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ハワイイ息子

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 原発問題により、今夏の電気消費量を減らすための策として、茅ヶ崎市役所の取り組みがニュースで取り上げられていた。
 有名なのでご存じの方も多いと思うが、こちらの役所では、2008年からクールビズの一環としてアロハシャツを着用して業務を行っている。着心地の涼しいアロハを着て冷房の設定温度を上げ、省エネに貢献しているという。因みに職員のアロハは自前だそうだ。 ったりめーだ、市民に配給されるわけじゃないんだから
 ニュースでこれを見たからだろうか。ムスコがやけにアロハを気にするようになった。
「アロハってホントに涼しいのかな?」
「アロハってどこでも買えるの?」
しまいには、もう着た気になって言う。
「アロハってイイよね」

「そんなにアロハが着たいのなら、私のをあげようか?」
「・・・」
「心配するな。色柄がすごく気に入って買ったけど、着てみたらまるでチンピラ メンズのMだから大きすぎて、結局タンスのこやしになってたんだ」
「ホント?」
「しかも、ムスコの好きな黒だよ。いる?」
「いる」

タンスの奥から引っ張り出されたrenomaのアロハ。黒地にブラウンの椰子柄が、見た目には上品である。
ムスコはそのシャツを一目見るなり気に入った。
ちょうどその日は蒸し暑かったので、早速袖を通して大いに喜んだ。
「やっぱアロハは涼しいね♪」
心なしか私よりも品よく着こなしている。
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よほど気に入ったとみえる。

先日。
涼しい朝、寝ぼけ眼で居間におりてきたムスコの姿を見て爆笑した。
長上下のパジャマの上に、アロハを着て寝ていたのである。
なんてハワイイ奴なんだ。

070.gifド息子すこすこ 071.gifド息子すこすこ 053.gifLOVE注入

※アロハの写真はイメージです。
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by vitaminminc | 2011-05-29 17:16 | Comments(2)

誤認確保

 先週月曜の朝。朝刊のテレビ番組欄をチェックしていたムスコが、リモコンを掴んだ。
「やった! 今日万引Gメンやる! 録画しなくちゃ!」
ムスコは万引Gメンが好きである。よくニュース番組の特集などで、密着取材したVTRが流れたりすると、食い入るように見る。

「ホント好きだよねぇ」
 とからかうと、
「なんか好きなんだよね」
 と意外に真面目。
「将来万引Gメンになろうとしてない?」
「それもいいなって最近思う」
「で、何時からやるの?」
「9時から」
「夕方じゃなくて、夜の?」
「うん、9時から2時間」

 なんか妙だ。『警察24時』は2時間の特番が組まれるが、『万引Gメン24時』は見たことがない。
 テレビの前で録画設定に取りかかったムスコを尻目に、新聞を確認。

「ちょっと、これドラマだよ、『万引きGメン 二階堂雪』だよ?」
「嘘! ドキュメンタリーじゃないの?」
「違うよ。主演:木の実ナナって書いてあるもん」
「マ、ジ、でぇ?」

 ムスコ~、今から誤認確保してどーすんだ。
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by vitaminminc | 2011-05-28 21:22 | Comments(0)

猪突【毛】進

ムスメに買い物を頼まれていた。
ストレートヘア用のムースが、残りあとわずかだと言うのだ。

で、昨日仕事帰りにドラッグストアに寄った。
ストレートをきれいに保つためのヘアムースは、すぐに見つかった。
来たついでに、ほかにも日用品をいくつかカゴに入れ、レジに行った。

カゴの中の商品のバーコードが次々と読み込まれていく。
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・。
何気なく外に目をやる。
この分なら、雨が降り出す前に家に帰れるだろう。

「お客さま」
レジ係の人が私を呼んだ。
「?」
「あの、こちら、テスターですので、すぐにお取り替えしてまいりますっ」

すでに歩き出した店員の手に握られていたヘアムースの容器には、すぐ見てわかる【テスター】シールが貼られていた。
そんなアホな・・・!!

