どんだけ弱いか教えちゃる

今日もこの地は、おそらく昼過ぎには体温を超えたことでありましょう。

仕事を終えて、同僚と「あぢぃ あぢぃ」と文句を言いながら、駅周辺を歩いておりました。

するといきなり同僚が立ち止まったではありませんか。

私の顔を凝視して、こう言うのです。

「わゎ! ウソ、何!?」

ウソもクソも。我思う、ただクソ暑いのみ。

ほぼ無反応の私に対し、地球外生物を見るような目をして、同僚はなおも小芝居を続けます。

「えぇ?  ちょっと、信じらンない!」

どーせまた私の顔が、汗でどうかなっちゃってるとでも大げさに言って、からかう気なのでしょう。

私は職場でも1、2位を争う、いじられキャラであります。

しかし、とにかく暑い。暑過ぎて、反論する気も失せるというものです。

「ぃぃ? 動かないでよ、じっとしててよ」

同僚は、瞳孔が開いた目つきで、意外なことを言い出しました。

そして、死にそこないのように脱力した手つきで、私の右頬あたりを払うしぐさをしたのです。

「──わかんなかったの?」

同僚は、ひきつり笑いを浮かべて聞きます。

私の頬に、ヤブ蚊でも止まっていたのでしょうか。

「何がぁ?」

興味なさげに聞く私に、ただでさえ声がでかい同僚が、イライラして更に音量を上げました。

「ほんとに? ホントにわかんなかったの?」
「だから何が」

「アンタ、カマキリが自分の顔の上を歩いてたのに何も感じなかったの?」










さんざん「ウソだ」「ホントだ」と押し問答を続けましたが、どうやら同僚の話は真実だったようです。

体長は小指ほど。巨大ではないまでも、そこそこの大きさ。普通の人間なら伏し目で容易に視界に入るサイズだったそうです。

とってもきれいな、明るい黄緑色だったそうです。

同僚の手でやさしく払われた後、カマキリがどこに飛び去ったかは不明。

自分の顔面をカマキリが歩いていてもわからないくらい、私はとことん暑さに弱いんです。
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「信じらンない」を連発しながら笑い、笑いながら「(職場の)みんなに言ってやる!」と手を叩き、手を叩きながら「あ~、写メ撮っときゃヨカッタ」と悔しがる同僚。

めまぐるしくテンションを上げ下げする暑苦しい相方を見ながら、私もボソッと独り言をいいました。

「カマキリ、好きだから、ヨカッタ」
Commented by キャサリン at 2013-07-11 14:38 x
あはは~っ、笑たらよけいに暑なりましたわ。
優しい同僚のお方でよかったわぁ。
私の友達なら間違いなく、指さしながら、ただ、ただ笑い転げて、道行く見知らぬお人にも「ちょっと~、見たってぇ~」と広報活動するに違いない。
カマキリも羽を休めて涼をとる、もしかして、貴女様は緑の精?
Commented by vitaminminc at 2013-07-12 11:05
❤キャサリンさま❤
へっへっへっ・・・。同僚に「ナウシカと呼んでくれ」と言ったら、なぜか
スルーされました。自称「森の精」くらいにしとけばえがったかのぉ。

翌日早速「カマキリに顔面を横断される女」というキャッチコピー付で
紹介されました。
(T▽T) 悪くない気分です・・・・・・ふっ。
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by vitaminminc | 2013-07-10 18:27 | 人間 | Comments(2)

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