していた。ムスコは上の学年でリーダーをやっているイヌイくんに憧れていたらしい。「尊敬しています」という内容の手紙を出していたようだ。
 ある日、ムスコに手紙が届いた。名前は書いていなかったが、内容から察するに、リーダーをやっているイヌイくんからのものであることは明白。手紙の書き出しには弟の名前が、一文字一文字丁寧に色分けされていた。
  「くんへ  お手紙ありがとう・・・・」
 最初のオレンジ色の文字は少々趣味が悪いなとは思ったものの、ムスメはイヌイくんの手紙を読んでますますその人柄に惚れ込んだ。そのうちに、「ムスコ」がムスメの弟であることを知ったイヌイくんが、ムスメに話しかけてきた。ムスメは夢の中でもすっかり舞い上がるのだった。
 そんなムスメに仲良しのネコタさんが耳打ちした。
 「ムスメちゃんが知らないだけで、実はイヌイくん、ムスメちゃんがイヌイくんのことを好きだってこと、前から知ってたらしいよ」
 「キャー、どうしよう・・・」
 自分の気持ちを承知の上で、わざわざ話しかけてきてくれたってことは・・・??? (完)

 甘い予感だけを残し、覚えている夢はココまで。ふはは、ふははと笑い頷きながら聞いていた私に、ムスメは言った。
 「話だけ聞くと笑えるかもしれないけど、すごくおごそかな雰囲気が漂っていたんだよ~!」
 そしてすかさず片想いのカレの名を絶叫するムスメ。
 「あ”~! イヌイ~!」
 「朝からうるさいなぁ・・・」

 修学旅行先の京都では班行動の際に、恋の守り神として有名だという地主(じしゅ)神社に寄って、みんなで恋愛成就の御守をget ! 朱色の袋に金糸で「」の一字の刺繍入り。
 「ムスコがキューピット役で出てきたじゃない」と私は言った。「ムスコにやさしくしてあげてれば、そのうちイイことあるかもよ」
 ムスメは、そんなことはあり得ないと片頬笑いした。
 先月の土曜日に行われた保護者会に、私が「ムスコを連れて行こうかな」と話したら、ムスメは「え~、ムスコなんか連れてくんの~?」とブーたれた。
 「なんで? (ムスコは)人懐こいから、お兄ちゃんやお姉ちゃんたちにかわいがってもらえるかもしれないのに」
 私の提案は、オヤジがムスコを博物館へ連れて行くことになってポシャッたのだが、この時のやり取りがまだムスメの脳裏のどこかに残っていたのだろうか?
 ムスメは私に念押しした。
 「制服をクリーニングするときは、必ず胸のポケットから御守を取り出してからにしてね」

 夢の原理からすると、ムスメは自分でも気づかないうちに、現実にイヌイくんから何らかの信号をキャッチしているようにも思うのだが・・・。ハズレだったらエライこっちゃ。ココはそっと見守っておくに限る。
 ♪せよ乙女・・・♪

 補足:ムスメが悪趣味だと感じたオレンジ色が好きな人は、色占いによれば・・・
男性の場合・・・「自分には厳しいが、人には寛大で親切で、とても子煩悩。なかなか胸のうちを明かさないが、一度親しくなると、頼りがいのある友達になってくれる」
女性の場合・・・「人間味があり、情のこまやかな暖かい性格。でも、情に溺れることもなく、一定の距離を保った人間関係を好むほう」
・・・ムスメはオレンジ色を悪趣味と感じたようだが、性格はまさに↑↑↑こんな感じ。
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by vitaminminc | 2007-03-20 17:12 | Comments(2)

勾玉ニア

b0080718_1718114.jpg 「え~と─勾玉は不思議な形から出る波動と人間から出る波動とが共鳴することにより、神秘的パワーが生まれる─んだって」
 勾玉のキーホルダーについていた説明書きをムスコのために読み上げていると、ダンナが横から口を挟んできた。「何だ? それ」
 キーホルダーをチラ見している。
 「勾玉!」と嬉しそうに答えるムスコ。
 ダンナは、また私がムスコにおもちゃを買い与えたとでも思ったらしい。やっかみ半分なのか知らないが、黙って聞いてりゃあ、よくもソコまでこき下ろせるな・・・というようなことをさんざん口にしやがりました。やれそんなもんはニセモノだの、やれホンモノが簡単に手に入るわけがないだの、やれくだらねえだの・・・。ダンナが黙るまで辛抱強く待ってから、私は呆れて言い返した。
 「ちょっと。子どもの前でそんなこと言うのやめてくれない? これは、ムスメが、修学旅行のおみやげに、ムスコに買ってきたものなの!」
 苦笑するしかないムスメ。一瞬気まずそうな顔を見せながらも、こんなことで改心するようなオヤジではない。なんと。さらに声をでかくして、こう言い切った。
 「バカヤロ、正しいことを教えてやるのが教育だ!」
 あ~イヤだ嫌だ。バカヤロはどっちだ。オトコは普通、オカン的リアリズムがない分、もっとロマンを持ってるもんだろ。まったく、クソジジイである。子どもの夢をぶっ壊すことが教育なら、全国の教育者と呼ばれる人たちはみなドリーム・バスターズか。ムスコだってアホではない。みやげ物やで売っているキーホルダーが古代の勾玉だなんて思ってやしな・・・待てよ。前に学校の校庭で拾ったフライドチキンの骨を‘化石’と思い込んで引き出しの奥に大切にしまっていたことがあるから、一概にそうとも言い切れないか・・・とにかく!ホンモノじゃないとかホンモノだとか!そんな理屈なんか抜きで!ムスコは勾玉が好きなの!コレだけは確かな事実なの!
 大体が、侮辱している。勾玉を所望したムスコの夢も、ムスコのためにきれいなブルーの勾玉キーホルダーを選んだムスメのセンスも、みやげ代として投資した私の愛する諭吉も。
 いいではないか。たとえプラスチックでできていたって。夢見ることは子どもの特権。それを教育という名の下にぶち壊す権利など、大人にはない。父親であっても、だ!