いっそ在庫が切れていればいいと祈った。髪さま、ほと毛さまっ!!
ほら、在庫もないのにテスターだけ置いてあるって方がマヌケじゃん?
こっちはほら、まさかそんなマヌケなことはないだろうと思うから、うっかりテスターを
最後の1本と思いこんじゃったわけですョ、とか。

しかし、戻ってきた店員が手にしていたボトルには【テスター】シールなんか貼られていなかった。
しかも、ムースのボディーには一目で新品とわかる、シュリンクってんですか?
フィルムみたいので覆われていた(普通の商品がそうであるように)。

「どうもすみません」
故円楽師匠のような「イ~~~~」の笑い顔で謝った。まるで婆さんである。

購入したヘアムースのボディには、次のような文字が躍っていた。

b0080718_1794782.jpg軽やか New ツヤ輝きスタイル
サラッサラ
ストレート
湿気コントロール


b0080718_17135120.jpgさらっと
サラサラストレート
<エアリーフォーム>
さらさらで軽い仕上がり



「軽」が2回、「さら」が7回登場。
あぁあぁ、どうせオイラの脳はい仕上がりだョ。
だがテスターなんかカゴに入れる気はサラッサラなかったんでぃ。
次からは目をさらのようにして、ちゃんと商品をカゴに入れてやらぁ、毛っ!!
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by vitaminminc | 2011-05-27 17:27 | Comments(0)

愉しそ~に眠るんだよ寝・・・

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       動画じゃなくて残念ですが、

       上の写真のときは、右手でおいでおいでをしながら眠っていましたし、

       下の写真のときは、両足を宙に浮かせて二足歩行しながら眠っていました。

       眠眠・・・相変わらずチミの寝姿は、人の目尻を下げ、口角を上げさせる(笑)
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by vitaminminc | 2011-05-23 20:22 | Comments(6)

働きバッチグー!

仕事帰りに、駅のロータリーからバスに乗った。
発車時刻までには、まだ少し間がある。
狙っていた席には先客がいたので、そのすぐ後ろの席に座った。

あとから乗ってきた60歳くらいの女性が、私の前に座った。
おばさんは、まもなく‘先客’がいたことに気づいた。

先客というのは、窓のところにいたミツバチのことである。
おばさんは蜂が怖いのだろう。
蜂が羽根を震わせるたびに身を縮め、反対側へ身を傾けた。

b0080718_1636567.jpg  かわいそうに、蜂は完全にテンパッていた。
  どうして自由がきかなくなってしまったのだろう?
  (窓の)向こうに見えている、
  あの緑がまぶしい街路樹まで、
  飛んでいきたいだけなのに──

そのうち一向にその場から離れようとしない蜂に苛立ち、
おばさんが、シッシッと手で追い払い始めた。
≪おばさんやめて、そんなことをしたら逆効果です、蜂が驚いて、逆襲してきます!≫

後ろにいる私の心の叫びが聞こえたのだろうか。
蜂がちょっと前に移動したと見るや、おばさんは自分の前に座っていた男性の右肩を叩いた。
「蜂がいますよ!」
「?」
同じく60歳くらいの男性が、首をねじって後ろを振り返った。
蜂はまだギリギリおばさんの陣地にいた。
だが、おばさんは親切ごかしにおじさんに教える。
「ほら、そこ!」

チラッと蜂を見たおじさんは、動じるでもなく独り言のようにつぶやいた。
「あぁ、ミツバチの仲間だね。別に悪さはしないと思うけど──」
そして鞄から厚地のタオルハンカチを取り出した。

私も、それがミツバチとわかったから、一つ席をずらしたのだ。
もしもスズメバチだったら、バスを降りたかもしれない。

おじさんは、ミツバチをどうするつもりだろう?

