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武器よさらば

ニッポンの猫神さま・くるねこ大和さんは、猫を保護した時の状況によって、ご自分を使い分けている。
使い分けているというのは、ちょっと違うか。
乳飲み子に、自らミルクを与えて育てた子に対しては「おかあさん」。
そして、成猫または母乳を卒業しているくらいまで育っていた子に対しては「おばちゃん」というふうに。
分け隔てなく、愛情たっぷりに育てているにも関わらず、敢えて「おばちゃん」とご自身を位置づけているこだわりは何故なのか。
それは、何らかの理由によって途中で育てられなくなったにせよ、それまでその子を育ててくれた実母に対する敬意にほかならない。
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ギロッポンの野生児うずらが、我が家に来てすでに一ヵ月余り。
いまだに「シャーッ」と威嚇され続けている。
生後二ヵ月くらいの赤ん坊だし、「シャーッ031.gif」が「にゃ~ん016.gif」に変わるのなんか時間の問題だと思っていた。
が、一週間、半月過ぎても「シャーッ」。

いまでは、これがうずらの普通の鳴き声なんだと思うようにして、自分を慰めている(笑)。
実は、私は一回だけ、聴いたことがある。
あれは我が家にやって来て三日目の深夜だった。
うずらが、可愛い声で「にぃ~~~」「にぃ~~~」「にぃ~~~」と鳴いていた。
私がそっと起き上がった瞬間、鳴き声はピタリと止んだ。
以来、あの可愛い声を二度と耳にしていない。もっぱら「シャーッ」のみ。
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あの頼りなげなか細い声は、まぎれもなく、実母を呼んでいる声だった。
だから、私はうずらのおかあさんになろうだなんておこがましいことは思わない。
ただただ錯覚してくれさえすればそれでいい。うっかりでもいい。
警戒を解いて、「にゃ~~~」と鳴いてみてほしい。
「シャーッ」と鳴くは容易には解けないだろうけど、またあの可愛い声が聴きたい。

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こちら、外猫ちゃん用2015年版冬期ハウス。
昨日の夕方設置したばかり。
朝まんまをあげに小庭に出たら、サバ子があらぬ方角からやって来た。
まったく使用していないということだ。
ま、うずら同様、野生児にとって警戒心こそが最大の武器。幾日か経て、このハウスに爆弾が仕掛けられていないことがわかりさえすれば、いつかは利用してくれるだろう。

うずらよ、「武器よさらば」だ。




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by vitaminminc | 2015-12-30 08:51 | Comments(2)

泣き納め

昨日。
鼻をすすりながら、旦那の部屋を片付けた。
半年もの間、見て見ぬふりを続けていた、「ご霊前」の祭壇も解体した。
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居間にいたムスメが、静かに入ってきて言った。
「みん子、また寂しくなっちゃったの?」
辛いと訴えると、
「また今度やればいいじゃない」
と慰めてくれた。無理をするなと。
年末には母を呼んでいる。この部屋に寝泊まりしてもらう。
いつまでも逃げているわけにはいかない。

パンパンに膨らんだビジネスバッグも、この日初めて開いた。
ムスメが、旦那の名入りの日付印を手に取った。
「15年6月5日で終わってる──」
旦那が入院したのは、そのわずか5日後だ。
そして、それきり生きては帰って来なかった。この部屋に。
嗚咽が号泣に変わった。泣き納めだ。

旦那の押し入れに入っていた、名刺フォルダー。
一枚一枚数えてみた。生前旦那が名刺を交換した人々。
全部で1778枚あった。
そのうちの2枚は、私の父親とまだOLだった私の名刺。
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およそ旦那の職業とは結びつかないような名刺もいくつかあった。
外務省、陸上自衛隊、某テレビ局に某レコード会社──なんで???

もともと何を考えているのか掴みどころのどころのない人だった。
亡くなった今も謎は深まるばかり。
そもそも何で突然死んでしまったのか?
初夢の中でいいから、教えて欲しい。

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by vitaminminc | 2015-12-28 08:58 | Comments(0)

今月初めに、ムスコにクリスマスプレゼントに何が欲しいか尋ねたところ、プレゼントは要らない、その代わり借金をチャラにしてくれ、みたいなことを言われた。
借金というのは、先月購入したゲーム器だかゲームソフトだかの支払いを、私のクレジットカードで
立て替えた分だ。アマゾンで注文するときはいつもこうなる。
なんという親不孝者なのだろう。私から、プレゼントを選ぶ楽しみを奪った罪は重い。

味気ないクリスマスを回避するため、ムスメへの贈り物を選んだ同じ日、私はムスコにも贈り物を用意することを思い立った。もちろん、借金は帳消しにした上で。
要らないというムスコに、敢えて贈る私。なんと愛情深い母親なのだろう。