 プラスチック製の勾玉キーホルダーは、パワーストーンではないことを「不思議なから出る波動」という言葉で補っていた。さらに「神秘のパワー」とは言わずに「神秘パワー」という表現を用いることで、公共広告機構を牽制。実に涙ぐましいコピーである。

 ところで、ムスコが好きな勾玉(曲がり玉)について一言二言。
 古代(古墳時代=3世紀)より権力の象徴や護符として使われ、魔除けや招運の石としてその多くは翡翠、瑪瑙、水晶、滑石、粘土などで作られていたそうな。
 C字形の独特の形をしているが、この形については諸説ある。
  ①元が動物の牙だったという説
  ②日や月を表わすという説
  ③腎臓を表わすという説
  ④大極図を表わすという説─などなど。
 そんな中で私が最も気に入ったのは、「母親の胎内にいる初期の胎児の形」を表わす─とする説である。やっぱりね、パワーの源は、オカンなわけですよ。ふはははは。

 かわいい夢まで喰ってしまう獏のごとき悪代官(オヤジ)のけなし文句などどこ吹く風─勾玉マニアのわがムスコ、早速自分の一番のお気に入りのヒップポーチに、勾玉キーホルダーをつけたとさ。
 
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by vitaminminc | 2007-03-19 18:42 | Comments(0)

修学旅行のお土産「+アルファ」

 ムスメが京都から帰って来た。バッグから次々に取り出されるお土産は、おばあちゃん用「清水寺の健康お守り」、弟が欲しがっていた「勾玉のキーホルダー」──私が頼んでおいた「生八橋」も忘れずに買ってあった。
 「あとコレ」と言ってムスメが差し出したのは、ホテルの朝食に出たとおぼしき「味付け海苔」。こんなものまで持ち帰って来るとは貧乏臭いぞ。私は味付け海苔のセロファンを開け、海苔をムシャムシャいただきながら、今か今かと待ってた。ムスメがわたしのためにきっと買って来たであろう、「プラス・アルファ」の登場を。
 「あれ?」
 「ん?」
 「ママに何か渡すものは?」
 「生八橋だよね?」
 「ほかには?」
 「買ってないよ」
 「・・・」
 「あ~!」
 ムスメが、破かれた海苔の包みを見て叫んだ。
 「全部食べちゃったの?」
 「だって私に渡すから」
 「ひど~い!」
 
 はいはい。私はムスメに生八橋以外、何も選んでもらえなかったですよ。そればかりか、ホテルの朝食に出たという想い出の味付け海苔ってやつを一人で食べちゃった罪で責めを負いました。
 大体ですね、日本の味付け海苔なんてもんは、甘ったるくて好かん。朝食には、やっぱりパリッと粒塩の効いた韓国海苔が一番ですよ。まったく、もう。
 ま、いいか。無事に帰ってきただけで許してやろう。
 
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by vitaminminc | 2007-03-16 18:28 | Comments(4)

ぽっかり

b0080718_1510194.jpg ぽっかり。
 どうせこの時間、ムスメはまだ中学校から帰って来ない。だからいつもと変わらないはずなのに、なんでこうも‘ぽっかり’してしまうのか。きっと世の中の母親の魂には、子どもとの距離に限界のようなものがあって、私の場合、ムスメの本体が東京駅を発つと同時にどんどんどんどん─推定300キロ離れた頃にはすっかりぽっかりしてしまったらしい。悔しいけれど、‘ぽっかり’を実感しているのは100%親の側だけ、私だけ。今頃ムスメはまだ奈良見学の最中? 奈良公園の鹿に負けないくらい、瞳をキラキラさせているに違いない。奈良の気温はどうかな。寒くないといいのだけど。