おじさんは、ハンカチで蜂を捕らえようとした。
力を加えずに挟み取ろうとするので、何度も取り逃がしてしまう。

なんてやさしい人だろう。

ようやくハンカチの中に蜂がおさまった。
おじさんはいったんバスを降りて、ミツバチを外に逃がした。

「ありがとうございます」
席に戻ったおじさんに、後ろのおばさんが礼を言った。
≪ありがとうございます≫
2つ後ろの私も心の中で礼を言った。
私も蜂を逃がしてあげたかったけど、刺されるのが嫌で出来なかったんです。

バスが動き出した。

私の中では、私の前の前の席に座っているおじさんは、完全にヒーローであった。
やさしい人。正義の味方。お助けマン。

なんとおじさんは、私と同じ停留所でバスを降りた。
そして、私と同じ方角に歩き出したではないか。

おじさんが、前を行く。
私も7mくらいあとに続く。
おじさんは、ゆったり歩いている。
私もゆっくりあとをつける。

まるでストーカーのようだが、執着心はない。
1匹の虫の命を救ったヒーロー。
いったいどんな人だろう?
わくわくするような好奇心が働いたのである。

自分の家に向かう路地を通り過ぎた。
それでも、おじさんの背中を追う。

やがておじさんは、同じ町にある食品を扱う工場に入っていった。
そこで働く従業員にしては、中途半端な時間に帰社または出社だ。
出入りの業者なら、バスは使わないだろう。
あの落ち着いた静かな物腰。
案外お偉いさんかもしれない。

働き蜂のおじさんが巣に帰ったのを見届けると、私は満足した。
そして踵を返して自分も巣に戻った。
私も女王蜂ではなく、働き蜂だったんだなぁ。

駅のロータリーで自由を手に入れた、方向音痴のミツバチ。
果たして、無事自分の巣に帰れたのだろうか。
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by vitaminminc | 2011-05-09 16:56 | Comments(4)

もんジャケット

「俺のジャケットがないんだけど」
ムスコが居間のあちこちを探しながら訴えた。
「ジャケットぉ? そんな大きなもんがどーして見つかんないの。
  またダラしなくどっかに脱ぎ忘れたんでしょ」
「ちげーよ。ちゃんとこの部屋に脱いで置いといたよ」
 ここは居間だ、オマエの服を脱ぎ散らかしていいわけねーだろと文句を言おうとして、ふと思い当った。

 やはり。2階のホールに吊るしてあったムスメのGジャンが、そのまま存在している。
「おねーちゃんが間違えて着てったみたいよ」
「えぇ~~~!? なんで?」
 ホント、なんで?

 その朝ムスメは少々寝坊した。大学のガイダンスに遅れてしまう、と確かに慌てた様子ではあった。
 しかし、おしゃれに気をつかう(はずの)年頃である。
 どーして自分のジャエットと弟のいかついジャケットの区別もつかずに家を出られるのか。
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ムスメが残していった自分のジャケットは、
カーキ色のGジャン。
レディースジャケットなので、ウエストがくびれた、
女らしいデザインである。(写真はイメージ)

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一方、間違って着ていったムスコのジャケットは、
色こそ同系色だが、
いかついミリタリージャケット。
ないはずのフードまでついていて、
色のほかは、似ても似つかない。

 本当なら羽織った時点ですぐに気づく(はずの)決定的な違いがある。
メンズのMサイズで、しかもジャケット。
細身のムスメには、肩が脱臼して見えるくらい大きく、
ずっしりと重量感もあったはず。

 もしや先日漢チーに遭ったことが原因で、無意識に武装化を謀っているとか?
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ミリタリーものが流行っているとはえ、
そのうちこんなパンツを穿いて、

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沢渡りするわけでもないのに、
こーんな靴を履くようになって、

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しまいにゃ、こーんな感じで武器を携え
電車に乗り込むようになるのでは・・・。

「あーはっはっはっ!」
 自分が間違って弟のジャケットを着ていったと知るや、ムスメが笑った。
 しまいにゃ「人の椅子にかけとくからだ!」と弟を責める姉である。

 姉に自分のお気に入りのジャケットを着ていかれただけでも災難だったのに、さらにおまけがついた。
 大学の帰り、新歓でもんじゃ焼き店に寄ったのが原因で、
思い切りもんじゃ焼きのにほひが付着したのである。
「どーしてくれるんだよ!」
「おいしそーでいいじゃん、あーはっはっ!」

 アバウトなムスメとダラしないムスコをもったせいで、ファブリーズを買う羽目に・・・。

 
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by vitaminminc | 2011-05-08 18:15 | Comments(2)

