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無我「  」中

 朝からお経のように、ムスコが念仏・・・じゃない、国語の教科書を朗読する声が流れている。そして時折音の外れた木魚・・・じゃない、リコーダーの音色も。

 遅刻、欠席。ムスコは夏休みに入る前に、学期単位の「皆勤賞」をいただいてきた。たいへん素晴らしいことである。
 だが、このの使い方を誤まったのか、夏休みに入ってからは計画、責任、頓着などのオンパレード。例年より2日間も休みが長いというのに、今日の今日になってもまだ宿題の音読とリコーダーの練習を終えていないというていたらくだ。
 お経のように延々と続いていたのは、やり残していた25日分の音読とリコーダーの練習を、わずか半日で片付けるという謀な学習法を敢行したからである。もうなさけいったらありゃしない。

 隣の部屋でムスコが唱えるお念仏を聞きながら、私は子どもたちの通知表の通信欄「家庭から」に記入する内容が思い浮かばず頭を抱えていた。
「これは子どもに宛てた内容を書くべきかなのか?」
「いや、先生宛でいいのか?」
「でも将来子どもが自分の通知表を見たときに、‘先生⇔保護者’のやり取りを見るというのは当人不在でおかしくないか?」
「いやいや、こうして‘通信欄’と銘打ってあるからにはやはり‘学校⇔家庭’でいいのか?」
 まるではじめての子どもの、はじめての通知表を前にした親のように、初心にかえって悩んでしまった。おかげでムスメの通知表まで奇奇怪怪の内容に↓↓
 理数系畑の肥料が不足しているので、土壌づくりに精を出してウンタラカンタラ・・・。
 ムスメよ、許しておくれ。これというのも隣の部屋で、ムスコがいかにも無我勉強といわんばかりに、妙な読経を繰り返しているせいなのだ。
Commented by chin-papa at 2007-09-02 19:27
無無無無無~。宿題とは8月31日にやっつけ仕事で済ませるモノなり・・・という哲学を貫いてきたワシとしては、音読とかリコーダーなどという「無形」のものもキチンとやろうとする無スコくんのお姿は後光が差して見えまする。なむなむなむ~。
ちなみにワシの小学校時代の「あゆみ」やら「先生からのお叱りのお便りの数々」は屋根裏収納に封印し、ゴボウには「おーーーーら!毎日コツコツやらんかーーい!」とそりゃーもう大変な鬼ハハっぷり。自分の事は棚に上げるとはまさにこの事よ。なむなむなむ~。
Commented by みんみん梅桜紫陽花彼岸花 at 2007-09-02 21:12 x
今年は、8月が終わって9月に入って土日と休みがあるので、やり残した宿題をまとめて仕上げるのには最高のスケジュールやなぁ。それにしても、音読の宿題をまとめてしようとする意志はみあげたもんやなぁ。なかなかできんことよ。もし我が家でそんなことがあったとしたなら、「なにやったんねん!」と、一喝してるやろなぁ。母様は慈悲観音菩薩様に違いない。
Commented by vitaminminc at 2007-09-03 15:11
chin子ちゃん、私も自分のことは本棚だろうが電車の網棚だろうが、神棚以外はどこにでも上げるタイプ。無に帰すのが得意なの。
だからホラ・・・顔だってこんなよ→(無.無;) ←「アタックNo.1」の鮎原こずえみたい(嘘)。
音読もリコーダーも無形文化財だからこそ、ムスコは手を抜こうとしたんだな。渡世人根性も時には必要。だがな、一応宿題といったらオメェたち生徒にとっちゃ仕事と同じだ。与えられた仕事はきちんとこなす。これが男の生きる道よ・・・てなわけで、宿題執行人の切れ味のいいスイッチを恐れたムスコが、昨日になって読経をおっぱじめたわけ。
でも始業式当日の今朝になって、虫の知らせで宿題の最終をチェックしたら、音読の○付け表に、肝心の題名(←好きな単元を選んで記入)が25日分、きれいに抜け落ちているのがわかりました。なんでやねん!もう時間がない。
「学校に着いたら、ちゃんと書け~!」
「はいぃぃぃ~! 行ってきま~す!」
──(ーーメ)ナンデ朝カラこんなにテンション上げなきゃならんのかのぉ。
Commented by vitaminminc at 2007-09-03 15:31
みん花さま。せっかく‘慈悲観音菩薩様’と言ってくださいましたのに、現実は上記のとおりです。ふはははは。夏休み最終日の昨日、小学校の資源回収当番の仕事から戻ったばかりの私に向かって、ムスコが擦り寄ってきたのでございます。
「ねぇ、どっか連れてってよぉ~」
「ダメ!」
この一言に恐れをなしたムスコが、有耶無耶にするつもりでいた宿題を慌てておっ始めたわけ。実は私、資源回収に出ている間に宿題は全部終わらせておくという約束だったので、当然終わらせたものと信じておりました。単に疲れていたので、‘今はちょっと休ませて’という意味で「ダメ!」と言ったのです。帰るなり要求を突きつけられて、ついつい普段弛緩気味の目尻に眼ヂカラが加わったんでしょうかね。ムスコは「すべてお見通しだよ!」と一喝されでもしたかのように、ピュッと音を立てて隣室に消えました。読経が聞こえてきたのはその数十秒後。
これがほんとの「きみの瞳に完敗」ってやつざます。(←学生時代の得意技=眼とばし)
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by vitaminminc | 2007-09-02 16:47 | 子ども | Comments(4)