Lの字

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               伊能大図彩色図/111→
                 「遠参~浜名湖」
               国土地理院HPより拝借 


 昨日未明。
 8才の息子に起こされた。一緒に寝ているダブルベッドの足元に、ちょこんと正座して言う。
 「なんかボク、おねしょしたみたいなんだけど」
 「えぇ? 寝汗じゃないのぉ?」
 「ほんとほんと」
 「どこにぃ?」
 「このへんに」
 息子が寝ていたあたりに恐る恐る手を伸ばすと、確かに湿った綿毛布が指先に触れた。
 「穿いてたズボンやパンツはぁ?」
 「まだ穿いてるけど」
 「なんでぇ~? 早く脱いで、着替えなよぉ」
 なんでオシッコで濡れたパジャマのまま、ベッドの上を移動するのか。被害が拡大するではないか。
 それでも息子は慌てない。恥ずかしがりもせず、分析している。
 「多分、爆睡してたからだと思うんだよね」
 何がたぶん、だ。理由はそれしかないだろう。
 「夕べ寝る前にお茶飲みすぎたんじゃないの?」
 「そうかなぁ」あくまでもとぼける。
 私もようやく起き上がり、濡れた毛布を一階にある洗濯機の中に入れに行く。梅雨のこの時期に大物洗いとは・・・。物笑いと大物洗い、なんか親戚みたいだ。

 おねしょは誰もが知ってのとおり、睡眠中に排尿してしまうことである。幼児から小・中学生と成長するに連れ、排尿器官の成長や抗利尿ホルモンの正常な分泌などにより、おねしょはしなくなっていく。
 が、膀胱に尿が溜まっている状態であるにも関わらず、眠りが深くて目が覚めないでいると、たいていの人は放尿する夢、またはトイレに行く夢を見て、「一時しのぎ」をする。これは、
    【尿意により放尿したい肉体】vs【尿意により目を覚ましたい精神】
──が見せる夢なんだそうだ。(フリー百科事典Wikipedia「夢との関係」より)
 つまり、精神・神経の成長とともに、尿意を催せば普通は目が覚めるようになり、仮に目が覚めずに夢の中で放尿したとしても、実際に布団を濡らす事態には至らないようになっていく。
 ただし、おとなになっても寝小便が続くようだと、「おねしょ」は「夜尿症」と呼ばれ、病気のひとつに数えられるようになる。しかも夜尿症は、本人自身の問題というよりは、母親のせいにされがちだ。すなわち、やたら神経質だったり潔癖症だったりする母親に原因がある場合が多い、なんて書かれている。
 う~ん・・・神経質とか潔癖症なんて聞くと、私は逆に憧れてしまうなぁ。幸か不幸か、こんな母を持つ息子の地図、単発ものに違いない。

 その朝は、残りわずかな睡眠時間を惜しむかように、親子水入らず(だけどお小水入りの)布団の上で、「Lの字」になって眠った。よりによって、ベッドのど真ん中に湖をつくるとは!
 おねしょした子どもに対する母親のタブーは、「叱る」ことだという。無視無視、私は叱ったもんね。
 一.「寝る前にガブガブお茶を飲みすぎるでない!」
 一.「陣地をわきまえて、もっと左に寄って寝ろぃ!」

 私に似て神経質とは無縁、しかも懲りないアホ息子。新しいシーツが、大好きなガーゼ織りなのを知って喜んだ。その晩、またしてもお茶をガブ飲みしたが、、おねしょはせず、気持ちよさそうに眠っていた。私にエルボー・ドロップをお見舞いしながら。
 
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Commented by nikuちゃん at 2006-06-22 16:51 x
うちの息子はおねしょをすると、私が気づく前にさっさと着替え、濡れたところにバスタオルを敷いて何事もなかったように寝ます。あくる日問いただすと、「大汗かいちゃった」と言います。「ずいぶんたくさんかくものですなぁ~」
Commented by vitaminminc at 2006-06-22 19:38
んまぁ、知能犯! オヤジ臭の汗をかくにはまだお齢が若すぎますって。おっとこんなこと言うと、世のオヤジたちが寝小便くさいみたいね。もうどうでもいい。─青臭さ やがて華麗(加齢)に オヤジ臭
Commented by nikuちゃん at 2006-06-23 22:16 x
んまいっ!
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by vitaminminc | 2006-06-20 13:37 | 子ども | Comments(3)

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