みんちゃんクモに乗る

手元に残された【出張・修理伝票】を見てみる。
『故障箇所・故障状態』の欄にはPCの活字で、「戸外⇒室内への呼出の症状:呼出音量は最大だが、非常に小さく殆ど聞こえない」とある。
私が修理を依頼したときの説明がそのまま伝票に打ってある。

ある日を境にインターホンの呼出音が小さくなった。ボタン電池の寿命だろうか?
「なんだー。やっぱり聞こえなかった?」
自分の鍵でドアを開けて、ムスメが家の中に入って来た。
「今、鳴らしてたの? ボリュームつまみ、最大にしてみたんだけどなぁ」と私が嘆く。「やっぱ修理頼まないとダメかぁ」
「ダメだよ。宅配が来てもわからないもん」

メーカーに電話して症状を訴えたところ、保証期間を2ヵ月過ぎているため、修理にかかる料金はおよそ12000円という見積額だった。
高ッ! 新品を購入するとなると、一番お安いもので5万円台から、という話だったので、やむを得ず修理を頼んだ。

GWのど真ん中だったが、修理人が来てくれた。
呼出音は鳴らなかったが、外で玄関チャイムが鳴らされると自動でTVモニターのスイッチが入る。その気配に気づいて玄関に迎えに出た。
「今、呼出ボタンを押したんですけど、やっぱり鳴りませんでしたか?」
「はい。全ッ然鳴りませんでした~」
「あれ? こちら以前にも修理に伺いましたよね?」
「えぇ。モニターの具合が悪かったときに──」そうか、あの時の人か。
修理人は保証期間中だった2年前、レンズの部品交換に来た人と同じだった。

修理人はモニターをチェックした後、室内に取り付けてあったインターホンのパネルをパカッと開け(←私がいくらやっても開けられなかった)、特殊な装置をつなぎながら言った。
「いいですか? まだ何もボリュームの調整はしていません。外で呼出ボタンを押すのと同じ状態にします──」
・・・・・・・・・・・・・・。
「殆ど聞こえませんね?」
「はぁ」
「ここ、見てもらっていいですか?」
「はぁ」
私は音のボリュームつまみを覗き込んだ。嫌な予感がする。
「何もいじっていない状態──今は音量が最小となっています」
すご~~~く嫌な予感。
「では、これを逆方向──最大にして、外ボタンを押してみます」
ピンポ~ン!
うるへー! 同時に顔面が弛緩した。へへら~っ♪
「ちょっと、よく見せてくださいぃぃ」
眼鏡をズリ上げ(←老眼丸出し)、ラジオなんかによくあるボリュームつまみに接近。
意外な事実が判明した。
つまみの横にある、音量を示す細長い三角記号、よく見たら三角形▼だった。
つまり、つまみを下へ下へと撫で動かすと、どんどん音が小さくなるわけで・・・。

「思い込みというのは実際よくあります」修理人になぐさめられた。「水道の蛇口なんかも昔は下に押すと水が出ましたが、誤まって触れるたびに水が出るんじゃ具合が悪いということで、最近はレバーを上に押し上げると水が出るタイプが主流になってますよね」
「す・・・・」
「当社のツマミも、敢えて動かしにくい方向でボリュームが上がるようになっています」
「すみま・・・・」
「今回は保証期間を過ぎていますので──」
「すみませ・・・・」
「修理内容、勝手に書き換えちゃっていいですか?」
「?????」
「どこも修理しなくても、お客様のお取り扱いに問題があった場合、出張費が発生しますので──」
「すみません・・・・」
「ちょっと外の方、メンテナンスしてきます!」
「はぃ?????」

「外のカバーを外したら蜘蛛が1匹入っていたんで、防虫ネットをセットしました」
「はぃ・・・・?」
修理人は修理明細書に何やら書き込むと、それを私に渡しながら言った。
「料金がかからないようにしておきましたので、サインだけお願いします」
明細書を見ると、‘呼出不可’のほかに‘映像不可’が書き加えられていた。
TVモニターに異常がないことは、来て早々確認済みである。
さらに、故障箇所には‘ドアホン内に虫混入’と加筆。
修理内容の欄に‘防虫ネット取付’と記入して完了であった。
「ちょっ、ちょっと待っててくださいねっっっ」
私は玄関に佇む修理人にそう念を押すと、キッチンに猛ダッシュした。
そして、大急ぎで玄関に戻った。
惰性で何かを蹴飛ばした。玄関に立っていた修理人の足にぶつかって落下したのは、さきほど修理人がきちんと脱ぎ揃えていたスリッパだった。
「ありがとうございます! これキモチだけですけど受け取ってくださいぃ」
修理人はにっこり笑って、素直に私のキモチを受け取ってくれた。