ムスコの好きなものを買って、自宅でせっせとラッピングした。
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あんれまぁ、可愛くもいびつな林檎だよぉ。
意外な贈り物を手にしたムスコは、まんざらでもなさそうな笑顔を浮かべ、写真に撮った。
「何が入ってんの?」
軽い。振ると乾いた音もする。
「お菓子?」
ムスコは童心に返ったような笑みを浮かべたまま、包装を解く。
中から出てきたものは──
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おまえの大好物、カップ麺だよぉ。
ムスコは大いにウケて、中身も写真に撮った。自虐ネタとしてツイッターにでも載せる気だろう。

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「うずら~」と呼ぶと、「シャーッ」と応える、息ピッタリの愛猫うずらには、全長84cmの手作りトンネルをプレゼント。
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結構気に入った様子で、時々駆け抜けて遊んでいる。

プレゼントを喜ぶ、贈り甲斐のあるムスメには、ご所望の勤務先で使うステンレスボトルほか、私が勝手に補足して、ニットのワンピだとかディズニー・チェシャ猫の腹巻だとかを贈った。今日は早速ニットのワンピを着て出かけてくれたが、ワンピとして着るにはいかがわしいくらい短すぎた。下にパンツを穿けば大丈夫。もともとワンピではなく、ロングセーターだったのかもしれない(笑)

蛇足になるが、今日ちょっとしたイイ事があった。朝、仕事に出る際、途中でポストにハガキを投函しようと思い、すぐに取り出せるよう、バッグの口を少し開け、そこにハガキを忍ばせておいた。
チャリ通勤の私は、いくぶん強めに吹く風に逆らいながら、自転車をこぎ続けた。
赤いポストの前で自転車を停めて、バッグからハガキを取り出そうとして、思わず「あ」とつぶやいた。
入っているはずの、ハガキが、ない!
某保険の加入申し込みハガキである。目隠しシールを剥がされたら、私が実は結構いい齢をしていることも、どんな保険に入りたがっているかも一目瞭然。困る。大変、困る。
今来た道を振り返っても、それらしき落し物は見当たらない。
最近かすみ目で悩んでいる。遠くて見えないだけかもしれない。とりあえず引き返すしかない。
道路交通法に反して車道の右側を走りながら、必死でハガキを探したが、どこにも、ない。
風でどこかわからないところまで飛ばされしまったのか──
これ以上グズグズしているわけにはいかない。遅刻してしまう。がっくりと肩を落として、今戻ってきた道を再び戻りかけたその時、ハガキを発見した!
それは、縁石の、4つある側面のうち小さい面──進行する私と対峙する面を覆うように、しっかり貼りついていた。
ああ、ヨカッタ。個人情報流出云々よりも、保険の加入申し込みハガキを落とすアホとして地元民に認知されずに済んで。師走の風の、おくりもの053.gif
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by vitaminminc | 2015-12-26 17:45 | 笑い | Comments(0)

特効薬の正体

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うずらあ、すみません。動画がアップできなかったもので、一時停止して静止画扱いでアップしています。▶を押しても動きません。
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推定9月、ギロッポン生まれ。キジネコ女子。

画像だけ見ると馴れているように見えますが、鳴き声は「シャーッ」のまま。
上の2枚は、釣り竿の先に毛玉のぼんぼんがついたおもちゃに夢中になってじゃれていますが、突如はっと我に返って、慌てて寝床に戻ってしまうのがオチ。

我が家に来た時から今にいたるまで、猫風邪等で目がトラブっていて、日に5回点眼中。
そのせいか私、とことん嫌われております(涙)
本当のお母さんに「人間を信じるべからず」と教え込まれたのでしょうか。
点眼が障害になっているにしても、ベイビーが半月以上経ってもほとんど懐いてくれないというのは、それだけ本当のお母さんの警戒心が刷り込まれている証。徹底的に守られていたんだろうなぁ。愛情深く育てられていたんだろうなぁ。私なんか、勝てるわけがありません。
獣医はこの子のことを「かなりのビビリ」と見ています。
私だけではないのです。目薬を点さない分、私より有利なはずの子供たちに対しても同じ。部屋に入ってくるとぴゅ~っと巣穴タイプの寝床に駆け込みます。

その割には意外に簡単に捕まります(おぃ)。
てのひらに仰向けに乗せれば、さっきまで起きていたってご覧のとおり。
ハリネズミのように丸まって仮死状態に陥り、耳を閉じてオールバックになります。
見た目が猫でなくなったりします(笑)。
そして、ゴロゴロいいながら寝落ちしてしまいます(可愛くて気が狂いそう)。

昼間、人間がいないとき、あるいは同居人(←私)が爆睡している間は、案外のびのびと一人遊びを楽しんでいる模様。
未明にふと物音で目が覚めて、こっそり薄眼を開けて見てみたら、わんちゃんみたいに骨付き肉のぬいぐるみを口にくわえ、自分で投げ飛ばしてはタックル&ケリケリ。そしてまた口にくわえ・・・を繰り返していました。
あまりの愛らしさに、どうしても撮りたくなって、ついスマホに手を伸ばした瞬間、気配を察して、あっという間に巣穴にスライディングして姿を隠してしまいました。

