2008年 07月 14日
ぶら下がれない健康器
こんなブツを購入した。
コート掛け? ぶら下がり健康器? ノンノン、これは
懸垂マシン❤
昨日の昼間家に届いた。「組立は安全上、必ず2人以上で行ってください。」との注意書きに従って、ムスメと2人がかりで組み立てた。
これがお笑いである。ネジ留めは全部で12箇所。もとより説明書をまともに読まない性質の私は、すでに4箇所ネジ留めを終えた時点で、組み立てパーツの中に謎のリングを発見。
「こりゃなんじゃ?」
説明書を読んで、ボルトとナットの間に挟まなければいけない補強リングであることを知る。
「え~!? もう(挟まなくても)いいよ~」とムスメが嘆いた。
無理もない。ネジ1個締めるのに、これまで経験したことがないくらい力が要るのだ。ナットに緩み止めのシリコンが入っているため、付属の工具を渾身の力で回さないとびくともしない。私がナットを締めにかかっている間、ムスメは反対側でボルトが動いてしまわぬよう、もう一つの工具で必死に押さえつけなくてはならないのだった。2人以上で行えと書いてあるが、とても1人でやれる作業ではない。4箇所留めるのに、すでに30分以上費やしていた。
「強度不足じゃ危ないから、やっぱワッシャーを挟もう。
ヨッシャー」
「今度はよく読んでよね・・・」ムスメが頬をひくつかせてつぶやいた。
渾身の力で締めたネジを外すには、渾身の力が要る。奥歯が磨り減るのではないかと心配になった。
1時間30分以上が経過した時点で、ネジ留めはほぼ完了した・・・かに見えた。
「あ゛~ッ!! こりゃなんじゃ?」
今度はパイプを補強するためのパーツをあてがうのを忘れていることを発見。
「死む・・・」
この期に及んでまだ説明書を飛ばし読みしていた私も私だが、母を信じて自分で目を通そうとしないムスメもムスメである。
「組んだ相手がパパじゃなくてよかったね」とムスメ。
「(気の短い)パパが相手だったら、今頃は‘離婚の危機’だ。あ~、相棒が穏やかな性質のムスメでよかった。ありがと~❤」
「でも奥さん、ちょっと休憩入れません?」
懸垂マシンのネジを外す代わりに頭のネジを飛ばしたムスメと私は、作業の途中でアイスクリームを補給。ほてった身体をクールダウンした。
そもそもなぜ今頃ぶら下がり・・・ぃゃ、懸垂マシンなのか。
ムスコが軽度の側弯症と診断されたからである。小学生のうちは、背が高めで痩せている子、それも男の子が側弯症になりやすいという。筋力が不足していると、どうしても背骨に負担がかかるらしい。うちのムスコも「ひょろり」とした体型だ。
唯一やっていたスポーツ(水泳)を止めてからしばらく経った先日、右のあばらの一番下の骨が前面に出てきたなどと恐ろしいことを訴えるので、慌てて整形外科に連れていった。レントゲンを撮って診てもらったところ、「側弯症によるもの」と診断された。
レントゲン写真で見ると、ムスコの背骨はS字をびろ~んと縦に伸ばした「∫」字に曲がっていた。先生の話では、単に平たく歪むわけではなく、
ねじれながら曲がるのだという。DNAの塩基配列のような感じだろうか。
「そのねじれに胸骨が引っ張られる、あるいは押し出されている状態と考えてよいでしょう」と先生は説明してくれた。「もっとひどくなると当然外科的手術も必要になってきますが、息子さんの場合はこれから身体が成長していく過程で、胸に筋肉がついてくれば殆どわからなくなるでしょう。そのためにはたくさん運動することですね」
私「座っているとき姿勢が悪いんですが」
医「ああ、側弯症は姿勢が悪いからなるわけじゃないですよ」
私「え? そうなんですか?」
医「関係ないです」
ムスコに姿勢を正すよう言ってきかせるチャンスだと思ったのに、先生に途を断たれてしまった。
私「では、これ以上進行しないようにするには──」
医「とにかくぶら下がる。コレ有効です。学校で暇さえあれば鉄棒にぶら下がって背骨を伸ばしてあげるといいです」
私「(ムスコに向かって)休み時間とかを利用してね」
医「友だちに何か言われても気にしないでぶら下がりなさい」
私「何やってるんだと聞かれたら、‘瞑想している’とでも答えなさい」
医師(苦笑)
しかし、もうすぐ夏休みに入ってしまう。ムスコの背骨の「∫」を「 I 」に矯正するため、‘ぶら下がり可’の懸垂マシンを購入したというわけだ。
オトナもぶら下がれるように、かなり高い位置にバーを取り付けたら、高すぎてサイドの足掛けに乗っても手が届かない。というよりコレで懸垂をしたら頭が天井を突き破る。(←バカですな)
2時間かかったネジ留めで、精も根も尽き果て握力が失せた私は、高さ調整のために再三ネジを外すことより、真ん中にイスを置く道を選んだ。イスに乗ってバーを摑み、両足をゆっくりとイスの左右におろす──これなら私はもちろん、肝心のムスコもぶら下がれる。ウッキー♪
が、握力が弱いのか、本体が重すぎるのか。両足をおろした途端、イスの上に足が戻っている。ぶら下がりも可能な懸垂マシンを買ったものの、ぶら下がるだけで精一杯。5秒ももたない。
この先、家族の誰かが本来の目的である「懸垂」をやる日が訪れるとは想像し難い。なにしろ家族の誰1人としてまともに‘ぶら下がる’ことができない有様なのだ。ふはは。