通常であれば千円単位の出張費を請求されても文句は言えまい。
缶コーヒー1本とチオビタドリンク1本。
私はたったコレ↑だけ。
出張費を免除してもらっただけでもありがたいのに、インターホンの不備ではなく、我が家のブロックの形状がもとで虫が混入したというのに、無料で防虫ネットまで取り付けてもらっちっち058.gif

いや~、久々に人情ってもんを味わった。
それと、自分のアホっぽさも。

部活から戻ったムスコにこの話をしたら、
バカだね」と言われた。「ふつうボリュームげるなら、(つまみだって)に決まってるだろ」

決まってなかったのだよ。頭の中に蜘蛛の巣張ってるから。
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by vitaminminc | 2011-05-05 17:34 | Comments(2)

Are you ready? 遺影!!

先日の晩、もう30年来の付き合いになる心やさしい友と夕食を共にした。
2人とも長男長女が同じ齢なので、その入学祝と友の‘誕生祝い’を兼ねた晩餐会であった。
といっても、2人の新大学生はこの時期超多忙。かーちゃんたちに食事会を企画してもらうなんざ迷惑でしかないだろう。
こっちにもプライドや予算てもんがある。断られる以前に声もかけず、かーちゃん同士2人だけの祝賀会となった。

友が言った。
「40代というのは疲れを感じるものだったけど、50代になると疲れが見えるようになるよね」

なんと的を射た 乾燥 感想だろう。私もちりめん化してきた手の甲の表皮をチラ見して、うんうんと頷いた。

さらに友が言った。
「自分が死んだとき飾ってもらう遺影がない・・・」
私も激しく頷いた。いや、心情的にはロック歌舞伎のように激しく頭を振りたてていたのだが、実際は頸椎をかばって笑って頷いただけである。
2人のダンナというのは、揃いも揃って絵に描いたような子煩悩おやじとは程遠い。学校行事でも家族での行楽でも、カメラやビデオを撮るのはいつもわしら。
要するに、数ある写真のどこにも自分たちが写っていないのである。
「このままではとんでもなく不細工な写真を遺影にされる」
「遺影に納得がいかずに成仏できないんじゃ情けない」
2人は、最近亡くなったキャンディーズのスーちゃんの遺影を思い浮かべた。
「あんな素敵な遺影だったらいいのにねぇ」
顔の違いも考えず、思わず溜息・・・。

友が言った。
「今度一緒に旅行でもして、遺影用の写真を撮って来よう」
「そうだねそうだね、でないと安心して死ねないもんね。少しでも若いうちに──」
はしゃぎながらも、いつになったらそんな時間がとれるのだろうと少し遠い目になる。

私が言った。
「遺影を可愛い猫の絵とかにするんじゃダメ? 本人でなきゃダメという法律、ないよね?」
葬儀に来てくれた人が遺影の猫に向かって手を合わせる様子を想像し、その弔問客が噴き出すのと同時に自分も笑う。

そのうちに、墓になんか入りたくない、どこかに散骨してくれりゃいいんだと半ばやけくそ。

心やさしい友が、私が用意した誕生日プレゼントの包みを開いて喜んでくれた。

でも、友の誕生日を1カ月も早く勘違いしていたことを、この日初めて知らされたのである。
30年来の付き合いだというのに、いまだにまともに誕生日をビンゴで覚えられない。
しょっぱな「50代になると──」と、自ら老化を早めて話を合わせてくれたやさしい友の目の前には、カンパネラの花と、ちりめん生地でつくられた和風テイストの猫のぬいぐるみが笑っていた。

絶対遺影撮影会実現させようね!
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by vitaminminc | 2011-05-03 12:41 | Comments(2)


日々の暮らしに「ん?」を発見


by みん子

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