15秒間のタイムスリップ

 いやいやいやいや、映像技術ってどこまで進歩するんでしょね? 今テレビでは合成による‘夢の競演’CMが流行っているが、私はコレが大好きなんである。

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現在はジャイアント馬場さんと‘競演’しているが、桑田圭佑がアサヒ飲料「ワンダ モーニングショット」のCMで、植木等と初めて‘競演’しているのを見た時は、ココロの中で思わず手を叩いてしまった。なぜならあのCMの元になっている映像(クレイジーキャッツの『元気でゆこう』という曲に合わせて植木等が銀座のメインストリートで踊っているシーン)は、「日本一のゴマすり男」という映画(1965年作品)の映像で、私はかつてこの映画に救われたことがあるからだ。

b0080718_16521536.jpg当時私は20代前半。交際相手と自滅的にバイナラしたものの、なかなか元気が出ずにいた。
いつも誰かと一緒に行っていた映画館に一人で行くことを思い立ち、有楽町に「風の谷のナウシカ」(宮崎駿のアニメ)を観に行って号泣し、通路を挟んで斜め前に座っていた小学生の男の子を驚かせたり、埼玉県志木市の公民館でミケランジェロ・アントニオーニ監督の「欲望」を観て、シュールな世界に益々アンニュイになってみたり。
 三本目に選んだのが、「日本一のゴマすり男」だった。もちろんリバイバル上映である。邦画はあまり観ない方だったが、半ばヤケクソで出かけて行った。東銀座の外れにあるさほど大きくもない映画館。当然のことながら、若い女は私くらい。植木等世代のおっさんやコメディー好きのオタクたちに混じって映画を鑑賞した。
 いや~、これが面白かった!植木等がゴマをすりながら父親に出世を誓う(?)シーンがやたらおかしくて、一人でクッククック笑って観てた。大気圏外まで突き抜けるような明るさと、大海原を吹き抜ける風のようなおおらかさ。植木等ってイイなぁと感動した。この先自分の子どもが失恋したら、この映画を勧めたい。
 会社に行って周りの人に「日本一のゴマすり男」がいかに面白いかを吹聴して回ったが、後日感想を聞かせてくれる人が現れなかったところをみると、誰も観に行かなかったのだろう。もったいない話である。あれはやはり大画面で観ないとね。
 そんなわけで、桑田圭佑がやたら楽しげに‘競演’しているのをコマーシャルで見て、懐かしいやら羨ましいやら、とにかく嬉しかった。

 お次はネスカフェ・ゴールドブレンドのCM。
 唐沢寿明とコリアン先生・遠藤周作の‘競演’、「まもりながら変えてゆく篇」である。唐沢寿明は、前々作「満天のプラネタリウム篇」で、世界的プラネタリウム・クリエイターの大平貴之さんと競演して以来、ネスカフェCMに限り、私の中では好感度№1俳優である。
 唐沢「大平さんのプラネタリウムもすごい」
 大平「唐沢さんもすごい」
 唐沢「何が?」
      ↑↑↑この「何が?」の天然発声が実に良かった。

 遠藤周作の「違いのわかる男」CMが放映されたのは、1972年だという。私もよく覚えている。ダバダーダバダーダーのCMソングが耳に残るCMだった。
 驚きました、この映像。まったく違和感なく唐沢寿明が当時の映像に入り込んでいる。あたかもその視線の先で唐沢寿明が笑いかけているかのように、遠藤周作の表情の一つ一つを活かしている。最も感心したのは、コリアン先生がスピッツを撫でている時、唐沢が一緒に撫でるシーン。一瞬の映像ではあるが、どう見ても同じ白い犬の毛を撫でているようにしか見えない。大した技術だ。
 CM裏話によると、唐沢が先生の愛犬を撫でてから、ちょっと身構えていた(?)先生が唐沢に心を開くというストーリー設定であるらしい。唐沢がわんこを抱きかかえたり、先生の手伝いをした後に、二人で珈琲を飲む。
 こちらの映像は、ワンダ・モーニングショット以上に自然で、揃いのセーター、揃いのカーディガン、揃いの珈琲カップ、眼鏡までお揃いにした唐沢が妙にいじらしく、何度見ても飽きない。
 
 これらのCM、60年代~70年代に子どもだった我々世代の共感を呼んでいるようなので、いっそ‘競演’CMばかりを集めた作品を映画館で上映してくれたらいいのに。絶対観に行くんだけどなぁ。

 ※ネスカフェ公式サイト⇒http://jp.nescafe.com/    (要コピペ)
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by vitaminminc | 2008-03-01 17:04 | Comments(0)

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by みん子