 今朝は6:45発の電車に乗って、集合場所の東京駅に向かった。地元の駅まで私が送っていった。ロータリーに入るなり、
 「あ! マフラー忘れた!」
 心配性のムスメのために、10分弱の道のりを30分も前に出てやった。それだけではない。心配性のムスメは私よりもさらに25分早く、5:05には起床していた。
 「そういうのを無駄な早起きっていうの!」と私が言うと、
 「そんなこと言わないで~」としょげ返った。
 コートは持って行かないそうだ。だから首を冷やさないことが何よりの防寒対策となる。それなのに、ああ、それなのに。
 「取りに戻るよ!」
 アクセルを踏み込み、急いでロータリーを出た。

 そんなわけで、二度もムスメを駅まで送った。予想の2倍もぽっかりしているのは、たぶんそのせい。マフラーを忘れたくらいで、あんなにキツイこと言わなきゃよかったな。
 「こっちだって仕事があるんだから、もっとしっかりしてよ」なんて。修学旅行に行く朝くらい、にっこり笑って送り出してあげればよかった。
 明日は京都を班別行動か。みなさんにご迷惑をかけないように。それからママが頼んでおいた生八橋、ちゃんと忘れずに買ってきてね。。。うんと楽しんで、無事に帰ってきてください。
b0080718_1550697.jpg 大好きなムスメへ
 ママより 
 
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by vitaminminc | 2007-03-14 15:51 | Comments(6)

大粒の「スズメの涙」

b0080718_17375493.jpg 昨日の朝のこと。
 会社へ向かう途中、スズメが羽根をバタつかせているのが目に入った。先の信号が赤になったので、自転車をこぐ速度を緩めたときに、それが視界に入った。スズメはアスファルトの地面に小さな身体を横たえ、飛ぶことも歩くこともできずにもがいていた。
 短い葛藤。信号が青になり、私は前へ進んだ。けれど、ずっと辛かった。自分が今やりたいことは、会社へ向かうことなんかじゃない。あのスズメを手にとり、ケガをしていないか調べたかった。けれど出来なかった。
 以前、まったく同じようにがいている鳩を保護したことがある。獣医に診てもらったが、文字通り一生面倒を見る羽目になった。鳩は羽根を傷めていて、二度と飛べない身体になっていたのだ。その時は仕事の帰りだった。子どももまだいなかった。時間に追われることもなく、鳩を無事救うことができたが、ダンナにはさんざん叱られた。
 昨日の私の行く手には仕事が待っていた。遅刻するわけにはいかない。家に帰れば子どもがいる。子どもはまだいい。2匹のネコがいる。いきものが嫌いなダンナよりよほど手ぐすね引いてスズメを待ち構えるに違いない。スズメを振り切った理由を次々思い浮かべてみたけれど、一向に楽になれなかった。理由なんて意味がない。「責任」という名のもとに自分を正当化する虚しい口実でしかない。小さな命を見捨てたことに変わりなかった。

 高校生のとき、スズメの雛を保護したことがある。家の郵便受けのポストの下で、やはりバタバタもがいていた。このままではネコにやられてしまうと思い、自分の部屋に連れ帰ってダンボール箱に入れた。睫毛が長かった。「へ」の字に結んだ嘴がなんともいえず、滅茶苦茶可愛かった。お米や小鳥の餌などを与えてみたが、人にはまったく慣れていなくて敵意むき出し。何も口にしようとはしなかった。
 餓死するのではと心配したのもつかの間、しばらくすると外でスズメの鳴く声が聞こえた。ダンボールの雛が敏感に反応した。私の部屋の外を、スズメが何度も横切って飛ぶのが見えた。遠くから雛の様子を見ていた親鳥だと直感した私は、急いでダンボール箱をベランダに出した。すると鳴き声でわが子を確認できたのだろう、親鳥が、せっせと雛のもとに餌を運んでくるようになった。ミミズのようなものをくわえてベランダの柵に止まった姿を何度も見かけた。感動した。
 親鳥がいないときに、そっとダンボール箱をのぞいてみた。雛は相変わらず敵意むき出しで、実にたのもしく見えた。
 L字型のベランダには長い鎖でつながれた犬もいたので、屋根つきのベランダは外敵の心配もなく、雛にとっては安全な場所といえた。親鳥がせっせと通って餌を与え続けたおかげで、雛はすくすく育った。箱の中でバサバサと飛ぶ練習をする羽音が聞こえるようになったなぁと思っているうちに、いつのまにか巣立ちしたらしく、姿を消した。犬の散歩に行く時にはダンボールにフタをしていったので、犬がいない間に外敵にさらわれたとは思えない。その証拠に、その後しばらくの間、時々数羽のスズメが私のベランダに遊びにきていた。日曜の朝早くからやかましく鳴くので閉口したが、スズメにも恩義があるのだなぁと嬉しく感じた。

 そんなことを思い出したりしてよけい辛かった。仕事を終えた私は、朝スズメを見た道を避けて帰ってきてしまった。
 「スズメの涙」なんて言い方があるけれど、心の中で私を泣かせたスズメの命はとても大きい。あ~ぁ。「責任」のない子どもにかえって、「今この瞬間」を大事にしたかった。あのスズメを、この手で取り上げたかった。
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by vitaminminc | 2007-03-13 18:52 | Comments(4)


日々の暮らしに「ん?」を発見


by みん子

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