↑↑↑幾度にも及ぶネジ留め&ネジ外しで側弯症になった工具
コート掛け? ぶら下がり健康器? ノンノン、これは
懸垂マシン❤
昨日の昼間家に届いた。「組立は安全上、必ず2人以上で行ってください。」との注意書きに従って、ムスメと2人がかりで組み立てた。
これがお笑いである。ネジ留めは全部で12箇所。もとより説明書をまともに読まない性質の私は、すでに4箇所ネジ留めを終えた時点で、組み立てパーツの中に謎のリングを発見。
「こりゃなんじゃ?」
説明書を読んで、ボルトとナットの間に挟まなければいけない補強リングであることを知る。
「え~!? もう(挟まなくても)いいよ~」とムスメが嘆いた。
無理もない。ネジ1個締めるのに、これまで経験したことがないくらい力が要るのだ。ナットに緩み止めのシリコンが入っているため、付属の工具を渾身の力で回さないとびくともしない。私がナットを締めにかかっている間、ムスメは反対側でボルトが動いてしまわぬよう、もう一つの工具で必死に押さえつけなくてはならないのだった。2人以上で行えと書いてあるが、とても1人でやれる作業ではない。4箇所留めるのに、すでに30分以上費やしていた。
「強度不足じゃ危ないから、やっぱワッシャーを挟もう。
ヨッシャー」
「今度はよく読んでよね・・・」ムスメが頬をひくつかせてつぶやいた。
渾身の力で締めたネジを外すには、渾身の力が要る。奥歯が磨り減るのではないかと心配になった。
1時間30分以上が経過した時点で、ネジ留めはほぼ完了した・・・かに見えた。
「あ゛~ッ!! こりゃなんじゃ?」
今度はパイプを補強するためのパーツをあてがうのを忘れていることを発見。
「死む・・・」
この期に及んでまだ説明書を飛ばし読みしていた私も私だが、母を信じて自分で目を通そうとしないムスメもムスメである。
「組んだ相手がパパじゃなくてよかったね」とムスメ。
「(気の短い)パパが相手だったら、今頃は‘離婚の危機’だ。あ~、相棒が穏やかな性質のムスメでよかった。ありがと~❤」
「でも奥さん、ちょっと休憩入れません?」
懸垂マシンのネジを外す代わりに頭のネジを飛ばしたムスメと私は、作業の途中でアイスクリームを補給。ほてった身体をクールダウンした。
そもそもなぜ今頃ぶら下がり・・・ぃゃ、懸垂マシンなのか。
ムスコが軽度の側弯症と診断されたからである。小学生のうちは、背が高めで痩せている子、それも男の子が側弯症になりやすいという。筋力が不足していると、どうしても背骨に負担がかかるらしい。うちのムスコも「ひょろり」とした体型だ。
唯一やっていたスポーツ(水泳)を止めてからしばらく経った先日、右のあばらの一番下の骨が前面に出てきたなどと恐ろしいことを訴えるので、慌てて整形外科に連れていった。レントゲンを撮って診てもらったところ、「側弯症によるもの」と診断された。
ねじれながら曲がるのだという。DNAの塩基配列のような感じだろうか。
「そのねじれに胸骨が引っ張られる、あるいは押し出されている状態と考えてよいでしょう」と先生は説明してくれた。「もっとひどくなると当然外科的手術も必要になってきますが、息子さんの場合はこれから身体が成長していく過程で、胸に筋肉がついてくれば殆どわからなくなるでしょう。そのためにはたくさん運動することですね」
私「座っているとき姿勢が悪いんですが」
医「ああ、側弯症は姿勢が悪いからなるわけじゃないですよ」
私「え? そうなんですか?」
医「関係ないです」
ムスコに姿勢を正すよう言ってきかせるチャンスだと思ったのに、先生に途を断たれてしまった。
私「では、これ以上進行しないようにするには──」
医「とにかくぶら下がる。コレ有効です。学校で暇さえあれば鉄棒にぶら下がって背骨を伸ばしてあげるといいです」
私「(ムスコに向かって)休み時間とかを利用してね」
医「友だちに何か言われても気にしないでぶら下がりなさい」
私「何やってるんだと聞かれたら、‘瞑想している’とでも答えなさい」
医師(苦笑)
しかし、もうすぐ夏休みに入ってしまう。ムスコの背骨の「∫」を「 I 」に矯正するため、‘ぶら下がり可’の懸垂マシンを購入したというわけだ。
オトナもぶら下がれるように、かなり高い位置にバーを取り付けたら、高すぎてサイドの足掛けに乗っても手が届かない。というよりコレで懸垂をしたら頭が天井を突き破る。(←バカですな)
2時間かかったネジ留めで、精も根も尽き果て握力が失せた私は、高さ調整のために再三ネジを外すことより、真ん中にイスを置く道を選んだ。イスに乗ってバーを摑み、両足をゆっくりとイスの左右におろす──これなら私はもちろん、肝心のムスコもぶら下がれる。ウッキー♪
が、握力が弱いのか、本体が重すぎるのか。両足をおろした途端、イスの上に足が戻っている。ぶら下がりも可能な懸垂マシンを買ったものの、ぶら下がるだけで精一杯。5秒ももたない。
この先、家族の誰かが本来の目的である「懸垂」をやる日が訪れるとは想像し難い。なにしろ家族の誰1人としてまともに‘ぶら下がる’ことができない有様なのだ。ふはは。
↑↑↑幾度にも及ぶネジ留め&ネジ外しで側弯症になった工具