私の姿を見て、すっ飛んで来たり、すり寄って来る日は訪れるのでしょうか。
そんな妄想を抱きながら、毎日うずら(←ムスメが体の色柄から命名)と一緒に暮らしています。
幸せです。
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by vitaminminc | 2015-12-18 23:07 | 生きもの | Comments(0)

特効薬

皆さま。
半年近くも(blog上で)引きこもっていて、ご心配をおかけしました。ギリギリ年内復帰が叶ってよかったです。
Dさんが特効薬を持ってきてくれなかったら、身体中凝り固まったまま、未来永劫blogを再開できなかったと思います。
11月下旬にDさんから連絡が入りました。六本木で特効薬を入手した、(中略)今日の夕方届けに行くと言うのです。
その頃の私は、良薬は口に苦いと知りながら、もう苦いのはごめんだという気持ちが働いていました。自力で探すこともせず、ダラダラとした毎日を惰性で送っていました。
火葬されたのは旦那なのに、なんだか自分も燃え尽きたみたいになっていました。
Dさんは、昔から、すごい手ヂカラのある人です。
何か素敵な提案をしてくれたとしましょう。やる気のない私が、のらりくらりと聞き流す、あるいはくだらない言い訳をしたとします。
Dさんは、うふッと小悪魔のように笑い、私の千倍の威力で聞き流します。提案をしてくれた時点で、それはDさんの中では決定事項なのです。
そして予告どおり、カッコイイ車に乗って、Dさんがやって来ました。
狂ったように真っ青なジャンパーを引っ掛けた私が、カッコ悪く出迎えました。
Dさんはドライブの疲れも見せず、早速特効薬を手に取りました。そして、私に続いて我が家に入りました。
冬がそこまで来ているというのに夏用のスリッパを履かされたDさんが、階段を上がるよう促している私に短く質問しました。
「ここは?」
「そこは居間だけど開けちゃダ――」
遅すぎました。
「うっふふっ」
頭が高速回転するDさんは、開けるなと言われる前に先回りして半開きにして覗いていました。全開しなかったのは武士の情けだったのでしょう。嫌な予感はしていたのです。
まさか本当に開けるとはあぁ!
腰の力が抜けかけた私は、ヨレヨレと階段を上がりながら弁明しました。
「あと一週間待ってくれたら、居間でお迎えできたのに」
「ううん」瞳に愉快そうな色を浮かべた小悪魔が即答しました。
「変わらないと思う」
我々は私の部屋に入り、ドアを閉めました。
「ふ~む、広いんだぁ(何もなければな)」と、足の踏み場がないに等しい8畳の洋室に立ったまま、Dさんが言いました。
その目は相変わらず珍しい物を見るかのように「うふっ」と笑っているのでした。
特効薬はたいへんデリケートに出来ている様子でした。手袋(←軍手)をはめて慎重にバッグから移しました。
途中でムスコが学校から帰ってきて、Dさんに挨拶しました。
「おひさしぶり」とDさんが言った意味をムスコはわかっているのでしょうか?
まだ小学生のチビすけだったキミを連れてDさんの邸宅にお邪魔した時、キミはご馳走のお吸い物を飲みながら「あ~アサリは久しぶりだ」を連発しただけでも恥ずかしかったのに、海鮮丼をお代わりしておきながら、二杯目は上にのった海産物だけを平らげ、ごはんを丸々残すという、ニッポン人として一番いけない食べ方をしてくれたのだ、お米にお詫びしろ!
母の胸中など知る由もないムスコは、私の過剰に青いジャンパーを見るやドン引きし、よく覚えていないけれど、「すごいの着てるね」みたいに言いました。
「S川(Q便)さんかと思った」今だとばかり、すかさずDさん共感。
「抱っこする?」
頷くムスコに、私はか弱くシャーッと威嚇する特効薬をつまみ上げたのです。
――刹那、私の身体中の血が、勢いよく流れ出すのを感じました。――というような文学的言い回しをする小説をかつて読んだことがありますが、あれは単に気取っているわけではなかったのですね。実現可能でドキュメンタリーなリポートだったのです。
特効薬に触れたとたん、数日前から息をするのも苦しいほど頑固な肩凝りに悩まされていたというのに、湯飲みも持ち上げられないほどの痛みにくるしんでいたというのに、気づいたらすっかり解消していました。  
まるで奇跡。今さらながら、Dさんの手ヂカラに感服しました。
Dさんの手ヂカラとは、まいっている人の背中を、有無を言わさずどんと押してくれるチカラ。
Dさん、この上ない特効薬をありがとう!!
動画をアップしようとするたび画面が真っ白になってキケンなので、特効薬の詳細は次の記事で048.gif
 






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by vitaminminc | 2015-12-15 02:29 | 生きもの | Comments(2)

日々の暮らしに「ん?」を発見
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