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chin-papa at 2008-07-14 20:23
あああ・・・・コメントしづれえなー。これは。
いやもうね、鮮明に浮かぶんだよう。この器具にコートやカバンやズボンなんかが吊り下げられていく様子がさあ。ワシひょっとしてスピリチュアルな能力でも身についたのかしらん・・・。
いやもうね、鮮明に浮かぶんだよう。この器具にコートやカバンやズボンなんかが吊り下げられていく様子がさあ。ワシひょっとしてスピリチュアルな能力でも身についたのかしらん・・・。
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みんみん梅桜紫陽花彼岸花
at 2008-07-15 21:14
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なんでまた、部屋をふさぐことになるものを買うのかなあ。あかんって!そういう時は、このブログ上で、「かくかく云々、懸垂マシンなるものを購入しようと思うのだが・・・」と、なぜあかさないかなあ。まっさきに「あかんあかん、無駄になるだけや!」と一刀両断してあげたのに・・・。木の上で生活するサルやないんやから、楽しくも無いのに棒にぶら下がっておれまっか!悪戦苦闘の上に組み立てたマシンであるだけに今後、どのようにして家のやっかいものとなっていくか。今後の展開が楽しみではあるな。
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vitaminminc at 2008-07-16 16:07
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vitaminminc at 2008-07-16 16:12
みん花さま。いいえ。サルです、サル。
きっとそのうち、あのバーにぶら下がっている時が至福の時になるにちげーありません。
家族で懸垂マシンを奪い合う姿が、目に浮かぶようですわ。
わたくしなんかナマケモノのように、ぶら下がったまま昼寝が出来るようになるかも。
現に5秒で落下していたこの身、今では30秒以上もつようになりました。(←自慢するようなタイムか)
きっとそのうち、あのバーにぶら下がっている時が至福の時になるにちげーありません。
家族で懸垂マシンを奪い合う姿が、目に浮かぶようですわ。
わたくしなんかナマケモノのように、ぶら下がったまま昼寝が出来るようになるかも。
現に5秒で落下していたこの身、今では30秒以上もつようになりました。(←自慢するようなタイムか)
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どんまま
at 2008-07-17 14:11
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あります、うちにも。私がぶら下がろうと思って、やっぱり息子と組み立て(ワッシャーは常識だよ!)、高すぎて、私には届かなくなったまま、放り出されています。高すぎて、ハンガー類もかけられなかったが、そうか、椅子をおけばいいのか! 教えてくれてありがとう~
しかし、この図・・・すごく危ないものを連想してしまうのだが・・。
しかし、この図・・・すごく危ないものを連想してしまうのだが・・。
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vitaminminc at 2008-07-17 14:56
どんままさま。でーじょーぶ、でーじょーぶ(笑)
言われるまで頭をかすりもしませんでしたョ絞首台なんて(←正解?)
ムスコは、かーちゃんがボクのために買ってくれた懸垂マシンを危険物扱いするはずない。
ムスメはかーちゃんと2人して汗水流して組み立てた夏の午後を思い出し、首だろうが手だろうが、このマシンとは距離を置きたいに決まってる。ダンナはメタボでイスによじ登れた時点で達成感を味わい、危ないことは踏みとどまるに違いない。
あとは私がボケて遊んで、‘意に反して’事故ることがないよう祈りすればよしと♪
言われるまで頭をかすりもしませんでしたョ絞首台なんて(←正解?)
ムスコは、かーちゃんがボクのために買ってくれた懸垂マシンを危険物扱いするはずない。
ムスメはかーちゃんと2人して汗水流して組み立てた夏の午後を思い出し、首だろうが手だろうが、このマシンとは距離を置きたいに決まってる。ダンナはメタボでイスによじ登れた時点で達成感を味わい、危ないことは踏みとどまるに違いない。
あとは私がボケて遊んで、‘意に反して’事故ることがないよう祈りすればよしと♪
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どんまま
at 2008-07-17 17:27
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↑ 正解!
by vitaminminc
| 2008-07-14 16:01
| 健康
|
Comments(7)